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テーマ:恋愛について(2607)
カテゴリ:あたしのこと
待っていてくれた方も そうでない方もお待たせしました。 続きです↓ 気まずい沈黙に耐えかねて、あたしが話し始めた。 「ゆか?大事な話って?」 ゆかは何も言わない。 「あたし、部活あるから早く言って。」 あたしは、少しいらだっていた。ゆかの「大事な話」に思い当たる節があったからだ。 ゆかが、重い口を開いた。 「ごめん、ナツ」 それだけで十分だった。 実は、昨日聞いてしまったのだ。 友達が話してくれた噂話 『ゆかと秀君、部室でチュウしてたらしいよっ』 あたしは、ゆかにしか秀君のことは話していない。 だから、友達はただの噂話としてあたしにそう言った。 「まじでぇ?無いってー」 あたしは、自分に言い聞かせていたのだ。ゆかがそんなことするはずが無い。 あたしのことを応援するって言ってくれた。昨日だって 秀君とバスケして遊んだってあたしの話を聞いて 「良かったじゃん!いい感じじゃない?」 と言ってくれていたんだから。
目の前のゆかは泣いているのだろうか? 下を向いたままでいる。 泣きたいのはこっちだよ。 うそつき。 「付き合ってんの?いつから?」 あたしの問いに、ゆかは 「・・・・・・1週間前。」
ばかばかしくて、何もかもいやになった。 ゆかは、一週間もあたしの相談に笑顔で答えていたのかと思うと 恥ずかしさと、苛立ちで、ゆかにひどいことを言った。 「あっそ。一週間もあたしのこと馬鹿にして笑ってたんじゃない? こんなに友達連れて、あたしのこと馬鹿にしてんの?」 そばにいたゆかの友達が 「ちょっと!そんな言い方しなくても! ゆかだって悩んだんだよ!」 その友達の言葉が、余計に腹立しかった。 誰にも言わないって言ってくれたじゃん。 なのに、ゆかはあたしのことを友達に相談していた。 その上、自分が悲劇のヒロインのように 肩を震わせて泣いている。 あたしは絶対に泣かない。泣くもんか。 「よかったね、ばいばい。」 精一杯の強がりだった。 部活の間も笑顔でいた。いつも通りに。 帰宅後、やっとひとりになれた。 こんなに泣いたのは、初めてだった。
それ以来、ゆかとは話さなくなった。
時間がたち、あたしは高校2年生になった。 高校2年の春。 友達が 「18歳の男の人と遊ぶんだけど一緒に来ない?」 と誘ってくれた。 軽い気持ちで出かけると、待ち合わせ場所には ゆかがいた。 別々の高校に入り、会うのは本当に久しぶりだった。 あたしは、何も無かった頃のようにゆかと話した。 いい女でいたい、余裕をみせたいと 意地を張っていたのかもしれない。
もう一人の友人もきて男の人も3人来た。 2台の車でドライブに出かけた。 あたしは初対面の敦君の助手席に乗った。 後ろの席にはもう一人の男の人。 敦君はおしゃれで優しかった。 高校生のあたしにとって 車持ちの年上はとても魅力的だった。 あたしはまだ知らなかったのだ。 敦君のこと。そして、ゆかの敦君への気持ちを・・・。
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最終更新日
2009年02月10日 11時12分24秒
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