テーマ:☆詩を書きましょう☆(8524)
カテゴリ:真面目に創作活動
何時か見た世界
毎日のように車窓から眺めている世界 その世界の中で妙に惹かれる場所がある 線路脇に見えるガラス張りの歩道 何時もそこから誰かに呼ばれているような気がして ガラスで閉ざされたその世界には絶えず人が行き来していた 人々は皆 顔色が無く 言葉も無く 唯 足早にそこを通り抜けるだけ 何時も自分が乗っている筈の電車が ガラスの向こうを楽しげに走っている 誰かに呼ばれてここに来たはずなのに・・・ 僕を呼ぶ声は確かにこの胸に届いているのに 追い求めるその姿は何処にも見当たらない 何時か見た夢のように曖昧なこの世界 ここの空気は何故か切なくて 思わず涙ぐんでしまう 天井から差し込む鈍い色の太陽の光が 僕の頬に伝う涙を暖めていた by 苺野 七月 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年09月08日 23時40分42秒
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