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• 獄門島

  こんなビデオを観た。「犬神家の一族」「悪魔の手鞠唄」に続いてつくられた市川崑による金田一耕助シリーズ第３弾。１９７７年の公開。前作「手鞠唄」からわずか４ヶ月での公開です。当時「原作とは犯人を変えた！」というのがウリになっていましたが、原作通りの映画版を観たかった気もする。エイガドージョー・ドットコム

  2002年09月23日

• 千年女優

  こんな映画を観た。１９９８年の「ＰＥＲＦＥＣＴ　ＢＬＵＥ」のスタッフが再集結。第５回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を受賞。ドリームワークスによる世界配給が決定。原節子がモデルと思われる女優・藤原千代子のドキュメンタリーを作っていく過程で明らかになる意外な真実。日本のアニメファンにこんな日本映画のパロディみたいな作品が受け入れられるとは思えませんが、海外の日本オタクには受けそうな映画です。平沢進の音楽が作品を盛り上げてました。エイガドージョー・ドットコム

  2002年09月17日

• サイン、ズーランダー

  サインこんな映画を観た。川崎チネチッタでの先行ナイト。７割の入り。「シックス・センス」「アンブレイカブル」に次ぐのＭ・ナイト・シャマラン監督作品。「翼のない天使」は未見ですが、すべてフィラデルフィア近郊が舞台。つまりこの作品もシャマラン＝フィラデルフィア・シリーズの第４弾ってことです。映画史上最高額の値が付いた脚本、メル・ギブソンの主演と話題の多い本作ですが、好き嫌いは別れそうです。綿密に張り巡らされた伏線がラストで収束していく様が、「まるで落語のオチみたい！」と思った師範代は、この作品を断然支持します。「信仰」」や「癒し」と言ったキーワードで分析されそうな本作ですが、シャマラン監督はあまりそのへんを信じていないように思われます。エイガドージョー・ドットコムズーランダーこんな映画を観た。２度目の「ズーランダー」。試写室ではなく今度は映画館の初日で観た。東京での公開はなんと「銀座シネパトス」！！！！。２度目の方が笑えた。エイガドージョー・ドットコム

  2002年09月14日

• キスキスバンバン

  こんな映画を観た。昔気質の元殺し屋と33年間世間を知らずに育った子供のままの男と友情を描いたほのぼのした（？）ハードボイルド作品。クリス・ペンが演じるババは、ショーン・ペンの「Ｉ　ＡＭ　サム」と兄弟のような人物。純粋で観客が感情移入せずにはいられないキャラです。エイガドージョー・ドットコム

  2002年09月13日

• 容疑者、夜を賭けて

  容疑者こんな映画を観た。ロバート・デ・ニーロとフランシス・マクドーマンドという師範代好みの役者の共演ですが、なんとも地味な作品。確かに真面目で良くできているのですが、この豪華共演にしては「地味」すぎです。舞台になっているニューヨーク・ロングビーチの寂れ感がリアルでした。エイガドージョー・ドットコム夜を賭けてこんな映画を観た。「月はどっちに出ている」の原作者・梁石日の、直木賞候補小説を映画化。戦後の大阪で、在日コリアンの「アパッチ族」を描いた青春群像劇。監督は劇団新宿梁山泊の座長・金守珍。ワンカットを長回しで抑えた演出は、さすが演劇畑の監督さんです。芝居の流れが切れないので緊張感が持続します。多くの登場人物のエネルギーは感じる作品なのだけれど、なんか後半それがまとまらないまま終わってしまった感あり。主役の山本太郎が実に「いい顔」をしている。この作品で一皮むけた感じなので今後が楽しみな役者になりそうです。エイガドージョー・ドットコム

  2002年09月12日

• ピーターパン２ネバーランドの秘密、群青の夜の羽毛布

  ピーターパン２ネバーランドの秘密こんな映画を観た。ディズニーもかなり追い込まれている模様。「ピーターパン」や「ピノキオ」など往年の名作の続編を作らなければならないというのは、新作であらたなキャラクターを生み出していない証拠。（ここんとこのヒット作は、ピクサー作品なので純粋なディズニー・キャラではありません。）オリジナルのピーターパンの動きをかなり研究して作られているようで、動きに違和感があまりなかったのは流石。ただ、そこまで同じ動き同じ話なら、続編作る意味ないじゃない！ウエンディ（今回はお母さんになっている）とピータパンの再会のシーンがオリジナルファンへのサービスになってます。エイガドージョー・ドットコム群青の夜の羽毛布こんな映画を観た。原作は「プラナリア」で直木賞を受賞した山本文緒の小説。監督は「がんばっていきまっしょい」の磯村一路。前半部分、謎の多い少女・さとる（本上まなみ）に惹かれてゆく主人公・鉄男（玉木宏）パートは面白かったが、母親（藤真利子）のキャラが明らかになってゆくにつれ面白さが失速していく感じでした。日本版「ギルバート・グレイプ」な作品になりそうだったのに残念。エイガドージョー・ドットコム

  2002年09月11日

• ダークブルー

  こんな映画を観た。「コーリャ愛のプラハ」のヤン・スヴェラーク監督作品。あのスタジオジブリと「アルバトロス」（「アメリ」で有名になりましたが、基本的にはＢ級カルト作品が得意な配給会社）がコンビを組んでの初めての洋画提供作品ということでも話題。ラブストーリーを基本にした戦争映画という意味では、「パールハーバー」と設計思想は同じですが、飛行機の戦闘シーンの描き方が見事。（宮崎御大もその辺が気に入ったはずです。）エイガドージョー・ドットコム

