「自由と責任」中田英寿の特番から
今回の敗因をビデオを観ながら、冷静に分析するヒデ。やはり孤高だったのでしょうね。中でも印象に残ったのは、何とか日本らしくプレイするには、「ディフェンスラインを常に上げるように」と指摘するヒデに対して、宮本は「上がってばかりいられるはずはなく、下がってしまう時もある」と言う。MFであるヒデとDFである宮本の主張。双方とも決して、間違っていない。この二人、どちらも正論で、論点に少しズレがある気がする。ここで、この論点のズレを修正する第3者がいたらどうだろう?!もう少し、建設的な対話になっていたんじゃないかなと思ってしまう。「出来るだけディフェンスラインを上げることを心がけて、下がってしまった時はこうしよう」と約束されている何かがあったとしたら。こういう何かを埋める為にこそ、監督の存在が必要だったのではないだろうか。いち選手であるヒデや宮本が、いくら正論を翳したとしても、他の選手達は一体、どうだったんだろう。 サッカーへの想いチームへの想いこれまでの人生への想いこれからの人生への想いそして、「自由ということはその分選手一人一人が担う責任が大きくなる」とヒデは語る。プロとしての責任引退を決意したのも、その最たる表れだと思う。一見当たり前のことのようだけど、いまひとつ自立できていない、日本代表をもう少し、大人にするのは、マスコミや私達観てる側の「責任」なのかもしれませんね。