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bis Himmel und Erde...

bis Himmel und Erde...

第2話 ~19c後半の大英帝国~

19c後半の大英帝国と言って何を思い出すだろう。ヴィクトリア女王時代,ディズレイリによるスエズ運河株式の買収,インド帝国の成立などなど...やはり“大英帝国の最盛期”っといった感じのが多いのではないだろうか。歴史の表部台に出てくるのはいつも“繁栄”の二文字だが,しかしながら事実として繁栄に伴って落差がもっとも拡大したのもこの時代の特徴と言えよう。
 
 1830年のマンチェスター・リヴァプール間の鉄道開通をはじめ,工場法の制定,そしてチャーチスト運動が盛んだったのがこの時期(※)であった。そしてこれらの繁栄にはブルジョワが関わっていたのも否定できない。ブルジョワ階級があるところでは当然ながら労働者階級もあり,その労働者階級が貧困層でもあった。またこの時期の工場法の制定,チャーチスト運動などの背景にも彼らの活躍があった。
 
 貧富の落差が大きければ大きいほど社会不安は増すというように,19c後半~末時代の大英帝国も社会不安が一段と大きかった。強盗・殺人などの犯罪も日々発生していた。

 そんな時代と深く関わっている人物に誰でも知っている人がいる。
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 シャーロック=ホームズである!なぜ彼が?と思う人もいるだろう。

 シャーロック=ホームズは19c後半に登場し,末に活躍していた,コナン=ドイルの作品に出てくる世界的にも有名な私立探偵だ。なるほど,社会不安が増すなか人々に希望を与えるためにも(?)彼に登場してもらう必然(要)性があった。また,その証拠(?)に彼と19c末のイギリス社会状況との関係を反映したこんな言葉がある。

 「灯台だよ,未来を照らす灯さ,何百もの小さな種を包んだ莢だよ。その莢がはじけてよりすばらしいイギリスが生まれ出るんだ」(シャーロック=ホームズ シリーズ『海軍条約』より)


(※)19c前半ではあるが,歴史という視点から見れば繋がっているのでこの書き方とさせてもらいました。 
 



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