  2002年09月09日

• 貴様と俺、デリカテッセン

  貴様と俺こんな映画を観た。自由が丘武蔵野館での「成田三樹夫大会」での１本。１９６６年の大映作品です。田宮二郎演じるボクサーと三樹夫のトレーナーによる「日本版ロッキー」な物語です。悪役でない成田三樹夫の「男気」が見事。生きていればこういう役ももっとやって欲しかった気もします。エイガドージョー・ドットコムデリカテッセンこんなビデオを観た。ジャン＝ピエール・ジュネとマルク・キャロの名前を有名にした１９９１年のフランス映画。独特のダーク・ファンタジーな雰囲気は、デビュー作からほぼ完成していたのがわかります。その後、二人はコンビを解消してジュネが「アメリ」を撮るのはご存じの通り・・・・・・。レンタルビデオの画質があまりよくなかったのが残念。ＤＶＤをオススメします。エイガドージョー・ドットコム

  2002年09月08日

• 凶気の桜、アバウト・ア・ボーイ

  凶気の桜こんな映画を観た。やれ「窪塚が企画から参加！」だの「21世紀の時計じかけのオレンジ！」だの派手な宣伝を展開しています本作ですが、真実は「ビーバップハイスクール・リメイク版」です。丸山昇一の脚本は、ところどころに危ないメッセージを潜ませておりますが、プロモビデオ出身のカントクはそういうことにまったく無頓着。丸山脚本の「消し屋三郎」はあきらかに松田優作をイメージしているけど・・・・なぜか江口洋介。エンドタイトル後のシーンはまったくの蛇足！いいとこまったくないみたいだけど「新ビーバップ」と思えば・・・。そうそう！さすが東映って思ったのは、冒頭クレジットと「赤い仮面」さんの登場シーン！この２シーンは必見！音楽はキングギドラの曲を全編に使用していますが、「新ビーバップ」なんだから、ここは氣志團を使うべきだろう！もっと笑える映画になったのになぁ・・・・・。いまさらながら、低予算無名役者でおもしろ映画を作った那須監督（オリジナル・ビーバップの監督）の偉大さを痛感した師範代でした。職人は偉大なり！エイガドージョー・ドットコムアバウト・ア・ボーイこんな映画を観た。「ブリジット・ジョーンズの日記」のプロデューサーが、今度は「大人になれない男」を主人公につくった作品。主役を演じるのは前作に続いての登板となるヒュー・グラント。「ハイ・フィデリティ」の原作者、ニック・ホーンビィのベストセラーを映画化。優雅に暮らす無責任な独身男が、１２歳の少年と出会うことで自らの人生を見つめ直していく。監督は「アメリカン・パイ」のポール＆クリス・ウェイツ兄弟。　とにかく圧巻はクライマックスの学校でのコンサートシーン。あんなヘタクソな歌に泣かされるなんて・・・・・・。エイガドージョー・ドットコム

  2002年09月06日

• トリック劇場版

  こんな映画を観た。仲間由紀恵＆阿部寛主演、堤幸彦監督によるテレビシリーズの劇場版。あまり「映画」を意識しないで自分の作品をつくろうとする今回の姿勢に、「ケイゾク映画」でやりすぎて失敗した反省が垣間見えます。「テレビスペシャル」で十分という内容ですが、「トリック」ファンには見逃せない作品です。エイガドージョー・ドットコム

  2002年09月05日

• さまよう魂たち

  こんなビデオを観た。ロバート・ゼメキスのプロデュースによりうピーター・ジャクソンが監督した１９９６年の作品。この映画の成功がその後の「ロード・オブ・ザ・リング」へつながっていくことを考えれば、なかなかに重要な作品です。ピージャクの作家性とゼメキスのエンターテイメント性が巧く融合して、退屈しないで観られる１時間５０分です。師範代的には、「死霊のしたたり」のジェフリー・コムズが懐かしかったぞ！エイガドージョー・ドットコム

  2002年09月04日

• オーメン２ダミアン、マッスル・ヒート

  オーメン２ダミアンこんなビデオを観た。監督が１作目のリチャード・ドナーから「ファイナル・カウトダウン」のドン・テイラーに変更。やっぱ「２匹目のどぜう」ですなぁ。１作目の演出の素晴らしさが２作目を観るとさらに分かってきます。ダミアンが自分の正体に気が付く描写がありますが、悪魔の怖さをスケールダウンさせてしまっているような・・・・・・・。エイガドージョー・ドットコムマッスル・ヒートこんな映画を観た。下山天監督作品。ケイン・コスギ、哀川翔という素材としては面白い二人を起用しているのに調味料の配合ミスでなんとも陳腐な作品になった印象。近未来に舞台設定する時点で「いまさら？」な感はいなめないのだから、新しいビジュアル・イメージを提供しなければお客は納得しませんよ。さらにケインはきちんと動ける俳優なのだから、その動きをキチンと見せる演出が必要。細かいカット割りはせっかくの素材を不味くしています。エイガドージョー・ドットコム

  2002年09月03日

• ドライブ、ストーリーテリング

  ドライブこんな映画を観た。ＳＡＢＵ監督の作品をはじめて観ました。単館系映画監督にありがちな「内省的」なところがなく、娯楽嗜好なとこが好感持てます。ネットの批評を見ると旧作の方が面白いとのこと。ビデオで観ることにしようかな・・・・・・。エイガドージョー・ドットコムストーリーテリングこんな映画を観た。「ハピネス」のトッド・ソロンズ監督の最新作。この監督の演出力の確かさはあいかわらずですが、同時に、観客を「居心地悪くさせる天才」でもあります。映画を観ている間中観客は、自分の嫌な部分を見せられているような「いやーな感じ」を味わうことになります。映画を娯楽としてしか考えられない人には、大変苦痛な映画ですが、それ以外のものを探している人には必見の映画です。エイガドージョー・ドットコム

