交通事故ファイトクラブ!!!損害賠償請求書類の作成海千山千の保険会社に抗うためには理論武装しかない! 交通事故の案件を扱うたびに、不公平だな、と思うことがあります。それは、なんだかんだと言っても加害者側は損害賠償金を出せばすむのに対し、死ぬほど(死に至るほどの)痛い目をした被害者は自身の被害を立証しなければいけないということです。 また、保険会社は被害者が被害を請求しそこなっても、まず教えてはくれませんし、示談後ともなれば、 「その件でしたら、ほら、このとおり、すでに解決済みですので・・・」 と被害者に門前払いを食わせたりします。 被害者が事故の後遺症で頭痛がするようになっても、医師が、そうでない(因果関係が認められない)、との診断を下せば、それが誤診であることを立証しなけば認めてはもらえないのです。 また損害賠償の請求等は治癒後に行いますが、自営業者などは会社員のようにはっきりとした、定まった給与というのがないので、その間の所得の証明や事故がなければ得ていたであろうビジネスチャンスなどの得べかりし利益の算出に相当な時間と労力を要することになります。よく火事などで過分な補償金を手にした被害者を「焼け太り」などと例えますが、交通事故の慰謝料などは取替のできない身体的損傷の償いであることを考えると、本来お金などでは換算できない類のものです。 さらに加害者と保険会社は賠償が確定し、示談がすめば「まずは、これにて、一件落着!」という気分でしょうが、被害者は一生涯、不自由になった身体をいたわりながら、いつぶり返すかわからない後遺症の影に怯えながらの生活をしいられるわけですから本当に不公平です。 交通事故に関係する法律としては自動車損害賠償保険法、民法709条(不法行為責任)、同法715条(使用者責任)などが挙げられますが、なかでも民法715条の加害者(責任者)の範囲は重要です。 たとえば、従業員が業務遂行中に交通事故(加害行為)を起こした場合、事故を起こした従業員である運転手が不法行為責任を問われるほかに、その監督者、使用者、および車の所有者も原則としては連帯して賠償責任を負う(自賠法3条)ことになるからです。監督責任を問うことで部下や社員に事故の責任に押しつけることを防止する意味もありますが、加害者に資力等の面で充分な補償が期待できないときはこれらの者にも請求することになりますので、加害者の範囲というのは大事なことなのです。 また加害者が逃げてしまったりして不明な場合、車両による人身事故に限っては政府の救済事業制度(自賠責補償の範囲内ですが)が利用できることになっています。そうでもしないと、ひき逃げされた被害者が可哀想すぎるという、本来の立法精神からの配慮です。 交通事故にあったら何をすべきか まず事故の当事者がなすすべきことを順に列記してみました。 ・負傷者の救護(救急車) ・危険防止の措置 ・警察への届け出 ・最後に、保険会社への通知 生活費にも困るとき(被害者請求) 仕事にもいけず、相手が示談にも応じず、治療費の立替もしない場合(加害者に誠意がない)、加害者の自賠責保険に対して被害者請求をすることになります(16条請求)。 ・本請求 ・内払い請求(金額に定額あり) ・仮渡金請求 未治癒だが、当面の生活に困るとき(仮払金請求) 加害者の自賠責保険に対して仮払金請求をすることになります(17条請求)。 けがの種類により5万円、20万円、40万円が支払われます。 解決の手段 交通事故の場合、賠償責任はお金で換算されるのが通常です。いくら詫びたこころで負傷が元通りになるわけではありません。そのためにも受けた負傷に見合うだけのものを賠償金という形で求めるのが普通です。 解決手順としては次のようなものが考えられます。 示談 いくら円満解決をしても、後で示談内容が守られないなど問題点もあります。このような場合を想定し、特に交通事故などの示談書は強制執行承諾付の公正証書として作成することが鉄則です。こうしておけばもし約束の履行がなくても訴訟によることなく強制執行ができるので、より確実です。 訴訟 公正で最終的な解決が得られるなど利点が多いのですが、日数と費用がかかることが欠点です。任意保険会社などが支払いを渋ると、もはや訴訟しか解決方法はない、と心を決めることです。 調停 裁判所内で訴訟によらず、調停員が中に入って双方が話し合いにより解決を目指すため費用も少なくてすむ。ただし互譲の精神がないとまとまらないのが欠点。 