2006/07/04(火)13:04
片耳聾について その3
大学病院へ1週間前の検査結果を聞きに、2度目の受診をした。
今度は夫にも仕事を休ませ、同伴させた。
夫は「俺がいく必要があるのか?」しぶしぶって感じだったが、「王子にとって、大事なことなんだよ!」と説き伏せたのであった。
診察したのは若い医師で、カルテをみながら言った。
「あ~、おたふく難聴ですね、治療法はないです。」
えっ、たったそれだけ
2時間も待たせておいて、それはないでしょう~
私は食い下がった。
「検査結果を全部説明してください。また全部コピーして渡してください。」
「可能性のある治療法も全くないんですか?」
「保育園に提出する診断書を作ってください。どんなことに注意すればいいのか、教えてください。」
すると、さすがに「うるさい親だな~、やばいかも?」と思ったのか、
検査結果のコピーをとってくれ、ムンプス難聴に関する注意事項などを書き出してくれた。(このコピーとムンプス難聴に関する注意事項は今でも母子手帳のなかに大切にしまってある。)
この間、夫はただ子供の後ろで何も言わずに眺めているだけであった。
家では大きな顔をしているくせに、大学病院の医師ごときにびびってるなんて、こいつはアホや~、と夫を見下した瞬間であった。
それからインターネットでムンプス難聴について調べまくった。鍼治療が効く、という鍼灸院のサイトがあったので、相談の書き込みをしたら、ムンプス難聴の子供で聴力が回復したケースが1例あるということであった。
そこから紹介してもらって、車で30分くらいのところにある鍼灸院に通った。ここの鍼灸師さんはとてもいいおじいちゃん先生で、親身になって小児鍼治療やマッサージをしてくれ、チタンマグネットテープを「家でもしてみなさい」とただでゆずってくれたりした。2ヶ月通ったところで再度、耳鼻科(大学病院へ紹介してくれた耳鼻科)で聴力検査をしてもらったが、全く効果がなかったので、通院をやめた。
ムンプス難聴が発症して、超早期(2週間以内くらい)に治療を開始できれば、軽快する可能性があるが、小児の場合は診断までに時間がかかるので、治療開始が遅れ、結果的に難治となってしまうらしい。
鍼灸師さんも「治らなくて、残念だったね」と惜しんでくれたが、こればかりは運命とおもってあきらめるしかない、と思った。
夫は2回目の大学病院(しかも、ただぼけっとしていただけ)についていってくれただけで、治療法についての調べや、鍼灸院への受診などは全部私がやった。まだ赤ちゃんだった姫と王子をつれて車で30分の鍼灸院に毎日通うのは、結構大変だった。支払いも、もちろん私の給料から支出した。
こんなことがあってから、「この夫は、家族の危機に全く役に立たん!!」
と確信してしまったのであった。
それどころか、義母と一緒になって
「保育園なんかに子供を預けるからこんなことになるんだ。」
「せめて下の子だけは母親が家で面倒をみるべきだ。」
「仕事なんかやめろ、やめろ。家のことも出来んくせに仕事なんかするな。」
「子供を病気にさせるなんて、母親失格だ。」
・・・思い出すとはらわたが煮えくり返るので、もうやめておこう。
このときから、私が家事・妻・嫁業を放棄し、仕事と育児と趣味に専念するようになったのは、いうまでもない。
ということで、王子はムンプス難聴とめでたく(?)診断され、現在に至っているのであった・・・
・・・・・終わり
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