  2002年09月02日

• オーメン

  こんなビデオを観た。１９７６年の大ヒット映画。悪魔の子ダミアンをめぐる恐怖映画です。「６６６」が悪魔の数字だと日本人の大半はこの映画で知りました。師範代もです。キリスト教に疎い日本人にもその怖さが実感できたのは、ダミヤンの周りの人間が次々に怪死するショッキング演出の数々。このあたりの手法はいまも「ファイナル・デスティネーション」などに受け継がれています。監督のリチャード・ドナーは、この作品のヒットによるメジャー監督の座に就き、「スーパーマン」シリーズ、「リーサル・ウエポン」シリーズを手がけることになります。エイガドージョー・ドットコム

  2002年09月01日

• 飛び出す冒険映画・赤影、カブキマン

  飛び出す冒険映画・赤影こんなビデオを観た。１９６９年の東映映画。テレビシリーズ「仮面の忍者赤影」の第１シーズンのダイジェストに新撮で立体映像を追加。セロファンが貼られた紙製の仮面が劇場で配られてそれを使って立体画面を見るシステム。「さぁみんな仮面をつけて！」と画面の中から赤影が呼びかける画期的演出。当時劇場でこれを観た師範代には強烈なインパクトでした。エイガドージョー・ドットコムカブキマンこんなビデオを観た。ゲーム・メーカーのナムコが、バブルで儲けた金をつぎ込んで作ったアメリカ映画。なぜか製作に選ばれたのがロイド・カウフマン率いるトロマ映画。そう「悪魔の毒々モンスター」シリーズの大ヒットで世界中に知られたニュージャージーの低予算映画専門の会社です。とにかく全編が日本への「勘違いイメージ」で埋め尽くされた映画、しかし、腹が立つというより、「ここまで徹底して日本をバカにされると逆に爽快！偉いぞ！トロマ！」と思ってしまう師範代はおかしいのか？製作時に現在映画評論家や映画配給で活躍中の江戸木純が日本側のスタッフとして参加。死ぬ思いだったらしい。エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月31日

• ＸＸＸ、ＯＵＴ

  ＸＸＸこんな映画を観た。この映画の全米大ヒットで主演のヴィン・ディーゼルはついにマネーメイキングスターの座を獲得。いうなれば「００７のバッドボーイ版」とも言えるこの作品。イギリス紳士のジェームズ・ボンドに対して、主人公ザンダーはあくまでワイルドなキャラ。頭の悪そうな感じも「アメリカ風」なのか？ヒロイン役のアリシア・アルジェント（あのダリオ・アルジェント監督の娘）がボンドガールと違ってタフなところも「アメリカ風」です。きっとシリーズ化されるでしょう。サミュエル・Ｌ・ジャクソンの役に毎回大物俳優を迎えるというコンセプトなら何作も作れそうです。エイガドージョー・ドットコムＯＵＴこんな映画を観た。２０世紀フォックスが初めて邦画の配給を手がけると話題の作品。実はフォックスの実力者古澤氏のゴリ押しで成立した企画らしい。桐野夏生原作、平山秀幸監督という豪華な組み合わせに加え、原田美枝子、倍賞美津子、室井滋、西田尚美という師範代好みのキャスティング。前半部分はブラックなテイストで快調にすすみます。特に「死体解体」の水着姿の原田＆倍賞コンビが笑えます。後半、なぜか映画が「テルマ＆ルイーズ」と化してから、どうも停滞が始まります。いまさら犯罪とからめて「女の自立」を描かなくてもねぇ・・・・。エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月29日

• 新宿乱れ街いくまで待って、ズーランダー

  新宿乱れ街いくまで待ってこんな映画を観た。京橋のフィルムセンターでの７０年代特集での上映。２０年近く前に博多で観たきりでしたが、久しぶりの再見。脚本家・荒井晴彦の実質的なデビュー作品です。監督は曽根中生。（今はどこで何をしているのやら・・・・・・？）舞台は細い路地に小さな酒場がひしめく新宿ゴールデン街。シナリオライターの夢を抱えながらも現実との狭間でもがく主人公は、まんま荒井晴彦自身です。ゴールデン街に棲息する女優志望の女、映画の助監督、作家志望などなど、当時を生で体験していないと書けないキャラが大集合。恥ずかしくもあり、羨ましくもありの１本。エイガドージョー・ドットコムズーランダーこんな映画を観た。ベン・スティーラー監督主演によるコメディ作品。ファッション業界を舞台にスーパーモデル・ズーランダーが、要人の暗殺計画に巻き込まれる顛末をテンポ良く見せてくれます。もともと音楽専門チャンネル「ＶＨ１」のコントとして発表された「ズーランダー」が評判になって映画版となったというこの映画。いわば「ワンナイ」のゴリエ主演で映画が作られたようなものか？ミラ・ジョボビッチ演じるロシアのビッチ姉さんがめっぽう面白いです。今年のコメディ作品では文句なくナンバーワン！「ゴールドメンバー」よりこっちが断然上です。門下生は必見作品と申せましょう！エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月27日

• たそがれ清兵衛

  こんな映画を観た。山田洋次が初の時代劇に挑戦。丁寧なつくりで好感が持てます。「どら平太」「雨あがる」より少し娯楽の要素が多いですが、やはり黒澤の子供たちによる「時代劇」という範疇からは出ていません。山田洋次監督の実力をもってすれば、この程度の映画は軽くできて当然。この映画を必要以上に高く評価する人たちは、「山田＝寅さん」という貧困なイメージで山田監督を見ていた人たちでしょう。やっぱり今回もネックは「役者」！「俳優」！「キャスト」！がんばってはいますが、「真田広之」「宮沢りえ」ではねぇ・・・・・・・。なにかが違うと思うのですが・・・・・・。舞踏家の田中泯のキャラと殺陣は素晴らしい！彼の出演場面のみが、「新しい時代劇」になっておりました。エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月26日

