蒙古襲来 服部英雄
最近読んだ本、服部英雄著『蒙古襲来』蒙古は日本に2度襲来してる数千隻の来襲、侍は名乗りを上げて戦するが集団に殺られてしまう。衆寡敵せず、あわやの所で神風(台風)に救われる。これが平均的なストリーで私もそうだと思ってた。この話は『八幡愚童訓』をもとにしてるそうだ、八幡信仰の宣伝用なのに、一等史料ごとく扱う人が多いが史料としての価値は無いそうだ。実際は、まず蒙古襲来の目的、火薬の原料の硫黄は中国ではほとんど産出されない、蒙古の敵国、宋から日本に1048年だけで300t硫黄の注文が来てる。硫黄は当時のレアメタル。代金は現金決済、沈没船から28tの宋銭が見つかった。800万枚だそうだ。蒙古の目的は九州を占領して硫黄を確保すること。3000隻の戦艦になってるが、実際は112隻。この兵力で九州占領出来ると思ったのが甘かった、次に、侍は散々に蹴散らされたが最後に台風に助けられた、台風は来てない。第1回目の遠征は一晩で台風で壊滅したとなってるが、1週間、博多の一部を占領してしていた、7日で帰国したわけはサムライがむちゃくちゃ強かったので食料の現地調達ができず引き上げた。日本軍の攻撃は全て夜襲をかけている、名乗りを上げるような事はない。兵力差が大きい場合、夜襲は効果的。大量の難破船が出たことになってるが沈没した蒙古船はせいぜい20隻ぐらいらしい。水中考古学で発見されてるのは2隻だけ。侍も3隻拿捕してる。元寇はなにしに日本にやってきたのか?だったが、これで納得。