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二酸化炭素排出量半減という目標を説明する「お風呂理論」とは何か? ”「温暖化」がカネになる”では、二酸化炭素が現在増え続けている理由を下のような図(注1)で説明している。
蛇口から注ぎ込まれるのが、化石燃料の燃焼など、人類が排出する二酸化炭素である。一方で排水口から抜けているのが自然界の吸収する二酸化炭素をあらわしている。 現在、人類の排出する二酸化炭素は、自然界の吸収量より2倍近く多く、 つまり、お風呂の底から抜け出す量よりも、蛇口から注ぎ込まれる量のほうが多いため、二酸化炭素がどんどんたまっているというわけだ。 二酸化炭素濃度をこれ以上上昇させないためには、自然界が吸収できる量だけを大気中に放出すれば良い。すなわち、人類の二酸化炭素の排出量を半減できれば、それ以上地球温暖化は悪化しない、、、、 なるほど、これはわかりやすい説明である。安部前首相の提唱した「美しい星 Cool Earth 50」の”概要(図)を見ても、同じ理屈で半減という目標を説明している。 しかし、この説明は単純すぎて間違っている(注2)ということを私は述べたい。次回はそのことを端的に示した科学論文を紹介しよう。 (続く。 その5まで予定しています。)
(参考)
(注1) 本に載っている図はこれとまったく同一というわけではないが、もともと国立研究所・環境省が作った資料が元なので、ここでは平成17年度版環境白書 第一章3節 図1-3-1bよりとった。 (注2) 説明が間違っていることを述べたいだけであり、2050年までに二酸化炭素半減という目標は決して悪い目標ではないと私も考えている。それは「その5」で述べる予定である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.02.20 00:08:14
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