• ハレンチ学園、新ハレンチ学園、八甲田山

  ハレンチ学園、新ハレンチ学園こんな映画を観た。日活１９７０年＆７１年の作品２本立て。自由が丘武蔵野館にて。「スカートめくり」が社会現象とまでなってＰＴＡから「俗悪漫画」の汚名を着せられた永井豪原作の漫画がテレビ東京（当時は東京１２チャンネル）でテレビ化され大ヒット。そのブームに乗るかたちで製作された映画版の１作目と３作目。キャストが微妙に違っていたり（１作目のヒゲゴジラは藤村俊二、３作目は高松しげお）、ストーリーが学生運動色を強めていたりとやはり７０年代の映画というムードが色濃く残っております。ある時代までは「エロ」は、権力と戦うパワーだったことを証言してくれる作品です。映画自体は下ネタのオンパレードですがね・・・・・・。エイガドージョー・ドットコム八甲田山こんな映画を観た。京橋フィルムセンターでの７０年代特集。その後数々作られることになった「高倉健×雪＝邦画大作」という方程式を決定づけ作品。黒澤明の直弟子だった森谷司郎による演出は、まさに「直球」そのもの。ＳＦＸなしの冬山描写が容赦なく伝わってきます。雪の厳しさが画面に映っているからこそ、観客の誰もが感情移入してしまう・・・・・このへんの「本物感」を日本映画は失ってしまったような気が・・・・・・。同じ雪山が登場する「ホワイトアウト」と比べてみるのも一興か？エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月25日

• パワーパフガールズ・ムービー

  こんな映画を観た。「カートゥーン・ネットワーク」で放映されているＴＶアニメの劇場版。幼稚園に通いながら地球の平和を守る３人組ブロッサム、バブルス、バターカップの「パワーパフ ガールズ」。今回はその誕生の秘密に迫る「エピソード１」的な作品です。シンプルな絵柄ながらかなり高度なアニメーション技術を使ってつくられているこのシリーズ。映画版ということもあってＣＧなども大量に使用されております。なによりすごいのは、作品のテーマが「正義の苦悩」というヒーローものの王道ともいうべきハードなものだということ。「与えられた力を何に使うべきなのか？」という根源的テーマに真正面から取り組んだ本格的ヒーローものです。子供向けと思ってあなどるなかれ！エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月24日

• テキサス・レンジャーズ、ＣＱ

  テキサス・レンジャーズこんな映画を観た。昔のテレビシリーズの映画版という最近のハリウッドにありがちな企画です。９．１１以前に製作されているらしいですが、あきらかに今のアメリカの政治的状況を反映した西部劇になっています。無法者の集団を退治するために組織された「テキサス・レンジャーズ」の活躍を描くという西部劇作品ですが、製作者たちがホラー映画出身の「反体制派」の人たちなので、巧妙に「反ブッシュ」な要素が入れてあります。ストーリーそのものは、悪者退治ですから「親ブッシュ」なのに、巧妙に隠された「反ブッシュ」的な要素。なかなか深読みできる娯楽映画でした。ジョン・ウーあたりが撮っていたら大傑作になっていたという気もしますが、娯楽映画としては、平均点はクリアーしている作品です。エイガドージョー・ドットコムＣＱこんな映画を観た。以下の文章は熊本のタウン誌「モコス」に掲載されたものです。もし、あなたのオヤジが世界的な映画監督で、妹が女優兼映画監督で、いとこがアカデミー賞スターだったらどうします？そんなマンガみたいな設定がありえるのか？でも、世の中には、実際そういう人がいるんです。今回紹介する監督ローマン・コッポラがその人。父親は、「ゴッドファーザー」「地獄の黙示録」の大巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督。妹は「ゴッドファーザーＰＡＲＴ３」に出演のソフィア・コッポラ（監督デビュー作の「ヴァージン・スーサイド」もヒットさせ才色兼備を証明！旦那は「マルコビッチの穴」のスパイク・ジョーンズ）そして、いとこは「ザ・ロック」「ウインドトーカーズ」のニコラス・ケイジなのです。ななななんと濃いファミリーなんだ！！ 家族と比べられるのがいやだったのか、映画界ではなく、ＣＭやミュージックビデオの分野で活躍していたこのローマン・コッポラが、ついに映画にチャレンジしたというのが、今回の作品「ＣＱ」です。舞台は、１９６９年のフランス。アメリカ人の映画編集マン・ポールは、２００１年を舞台にした近未来ＳＦ「ドラゴンフライ」の仕事をしながら、自分だけのプライベートフィルムを作っています。やがてプロデューサーと監督が喧嘩して「ドラゴンフライ」の監督をポールが引き受けることに・・・・・・・。映画は、「ドラゴンフライ」の本編とバック・ステージを交互に描きながら進行してゆきます。さすがにＣＭを数多く手がけてきただけに、ローマン監督のビジュアル・センスはたいしたもの。１９６９年当時のファッションや風物を大胆に取り入れ、知らずに観たら「ああ６０年代の映画なんだ。」と思ってしまうぐらいリアルで徹底した再現ぶり！劇中劇の「ドラゴンフライ」は、１９６７年の伝説的キッチュ映画「バーバレラ」への明らかなオマージュですが、女エージェント・ドラゴンフライを演じるアンジェラ・リンドヴァルの美しさに注目！身長１８０センチの長身で、スーパーモデルとしても有名な彼女ですが、ドラゴンフライ役の時とオフ・ステージのヴァレンタイン役の演じわけという難しい役を軽々とこなしています。師範代的な見所は、劇中に登場する数々のＳＦＸシーン。ＣＧ全盛の今、あえて当時の手触りを再現するためのミニチュア特撮にこだわった映像美。１９６９年は「２００１年宇宙の旅」が製作された年でもあるのです。ドラゴンフライが乗る宇宙船のデザインや宇宙飛行のシーンは、まさにキューブリック・タッチです。この映画は、偉大すぎるファミリーの重圧から逃げるためにローマン監督が作り上げた「箱庭」のような気がします。「ＣＱ」というタイトルは「ＳＥＥＫ　ＹＯＵ」の意味。この作品は、ローマン監督の「２００２年自分探しの旅」なのです。映画「ＣＱ」の公式ウェブサイトhttp://www.cq-j.com/エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月23日

