2010/07/21(水)10:02
宮部みゆき「小暮写真館」
読みました?「小暮写真館」。
買ったはいいけど、重いこと重いこと・・・
716ページです。
大好きな宮部ワールドに浸るにしても、一気に読みたいので、しばらく机の上において眺めていました。
読み始めたら、もうダメ!
まず、よかったです。本当に久しぶりにほのぼのとしたいい話です。
悪者は一人も出てきません。
みんないい人。
主人公の花菱英一と親友のテンコこと店子力、主人公の弟光はもちろん、まわりを固める人たちも、それぞれユニークで、どんなに辛い苦しいことでも、前向きで・・・明日に希望を感じられて、さわやかな風の中にいるようです。
「信頼」という言葉がぴったりです。
そして、小暮写真館に棲みつく幽霊の小暮老人を通して見る過去と現在。
外からは幸せに見える人たちの中にも、決して表には出せない過去がある、にもかかわらず、それを乗り越えて、今を未来を生きていくしかないのです。
大勢の人に読んでもらいたいな。
これは家族の再生物語です。