強制保険と任意保険 交通事故が起きた場合、医療費などはどこから、どのような根拠で支払われているのか、ご存じですか? 現在日本の公道を自由に走っている車は一部の例外を除き、自動車損害賠償責任保険(強制であるところから強制保険と呼ばれています)に加入することが義務づけられています。目的は交通事故による被害者を等しく救済するためです。 この保険の特徴は対人のみの保険で、原則として過失相殺はせず、他者に対してのみ有効な保険であるという性質上、自分自身が運転を誤って事故を起こしてケガ等をした場合、保険金は一銭も出ません。たとえば甲が助手席に乙を乗せて運転していてガードレールに激突、二人とも即死したとします。乙の遺族は甲の自賠責から保険金を受け取れますが、甲の遺族はもらえません。自分の車だからです。 さて、自賠責保険でまかなえる補償の限度額ですが、死亡後遺障害なら最高3000万円、傷害事故では120万円までです。さらに、この3000万円の中には、慰謝料のほかに逸失利益(生きていたら得られたであろう所得等)も含まれていることにご留意ください。余命年数の少ないご老人ならともかく、まだ若く、通常の給与や所得がある人にとって、この金額ではあまりにも少ないと言わざるをえません。 そこでそれを補足するためにあるのが任意保険(車の所有者等が、もしもの時のために加入している保険)なのです。補足という言葉からもおわかりいただけるかと思いますが、あくまでも自賠責保険だけでは足らない部分を補う保険(上積み保険)であるということです。もし被害が少なく、自賠責保険の範囲内で補償できるのであれば任意保険から補償が出ることはありません。ですから自賠責保険で補償をもらい、さらに別途、任意保険会社に補償を請求できるという意味ではありません。 この任意保険ですが、自賠責保険とちがって希望すれば対物にも保険の対象が及びます。さらに他人物に対する賠償賠償保険だけでなく、自己に対する保険(車両保険や搭乗者保険など)もあります。 ところで、自賠責保険と任意保険との大きな違いといえば、過失相殺についての扱いです。 自賠責保険は被害者の救済という観点から原則として過失相殺をしませんが、任意保険は厳格に過失割合をはじきだし、相殺を主張します。仕事がら保険会社は社会福祉的な役割を担っていますが、このあたりは民間企業の習性、かなりシビアです。一応加害者側の立場から低姿勢ではありますが、自らが正しいことを確信すれば、同情や哀れみなどとは縁を切り、一歩たりとも譲らない場合もあります。 また慰謝料の算出なども裁判所基準と比べるとかなり低い数値であったりし、示談交渉がまとまらないと、 「何度も申しますが、うちではこれが精一杯です。もしご不満なら裁判でもなんでもどうぞ、お好きにしてください。受けて立ちますから」 と担当者が啖呵を切ったりもします。 病院の費用について まず、これだけはおぼえておいてください。 ケチで狡猾な病院などでは「交通事故には保険が使えません!」と断言するところがあります。 絶対にそんなことはありません(使えます!)ので、 「うっそー、そんなことないでしょ? 嘘は泥棒のはじまりよ!」 などと言い返してやりましょう(笑) もし保険(国保や健保など)を使わないで治療を受けると(自由診療と呼び、医療費は保険を使ったときの倍は高い)、すぐに自賠責保険支払限度額(120万円)に達してしまうことになり、その後の支払が大変です。 治療が当初の思惑以上に長期化したり、加害者に資力がない場合や、示談が成立しないときの感情的な諍いによる一時的な不払いなどという事態にでもなったりしたら、被害者にとっては事故による被害や心労に加え、金銭的な負担という三重苦を背負うこととなり、とても困った立場に立たされてしまいます。ですから負傷の程度如何に関わらず、必ず保険を使いましょう。 人身事故 交通事故の被害者になったら必ず知っておかなければいけないことが三つあります。 1.どのような損害に、どういう請求権があるのか? 2.損害賠償額についての計算方法 3.過失の割合について 以上のことをしっかりインプットし、請求漏れなどのないよう、加害者や保険会社と交渉することが肝要です。 1.どのような損害に、どういう請求権があるのか? <死亡事故+医療費等の費用> 治療費・入院費・入通院交通費・あんまマッサージ治療器具(医師が認めた場合)・付添看護人・入院雑費・義歯義足義手・車いす・めがね等生活関連費用・出入口や風呂トイレなど家屋の改造費・学生なら入院中の家庭教師料など 賠償請求金は入通院慰謝料・逸失利益・死亡慰謝料・葬儀費。 <傷害事故+医療費等の費用> 治療費・入院費・入通院交通費・あんまマッサージ治療器具(医師が認めた場合)・付添看護人・入院雑費・義歯義足義手・車いす・めがね等生活関連費用・出入口や風呂トイレなど家屋の改造費・学生なら入院中の家庭教師料など 賠償請求金は休業補償・入通院慰謝料。 <傷害事故+後遺障害 医療費等の費用> 治療費・入院費・入通院交通費・あんまマッサージ治療器具(医師が認めた場合)・付添看護人・入院雑費・義歯義足義手・車いす・めがね等生活関連費用・出入口や風呂トイレなど家屋の改造費・学生なら入院中の家庭教師料など 賠償請求金は休業補償・入通院慰謝料+後遺症慰謝料・後遺症逸失利益。 2.損害賠償額についての計算方法 ・医療費等 治療費・入院費・あんまマッサージ治療器具(医師が認めた場合)・付添看護人・入院雑費・義歯義足義手・車いす・めがね等生活関連費用・出入口や風呂トイレなど家屋の改造費・学生なら入院中の家庭教師料などは基本的に実費。なお入院雑費や家族付添人などは現在定型化がすすんでいます。 ・死亡慰謝料 自賠責保険は死亡人に350万円+請求権者の人数により増加。 任意保険では死者の年齢や家族構成等により異なりますが、2000万円~3000万円あたりが平均です。なお自賠責保険や任意保険、どちらも葬儀費がでます。 ・入通院慰謝料 自賠責保険の場合、現在は日/4200円。この金額は自動車損害賠償責任保険(共済)に基づくもので、各保険会社の支払はこれに拘束されます。 任意保険の場合は、日弁連交通事故相談センター基準(青本)による入通院慰謝料表によって算出しますが、保険会社は医学専門家の意見を参考に作成された資料を元に、障害の程度により軽傷、通常、重傷に区分し、入院を通院(月/約125000円)の約二倍として計算するようで、特に入院の場合は四ヶ月後から支給額が逓減します。 ・入通院慰謝料+後遺障害慰謝料+将来の介護料費用 自賠責、任意とも、最近の判例動向および各弁護士会が発表した基準額等を考慮した額を基準として算出されるのが一般的です。ちなみに自賠責の一級は1050万円、最下級の14級ですと32万円。任意は一級3000万円あたり、最下級の14級で110万円あたりです。 ・将来の介護料 実費用をライプニッツ係数等で中間利息を差し引いて算出します。 ・死亡逸失利益(最重要です) 被害者の年収→被害者の年間消費支出を割り出す→年収から年間消費支出を差し引いて年間純利益を出す→被害者の就労可能年数(残余稼働年数=一般には67歳-死亡○○歳)を出す。算出された年間純利益に就労可能年数を掛け、その合計額をライプニッツ係数表にある数字を掛け合わせることによってようやく、その人の死亡逸失利益が算出することができます。 ・休業補償 サラリーマンなら一ヶ月の給与をベースとして簡単に計算できますが、通勤労災などで一部負担がある場合は残りの部分について補償を受けることになります。また主婦や失業中の男性などは賃金センサス等を使って計算しますが、幼児やアルバイトをしていない学生などは休業そのものがないので補償がないのが普通です。 ・後遺症逸失利益 後遺障害等級より労働能力喪失率を決め、これに年収を掛けて年間の減収額を算出する。さらに労働能力喪失年数を決め、これに年間減収額を掛け、出てきた数字に最後にライプニッツ係数を掛けることで逸失利益が算出されます。 ・物損事故 この自賠責の適用はありませんので以下の説明は任意保険ということになります。 <加害者(責任者)の範囲について> 交通事故には民法第709条(不法行為)が適用されますので、被害者は加害者に賠償責任を請求することができますが、加害者に100%過失がある場合をのぞいて、その過失の割合によって自己も責任を負担することとなります。また人身事故との相違は運転者と所有者が違う場合、運転者が専ら賠償責任を負うことになり、所有者は免責となることです。 ・車同士の事故の場合 過失の割合に応じてそれぞれが費用を負担することになります。 修理費用 修理不可能な場合(時価) 修理中の代車費用 車が修理中のため、その間に損失した営業補償 車格落ち(事故車であることのハンディ料) ・その他の物損事故 家屋や店舗の破壊、店舗の場合はその営業補償 商品が破損した場合の弁償金 店舗損壊による休業補償 ジャンル別一覧
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