• スパイキッズ２失われた夢の島

  こんな映画を観た。１作目は史上最高製作費のヒスパニック映画でしたが、今回もさらに大物が・・・・・・・。「ラテンの恋人」として有名なリカルド・モンバルタンがキッズの祖父役で登場！濃い！濃い！さらには我がスティーブ・ブシェミ大先生も「ゴーストワールド」に続いておいしい役で登場します。（次回作にも登場しそうな雰囲気）特撮の元祖ハリー・ハウゼンへのオマージュも、ちりばめてあって満腹の１本でした。「Ａ．Ｉ」オスメント君にそっくりな妹クン（エミリー・オスメント）演じるも、生意気演技で面白かったことを追記しておきます。エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月22日

• １３ゴースト

  こんな映画を観た。「マトリックス」のジョエル・シルバーと「フォレスト・ガンプ」のロバート・ゼメキスが共同で設立したＢ級映画専門映画会社「ダーク・キャッスル」の第２弾。いろんな映画で脇役を演じていた巧い役者を集めて手堅くまとめています。渋谷では「幽霊の実演付きオールナイト」が開催。もともと、この映画はギミック付きの上映で一世風靡したウィリアム・キャッスル監督の同名映画のリメイクですから、この上映スタイルは実に正しい訳です。日本でもこういうジャンルにこだわった映画会社が出てこないかなぁ・・・・。エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月21日

• モンテクリスト伯

  こんな映画を観た。日本でも「岩窟王」の名で知られる文豪デュマの古典の映画化です。モンテ・クリスト役は、「シン・レッド・ライン」「オーロラの彼方に」のジム・カビーゼル。彼を陥れるライバルを「メメント」「タイムマシン」のガイ・ピアースが演じています。誰でも知っている古典でもキャストと演出次第では面白くなるという好例です。ガイ・ピアースの悪役が「今風の男」にしてあるのが映画を面白くしています。師範代の好きな俳優ルイス・ガスマンが、モンテクリスト伯の右腕として登場。いいですねぇこの面構え！エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月20日

• スクービー・ドゥー

  こんな映画を観た。有名コミックが原作。幽霊退治の専門家チームが繰り広げるドタバタ騒動。もろに「ゴースト・バスターズ」でした。主役キャラの犬スクービーをフルＣＧでクリエイト。漫画と実写の境界はどんどんなくなっていってます。サラ・ミシェル・ゲラーの「お人形さんぶり」をうまく利用してのストーリー展開に感心！こういう人工的なぐらい美しい女優は、日本にはなかなかいません。ちなみに彼女が人気モノになるきっかけとなったテレビシリーズ「バフィー・ザ・バンパイヤ・キラー」は、アメリカＰＴＡのワースト１番組だそうです。「セックス」「魔術」「悪魔」「スプラッタ」が満載の内容は、ＷＡＳＰのお母様方には、ひどく評判が悪いようです。自分たちの子供にたいする締め付けが、そういう嗜好を生んでいるとは、そういうＰＴＡの皆さんは思ってもいないのでしょうけど・・・・・・・・。 エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月18日

• 悪魔の毒々モンスター新世紀絶叫バトル

  こんな映画を観た。ニュージャージーのインディペンデント映画会社トロマ社が製作する「毒々モンスター」シリーズの４作目。毒々シリーズは、過去の作品もすべて観ているオレって・・・・・・・何。ともかく２００２年の映画（製作は１９９９年らしい）とはおもえない下品さ、バカさ、チープさに満ちた作品。「ピンク・フラミンゴ」と同じ頃（70年代）作られたと言われても、まったく違和感はありません。トロマ映画の変わらぬインディペンデント・パワーを感じました。 エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月16日

• マル秘・色情めす市場

  こんな映画を観た。京橋の東京国立近代美術館フィルム・センターのでの７０年代特集での上映。1974年にっかつロマンポルノの１本として作られた作品ですが、2002年の今観ると、「スケベ度ゼロ」の作品。大阪・あいりん地区を舞台にした悲しい人間模様の物語です。ヘビー級ボクサーのパンチのようにけっこう後に余韻が残る映画。重たいけど「映画だ！」と全編で叫んでいる感じの作品です。娯楽映画ばっかり観てだらけていると、こういう映画に出会ったときに背筋がピンとなります。「暇つぶし映画」にはないサムシングがあるからです。エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月15日

