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2010/03/27(土)22:29

雪絵ちゃんの遺志今に「人間はみんな違っていていい」

芸能・文化・アート(51)

「人間はみんな違っていていい」  「人間はみんなが違っていていい」。そう願って生きた障害者の「雪絵ちゃん」のメッセージを伝え、反響を呼んだ映画「1/4の奇跡~本当のことだから~」と関連作品計3本が28日、渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで一挙上映される。これまで自主上映を支えてくれた人たちに改めて感謝を、と企画された全国キャラバンの一環。配給のNPO法人「ハートオブミラクル」(兵庫県)は「雪絵ちゃんの願いと思いを伝えたい」と話している。(半田真由子) 「映画を見た方たちから『ありがとう』という言葉をたくさん頂けた」と語る三浦さん  「1/4の奇跡」は、石川県の養護学校(現在は特別支援学校)の教諭、山元加津子さん(52)が、神経難病の「多発性硬化症」で2003年に33歳で亡くなった笹田雪絵さんたちと出会い、その思いを、講演会などで伝えていく姿を追った。大阪市の主婦だった映画監督の入江富美子さん(44)の初作品。  「人間はみんな色々に生まれてくるからこそすてきだってこと、病気や障害もとっても大事だってことを、世界中の人が知っている世の中にして」。雪絵さんが生前、山元さんに託したメッセージが広がり、2007年2月以降、全国の小中高校や企業など約500か所で約5万5000人を動員した。  キャラバンは、ハートオブミラクルの副代表、三浦喜美子さん(45)が、「今まで上映してくれた全国の主催者に直接お礼を言いたい。主催者同士の交流も広げたい」と企画。2月に滋賀県でスタートし、9月まで札幌市や愛知県、鳥取県など10か所を巡る。  上映作品は「1/4の奇跡」に加え、入江さんの第2作「光彩~ひかり~の奇跡」、山元さんの生き方に迫った「宇宙(そら)の約束~いのちが紡ぐ愛の詩~」(岩崎靖子監督)。  「1/4の奇跡」の観客からは「死ぬのを思いとどまった」「ありのままの自分を認められるようになった」などと多くの反響が寄せられてきた。三浦さんは「みんな一人一人が大切な存在だという雪絵ちゃんの思いを伝えたい。将来は世界でもキャラバンができれば」と話している。  午前10時開演、午後5時45分終了予定。入江監督らも駆け付ける。定員300人で予約が必要。前売りは大人1500円、高校生以下と障害者1000円。未就学児は無料。申し込みは「雪絵ちゃんの願い実現キャラバン・関東」事務局(090・4518・4489)。 (3月25日 読売新聞)

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