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. 臭かった記憶って、やっぱり強烈だったのでしょうね、 もいっぺん「くさい」はなしです。 ---------------------------- お便所をご不浄などと呼び、だいたいは臭いものとあきらめていたのでしょうが“ボットン便所”以外どうしようもなかったのでしかたありません。 場所も家の最も端、庭の離れだったり水道もない場所です。 ですから、手水鉢(ちょうずばち)といって、大抵の家では小窓の外に手洗い用の鉢とひしゃくが置かれていました。我が家では縦長の石の上面をお椀型に彫り込んだ風流な鉢でした。 でもひしゃくですから両手を同時に洗うには技術がいりました。 その後吊り下げ式“手洗い器”がやってきました。(自動)手水器(ちょうずき)とも言ったようです。 この発明品はもっと昔からあったようですが、今思えばあまり風情がありません。 ホーローかブリキ?製の10リットルくらいのバケツ様容器で軒下などにぶら下げて使います。 容器の下、中央に金属製の小さなじょうろの先のようなものが取り付けてあり、その中心には太さ3ミリ長さ5センチくらいの金属棒が突き出ていて、下からそれを押すと内部のバルブが開いてシャワーのように水が出るという便利グッズ、これは両手が洗える感動ものでした! 本題のトイレですが、 今では“ボットン便所”自体知らない人も多いでしょうね。 大便器の床下の地面に穴を掘ってコンクリートで固めただけの糞尿を貯める槽が作られていました。 その昔は雪隠壷を埋め込んだ ようですが。 外部に汲み取り口が設けてあり、普段は木製のフタで塞いでいます。 我が家では、床の穴に陶製の便器が乗せてあるだけマシでしたが、農村部では穴だけで“前”は板1枚という簡素な便器?もありました。 単純な構造なので、雨水が浸入するのか、水分が多くたまった時など、大が「ボットン」と落ちたときにはね返りがお尻にまで飛んでくることがありました。 大便は別名「黄金」だったからか、はね返りのことを“おつり”などと呼んでいました。 兄弟のだれかが財布を落として騒いでいたことや、たまに子どもが踏み外して落ちたという悲惨な事故もありました。 ボクはトイレ専用の木のサンダルや木製の便器のフタを落として叱られましたっけ。 夏期の臭気は強烈で、便器から下をのぞくとなんともおぞましい、薄暗い中でウジがうごめいていました。 汲み取り屋が来た後にいたっては、隣近所いっせいにやるので町内中息詰まる思いがしたものです。 母はよくお香を焚いていましたがほとんど気休めでした。 冬は冬でおしりが凍てついて出るものも出ない… 夜といえば、5ワットくらいの電球一個で幼い子供にとってはまさに恐怖。 家によっては庭のむこうの“離れ”にあったりして、とてもじゃないが、夜中には行けない、 おまけに親父が冗談でおどすのです。 「夜便器にまたがると、下から手がのびて‥‥‥」 ひと頃、所ジョージさんが“むやみに悪乗りして無駄に明るく振る舞うやから”を「トイレの100ワット」などと言ってましたっけー。 5ワットは暗すぎですが、万事いまよりずーっと省エネ、もったいない精神でした。 世のどんな豪傑や“うるわしいお方”でもそんなお便所にまたがっていたのです。 トイレットペーパーは古新聞などを切って使っていました。 いくら揉んでも硬くて拭きにくかったのですが、後にA5ぐらいの“便所紙”がやっと現れました。 古新聞などの雑な再生紙でしたので色はおもに灰色、時には文字の一部や鮮やかな色の小さな紙片が残っていることもありましたが、それでも豊かさを実感したものです。 縮緬のように細かいシワがついているので拭き取り能力は抜群、とても肌触りが良くこれも感動モノでした。 今のトイレットペーパーでたまにツルツルのものがありますがまったくだめですよね。 もちろんそれも次第に進歩し白く漂白され、ついにはロール紙に変わります。 現在は、貿易事情などもトイレットペーパーに影響して白さが変化するらしいですねー。 いったん真っ白になっても、環境問題から再生紙を使うようになると黄色みを帯びます。 しかし、このところ急成長の中国で紙の大量需要により国内の古紙が海を渡るようになると日本で再生紙が不足しトイレットペーパーがまた白くなる。 さらに、中国は古紙の需要削減のためIT化の政策を進めると‥‥‥ なにやってんでしょうねー。 そんな“ボットン便所”でしたから、トイレットペーパーもすぐに水に溶けなくてもよかったので、今のロール紙に比べ厚手だったのです。 拭くことでは厚手のほうが良いのでしょうが、みなさん、どのくらい ロール紙引っ張り出して何枚重ねで使いますか? 木の葉から始まり、ロープや布、指で行って水で洗うなどなど、古今東西人類はその“後処理”いろいろ苦労してきたようです。 そして、トイレシャワー(ウォッシュレット)の発明に至るわけですが、相変わらず紙は消費しています。 ドライヤー付き、などもあるようですがいまいち、水を拭くだけならタオルで良いんじゃないかと思いますが、抵抗感は「ぬぐえません」よね。 トイレシャワーについて、いつかラジオで○○医科大学の先生曰く 「無菌状態にあると免疫力が低下するように、肛門が清潔になったことはけっして良い状態ではない」そうです。ビデにしろ洗いすぎると雑菌に感染しやすくなるらしいですね。 リリー フランキーさんもいつか「あれ、きらいデス、溶けたナニが袋の裏まで流れてくる感じが…」 あっても使わない人が多いみたいです。 猫はえらい! トイレが水洗式になったことで洗面所や風呂場などと隣接したり、とくに欧米やホテルではバスルーム=トイレと同義語で一緒だったりします。 昔は、歯磨き洗顔手洗いなどは台所などでやっていましたから“お手洗い”は水道が引かれてからの言葉かもしれません。 その上洋式便器になって、排泄行為自体も羞恥心が薄れ暗いイメージがなくなったことは良いことです。 うちの奥方ときたら、ドアも閉めないことがありますから! トイレは清潔快適になりましたが水をたくさん使うことでは理想的ではありません。 日本のように飲める水をふんだんに使う国もめずらしいそうです。 さらに 、白い紙を作る過程でも多量の水を使うことや、その上、暖房便座まで普及し、ここでも石油依存ですね。 とにかく現代人は“くさいもの”を嫌いすぎかも知れませんが、消臭の技術もまた一つの文明の進歩なんでしょうか! ファブ○ーズなんてムダ“クソくらえ!”とも思いますけど… そのうち臭覚、退化しませんか。 体臭を気にして朝からシャワーを浴びたり「太ればダイエット」困ったものです。 赤ちゃんのおむつの世話も 少子化と関係あるかもです! (^-^)ノ゙see u! . . お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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