• 劇場版ウルトラマンコスモス２　THE BLUE PLANET、劇場版新世紀ウルトラマン伝説

  こんな映画を観た。主演・杉浦太陽の逮捕で一時は公開そのものが危ぶまれていたウルトラマン・コスモスの劇場版2作目。テレビシリーズの後日談という形で主人公ムサシの姿が描かれます。サイパンの海を舞台にした「エコロジー」なストーリーですが、どうせサイパン・ロケするなら「戦争」という匂いをすこしでも入れといたほうが面白かったかも・・・・・・。（それじゃ金子ゴジラになるか・・・？）コスモスのピンチに助っ人として登場する「ウルトラマン・ジャスティス」は、本来なら次のテレビシリーズになる予定だったキャラクター。デザイン的には「？」って感じ。同時上映の「新世紀ウルトラマン伝説」は、某消費者金融のダンスＣＭのウルトラマンバージョン。20人を越える数のウルトラマンが踊る姿は圧巻！エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月14日

• 爆転シュート　ベイブレード　THE MOVIE　激闘！！タカオＶＳ大地、劇場版サルゲッチュ　黄金のピポヘル・ウッキーバトル

  こんな映画を観た。ここのところ子供向けジャンルの映画のクオリティは、全般的にすごく上がっているのだが、これは結構退屈な２本立てでした。やっぱり製作側が熱くなって作っていない気がします。ベイブレードやプレステという「商品」を売るための「長いＣＭ」でしかなく、作品が「映画」にまで昇華していないような気がしました。代理店主導型のプロジェクトにはありがちなパターンです。やはり「クレしん」のレベルをすべての子供向け作品に求めるのは酷なのでしょうか？エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月13日

• ジェイソンＸ

  こんな映画を観た。「１３日の金曜日」シリーズの１０作目。クリスタル・レイクから登場したジェイソンのこのシリーズも、今回行き着くとこまで行ってしまいました。今回、ジェイソンは宇宙へ行きます。冗談みたいなホントの話。まぁ「エイリアン」が「ジェイソン」に置き換わっただけの作品なのですが、１時間半であっというまに終わります。なんとディビット・クローネンバーグ監督が特別出演。エンディング近くでクリスタル・レイクが再び登場し爆笑シーンが展開しますのでお見逃しなく！エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月12日

• 春の日は過ぎゆく、忍風戦隊ハリケンジャー・シュシュッと・ザ・ムービー、劇場版仮面ライダー龍騎エピソード・ファイナル

  春の日は過ぎゆくこんな映画を観た。「八月のクリスマス」で評価の高かった韓国のホ・ジノ監督の２作目。ラジオの録音技師（「リベラ・メ」「リメンバー・ミー」のユ・ジテ）の青年と離婚歴のある年上の女性（「ＪＳＡ」のイ・ヨンエ）との出会いと別れを描いた切ないラブ・ストーリー。2人の距離が縮まってゆくプロセスを丁寧に描いている点がポイント高し！やっぱイ・ヨンエはいいねぇ。韓国では「酸素のような女優」と呼ばれているらしいです。映画後半の「好きだからこそ重荷になる愛」という複雑なキャラクターを好演しております。ラストのユ・ジテの表情が絶妙！心の中をせつない風が通り過ぎてゆきます。エイガドージョー・ドットコム 忍風戦隊ハリケンジャー・シュシュッと・ザ・ムービー、劇場版仮面ライダー龍騎エピソード・ファイナルこんな映画を観た。毎週日曜日の朝にテレビ朝日系で放送中の「忍風戦隊ハリケンジャー」と「仮面ライダー龍騎」の劇場版２本立て。「ハリケンジャー」は明るく楽しく元気なお子様向け劇場版。ヒーローたちが、馬に乗るシーンは、昔の「仮面ライダーの劇場版」からの伝統。予算がテレビ版より多いんだよ！って画面が主張しております。「龍騎」は、テレビ版のファンにはたまらない作品。まだシリーズ途中の時点で最終回を映像化するという意外な企画。しかし、「ああいうエンディング」だと、もはや「子供向け」ではないなぁ・・・・。「ガメラ」や去年の金子「ゴジラ」でも感じましたが、彼らは特撮映画ファンの自分のために作っているのだと感じます。お金を出すお母さんたちに支持されれば勝ち！ってことでしょうか・・・・・。エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月09日

• ９デイズ

  こんな映画を観た。アンソニー・ホプキンスとクリス・ロックによるＣＩＡエージェントもの。いわゆる「バディもの」というジャンルの作品です。舞台はチェコスロバキア。ポータブル核爆弾の密売に関わる囮捜査官が殺され、その双子の弟を替え玉に取り引きを成立させようと画策するＣＩＡ。この有能な捜査官とダメ弟の二役をクリス・ロックが演じています。「サタデーナイトライブ」出身でアメリカではかなり人気のコメディアンですが、日本ではまだまだ無名なので、そのへんのブラザーノリが理解さるのが難しいかも・・・・。プロデューサーは、泣く子もだまるジョエル・シルバー先生。監督のジョエル・シュマッカーも職人に徹した仕事ぶり。見事に中身のないハリウッド大作です。（ジョエル・シルバー作品の場合、これは狙ってそうなっているので、ある意味誉め言葉です。）エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月08日

• オースティン・パワーズ・ゴールドメンバー

  こんな映画を観た。日本で最初の完成披露試写会に潜入してまいりました。全米で凄まじいスタートダッシュを記録したシリーズ第３弾です。師範代から重大な忠告！この映画はできるだけ予備知識なしに観てほしい！そうすれば、アバンタイトルの冒頭１０分、死にそうなくらい笑えます。ただ、各種メディアでバカなキャスターとか３流映画ライターとかが、無粋なネタバレしそうで心配です。オースティン・ファンはこれから映画を観るまで、完全に情報シャットアウトすることをオススメします。残念なのは、その冒頭部分が最大のギャグで、映画自体が少々尻すぼみだったこと。前２作と比べても映画のテンポが悪いのが気になりました。翻訳の林完治さんがかなりがんばった訳をしていましたが、字幕で観るのは厳しいギャグも多かったです。しかし、しかし、しかし、それらのマイナス・ポイントを差っ引いても、冒頭のギャグだけのためにこの映画を観る価値は十分あると師範代は断言します。師範代を信じろ！公開は８月２４日、それまでオースティン情報は、すべてシャットアウトだ！エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月07日

