テーマ:ささやかな幸せ(6741)
カテゴリ:Baby
(ちょっと大げさだけど)衝撃的なことがあったので、忘れないうちに書いておきたい
今日は娘を連れて友人宅へ遊びに行った その帰りのことだ 私は駅のホームにあるベンチに娘を抱いて座り、電車が来るのを待っていた しばらく座っていると、私の隣の席に小学校の中学年ぐらいの女の子が座った 彼女の隣には、後から来た母親らしき女性と妹が座った 女の子は、最初は小さな声で「赤ちゃんかわいいね」と妹と話していた それが耳に入ったので、私は彼女に「赤ちゃん好き?」と尋ねた すると彼女はニコニコ笑って「大好き!」と答えてくれた それからは、彼女と母親、そして彼女の妹もうちとけてくれて、しばらく娘をあやすように話しかけてくれていた 10分ほど経って、ホームに電車が到着 私たちは一緒に席を立って、電車のほうへ歩いていった ドアが開くと女の子は真っ先に乗り込んで、空いている席へ向かって歩いていった その車両で空いている席は一つだけ きっと彼女は、その席に座るつもりなんだろうと思った 前にもブログに書いたが、妊娠中も出産後も、私は席を譲ってもらったことが一度しかない 他人に席を譲る余裕などない大人たちばかりを見てきた かつて自分が会社に勤めていた頃も、きちんと周りに気を配る余裕があったかどうかは疑問である 都心の電車の中は、心に余裕のない社会人で溢れているのだ それは子どもだって同じだろうと考えていた ところが、その女の子は違っていた 空いている席の前に立ち、後から来る私のほうを振り返って手招きした 「お姉さん、こっち!」 そこは優先席でもないのに、彼女は私に譲ってくれたのだ しかも、私を「お姉さん」と呼んだ これは密かにポイントが高い(笑) 「いいの?」と私が尋ねると、彼女は「だって、赤ちゃん抱いてるもん」と答えてくれた その屈託のない笑顔に、私は猛烈に感動していた なんとしつけの行き届いた子だろう 今どきの悪童どもとは、もちろん比べものにならない立派さである 大人に媚びている様子もない 競って席を奪い合う大人たちにも見せてやりたくなる、清々しい笑顔だ そして、彼女のお母様に弟子入りしたい気分になった この世知辛い世の中で、どういう育て方をしたら、彼女のような子になるのだろう 私は感動しつつ、「ありがとう」と礼を言い、遠慮なく座った その次の駅で隣の席がいくつか空いたので、彼女と妹たちも並んで座り、私が電車を降りるまで一緒に話して過ごした 電車を降りる時、私は改めて彼女と母親に礼を言った すると彼女は「どういたしまして」と答え、続けて「元気でね」と娘に手を振ってくれた パーフェクトである 私も常々、自分の娘を「席を譲れる人間」に育てたいと思っていたが、こんなに良いモデルに出会えるとは思っていなかった 少数派かもしれないが、「席を譲れる人間」は育っているのだ 日本の子どもも、まだ捨てたものではない 彼女のような子どもたちが、社会の歪に毒されることなく、そのまま真っ直ぐに育ってくれることを願いながら、私は電車を見送った お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 30, 2006 01:27:57 AM
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