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テーマ:読書(4764)
カテゴリ:書籍
![]() 物語の冒頭で、 主人公のパーソナリティが描写されることは、 ごく普通ですね。 そこで、 その主人公に感情移入が出来るのかどうかが、 決まると言っても過言ではありません。 いきなり登場する、 物語に没頭できるか否かの分かれ道かもしれません。 さて、 本日読んだミステリーですが、 そんな冒頭に出てくる主人公像が、 とにかくひっかかりました。 新川帆立さんの『元彼の遺言状』という作品の話です。 2021年第19回『このミステリーがすごい!』大賞の 大賞受賞作です。 とにかく嫌味で、 お金にうるさく、 恋人をバカにしてしまうような、 憎たらしい女性弁護士なんです。 ただし、 切れ者で、仕事は一流で、 美しい。 はっきり申し上げて好きになれないタイプです。 なのにとっても気になってしまう。 まったく魅力あるずるい人でした。 そんな個性たっぷりの敏腕弁護士が、 ある事件に巻き込まれます。 この事件がまた奇想天外でした。 その弁護士の元彼が遺した遺言状が、 発端となります。 そこに書かれていたのは、 「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」 という謎深きメッセージです。 良い意味で、いやはや!と漏らしました。 何もかもが、あり得ないと思いました。 にも拘わらず、 その個別個別のシーンが、 眼に想像できるのです。 そう、物語に入り込めるのでした。 嫌いだった主人公を好きになる瞬間は、 一体どこにあったのでしょうか(笑)。 BLOGランキングに参加しています。 お別れ際に、クリックして頂けると嬉しいです。 ![]()
最終更新日
2021.01.16 22:45:31
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