• サッカー小僧

  こんな映画を観た。１９７６年のスウェーデン映画。ワールドカップにあわせての再公開。６歳の天才サッカー少年フィンペンが、プロのチームに招かれて大人顔負けの大活躍をするが、学校で勉強する時間がなくなり、「子供にとって本当に大事なものは何？」と悩むけっこう真面目な映画。フィンペン役の少年が、かなりサッカーが上手でごまかしなしで大人とのサッカーシーンを成立させているのがすごい。エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月04日

• アイスエイジ、ノーマンズランド

  アイスエイジこんな映画を観た。２００２年上半期全米で大ヒットしたフォックスのＣＧアニメ。氷河期（アイス・エイジ）の地球を舞台に、マンモス、ナマケモ、サーベルタイガーの３匹が、人間の赤ちゃんを家族のもとへ届けるための旅をする。キャラが日本人受けしにくいデザインなのだが、動きでキャラクターが伝わってくるのは、さすがアメリカのアニメーションと言う感じ。ただ、３匹の旅の動機が弱いので、観客がストーリーになかなかシンクロできないという大きな欠点があった。エイガドージョー・ドットコムノーマンズランドこんな映画を観た。ボスニア紛争真っ直中、「ノー・マンズ・ランド」と呼ばれるボスニアとセルビアの中間地帯に取り残された２人の兵士の物語。紛争そのものの縮図をこの２人兵士に凝縮させたシナリオが見事。ブラックなテイストの戦争映画を成功させております。予算がなくても、出演者が少なくても、これだけの世界観を表現できるといういいお手本です。「細部に凝る」ことに血道をあげている日本人クリエーターは学ぶこと多し！アカデミー賞外国語映画賞受賞。エイガドージョー・ドットコム

  2002年08月02日

• マーサの幸せレシピ

  こんな映画を観た。クールに仕事に打ち込む女性シェフ・マーサ（マルティナ・ゲデック）は他人との関係がうまく築けない。やがて事故死した姉の娘リナを引き取ることになるのだが・・・・・・・・・。簡単に言ってしまえば、これは料理という世界を舞台にした「千と千尋の神隠し」です。「生きる力」を失った少女リナの心を呼び覚ますのは、（宮崎版のハクの役）は、人生を楽しむことを第1の目標としているイタリア人シェフ・マリオ（セルジオ・カステリット）。パスタを食べるシーンでリナと心を通わせるシーンは、この映画の中でも最も美しく、美味しそうなシーン。監督は、今回が劇場映画デビューとなるサンドラ・ネットルベック。ドイツ映画というと無骨で男っぽいイメージがあったけれど、この作品は繊細な料理のような美しいカメラが印象的！ドイツでこの映画がヒットし、ベルリンで宮崎駿に賞が与えられたのは、偶然とは思えません。ドイツ人の中に「生きる力」への渇望があるのでしょう。疲れてるってことか？エイガドージョー・ドットコム

  2002年07月31日

• インソムニア

  こんな映画を観た。１９９７年にノルウェーで製作された同名作品を「メメント」のクリストファー・ノーランがリメイク。ノルウェーの白夜をアラスカに舞台設定を移してのリメイク。アル・パチーノ、ロビン・ウィリアムス、ヒラリー・スワンクとアカデミー賞スターを揃えた割には、演技は平凡。「不眠症」という割には、あまり憔悴していない主人公のパチーノ刑事。なんだかフツーの人のロビンの犯罪者・・・・・・。ヒラリー・スワンクは好きなので許す！オリジナルの「白夜」にこだわらずにサスペンス映画としての部分を再構成すればよかったのになぁ。エイガドージョー・ドットコム

  2002年07月30日

• タイムマシン

  こんな映画を観た。Ｈ・Ｇ・ウェルズの原作を原作者の曾孫サイモン・ウェルズ監督が映画化。（実際は「ザ・リング」「メキシカン」のゴア・ヴァービンスキーが一時期監督代行を務め仕上げを行なっていたらしい。ばかで無能な孫か？）事件で失った恋人を助けるためタイムマシンを発明してしまった男が、やがて80万年後の世界をも目撃してしまう。主演は「Ｌ.Ａ.コンフィデンシャル」「メメント」のガイ・ピアース。原作がそもそも破綻した話なんだから、シナリオでなんとかしようと思わなかったのかな？恋人を救うためにタイムマシンを作った主人公なのに、未来世界に行ったらちゃっかりその世界の女をたらしこんで・・・・・・。見所は白塗りのジェレミー・アイアンズ。あんた仕事選べよ！エイガドージョー・ドットコム

  2002年07月20日

• 命

  こんな映画を観た。柳美里のベストセラー小説「命」「魂」「生」の原作を「月とキャベツ」「はつ恋」の篠原哲雄監督が映画化。映画を見た限りでは、監督は柳美里のことが嫌いなんじゃないかと思う。この作品は「柳美里映画」ではなく豊川悦司演じる「東由多加映画」になっている。主役であるはずの江角マキコは、なにかあるたびに右往左往する共感できない人物として造型されている。トヨエツの鬼気迫る演技はすごいが、映画の中で浮いてしまっているのも事実。この演技を別の作品で見せてほしかった。エイガドージョー・ドットコム

