人間力セミナー (その3くらい)
わたしの人間ができていないことは、管理部門には筒抜けのようで、ふたたび題記のセミナー参加を要請(強制)された。またかい。こんどは参考図書としてリストが挙げられ、当日までにその中の一冊を読めという。『コーチング 人を育てる叱りの技術』というのを読んでみました。もっともだと思うことばかりだが、実践できそうにない。これができたら松下幸之助翁のようになること間違いない。上司の性格というか人間の型は以下のように分類されるらしい。 かみなり ねちねち だんまり 指図 尋問 愚痴 無表情わたしはたぶん「指図」型と思います。そして、相手の予想外のリアクションがあると狼狽してしまう、へたれ加減も持ち合わせております。(指図するばかりなわりには、プロジェクトリーダーになることが少ないけど)。部下と接する上で必要なこと○相手の立場に配慮した問いかけをする○相手をさりげなくほめる○人と事を分けて相手を責めない○まかせっぱなしにしない……それで、また延々と事例が続きまして、もう飽きました。要約できない文章を書かないでほしい。最終章で、コーチングの極意は,自分の精神状態を、常に最高に維持することと述べられております。部下のためだけでなく、つまるところは自分のためにある管理術ということでしょうか。奥が深いです。ちなみに、本を読んだから(仕事も忙しいんだ)研修を勘弁してくれと某所に連絡したら、即座に却下された。こういう人間性を見透かされた上での指名なんだそうだ。出たくないのにぃ。残念!(例によって多少の脚色をしております)補足昔のように上司と部下を対立的図式でとらえるのでなく、役割分担と考えれば多少の軋轢は緩和されるものと思います。上長といいますか、長の名前のつく人間の人品骨柄が申し分ないはずという(おもに上司がわの)ゆえなき先入観が諸問題の発端かもしれません。昨今、上記のような組織運営の弊は相当の改善がなされていると聞きます。あまり正確なことは書きませんが、当社でも形ばかりの職名(主席研究員とか上席研究員)はあるものの、入社数年目くらいの若い研究員がプロジェクトのリーダーになって、年上の管理職研究員をメンバーとしてしたがえることも珍しくはない。組織の目標を個人の目標に落とし込んで、全体のパフォーマンスをよい方向に持っていくというのが、リーダーの役目。管理の要諦でしょう。コーチングというのはこのための手だてと理解しております。このしくみに見られる「継続的な改善」はISO9000(品質マネジメント)シリーズの本質でもありまして、コーチングはけっして上司の部下懐柔策のみではないと思います。若いころよく上司にかみついてはうるさがられた、わたしが今になってどの口でこんなことをいえるのかとも思いますが、補足としてさらに感想を述べました。(中年管理職の本音を言えば、対外上、部長等の肩書きは復活してもらいたいところだ。by酒席研究員)『人を育てる「叱り」の技術』 本間正人 ダイヤモンド社(2003)