  2002年07月19日

• スコルピオンの恋まじない

  スコルピオンの恋まじないこんな映画を観た。以下の原稿は熊本のタウン誌「モコス」に掲載されたものです。「コンスタンチノープル！マダガスカル！」いきなりですが、この言葉がこの秋の流行語に決定です。なぜか？これは、ウディ・アレンの最新作「スコルピオンの恋まじない」に登場するまさに「恋の呪文」なのです。舞台は１９４０年代のニューヨーク、アレン映画お得意の舞台設定。一流保険会社の調査員ブリッグス（アレン）は、最近入社してきたバリバリのキャリアウーマン・フィッツジェラルド（ヘレン・ハント）とは犬猿の仲。ある日、二人は同僚のパーティで怪しい魔術師に「恋の呪文」をかけられてしまいます。その言葉を聞くと、お互いが最高の恋人に思えてくるという不思議な呪文。やがて謎の宝石泥棒事件が起きて、事態は思わぬ方向へ・・・・・・・・。前作「おいしい生活」に引き続いてスピルバーグの「ドリームワークス」が製作を担当したこの作品。アレンらしいロマンチックで楽しくて大笑いできるまさに映画のマジックがたっぷり詰まった１作になっています。「ラジオ・デイズ」「ブロードウェイと銃弾」「ギター弾きの恋」とこれまでもアレン映画には、１９４０年代が何度も登場しています。今回の作品で特に重要なのは、当時の模様を人工的に再現するだけでなく、現在のニューヨークの街並みから１９４０年代の風景を切り取っているということ。「僕はこの時代に魅了されているんだ。音楽もファッションも・・・・・とにかく雰囲気がすきなんだ」。ニューヨークという街が大好きなアレンらしい一言です。だからこそ「９．１１」のＷＴＣの惨事には、誰よりも胸を痛めていた映画監督です。かずかずの作品でアカデミー賞にノミネートされながらも、毎度欠席し続けた「パーティ嫌い」の彼が、今年のアカデミー賞表彰式にだけは登場したのには、そういう理由があったのです。「あのニューヨークを励ますために、何かしたい！」と彼がステージで紹介したのは、ニューヨークを舞台にした数々の映画の名場面集でした。（泣けるネー！）　今回の「スコルピオンの恋まじない」では、そんアレンのニューヨークに対する愛情を、美術監督のサント・ロカルスと撮影監督のファオ・チェイ、衣装のスザンヌ・マッケイブというアレン組スタッフが、見事に映像化しています。ヘレン・ハントの元祖キャリアウーマンぶりや「謎の女性」を演じるシャーリーズ・セロンの美しさも必見！　とにかく宝箱のような１作です。彼女、彼氏とデートに行くなら是非この作品を選んでほしい。今年最高の後味のいい映画です。この秋以降、全国公開予定。エイガドージョー・ドットコムスコルピオンの恋まじないこんな映画を観た。最高！傑作！必見！１９４０年代を舞台にしたウッディ・アレンの最新作。出演は、アレン本人とヘレン・ハント、シャーリーズ・セロンと豪華版。前作「おいしい生活」に続いて製作はスピルバーグの「ドリームワークス」です。ルビッチやワイルダーの往年のウェル・メイドな映画が好きな人には、オススメの愛すべき佳作です。後味の良さは、本年最高の１作です。エイガドージョー・ドットコム

  2002年07月18日

• ウインドトーカーズ

  こんな映画を観た。いまや世界ナンバーワンｎアクション映画監督の名声を手にいれたジョン・ウーの最新作。ニコラス・ケイジ主演ということで「フェイス／オフ」コンビの復活。ジョン・ウー映画お約束の鳩は、今回は飛びません。スローモーションを多用したジョン・ウー節は抑え目で、戦場の恐ろしさを描くことに集中した演出。これもまた「戦争そのもの」を映像化したいという映画作家の野望によって作られた「もうひとつの『プライベート・ライアン』」ですただし、シナリオにもう少し工夫がほしかった気がします。ニコラス・ケイジとアダム・ビーチの友情が、どうもぞんざいに描かれていて、後半の「泣き」につながらないのが残念。インディアンの描写などジョン・ウーの西部劇へのあこがれが、全編にあふれている点などは、次回作と言われている「大陸横断鉄道もの」でもっと見せてくれることでしょう。往年の西部劇ファンなんかが見ると、昔の西部劇からの引用など、発見が多い作品かもしれません。エイガドージョー・ドットコム

  2002年07月17日

• 東映アニメフェア

  こんな映画を観た。「クラッシュギアターボ」「キン肉マン二世」「デジモン・フロンティア」の３本立て。テレビ版を全く観ていないので、人間関係がよくわからなかったのですが、そういう見方もなかなか楽しい。（コイツはこういうキャラかなぁと勝手にバックグラウンドを想像する楽しみ。ホントのキャラと違ってても問題なし。）「クラッシュギア」と「キン肉マン」はまぁテレビのスペシャル版といった感じですが、今回も「デジモン」のシナリオがすごい。９．１１以降の世界を意識した「憎悪の連鎖が生む戦いの不毛」というものすごく重たいテーマを扱っています。（種族の違う2種類のデジモンの戦争に主人公たちが巻き込まれるという展開。）ところが、重要な役の上原多香子（exスピード）が、「ド下手」な吹き替えで全編を台無しに・・・・・・。とにかく下手！あきれるほど下手！吹き替えの現場では、本職の声優が激怒したろうなぁ・・・・・・・ところで、「デジモン」のシリーズって、観るたびに設定が複雑になっている気がするんですが・・・・・・・・。エイガドージョー・ドットコム

  2002年07月12日

• スチュワート・リトル２

  こんな映画を観た。リアルなＣＧというより、漫画と実写の中間のようなＣＧ映画。「鉄腕アトム」「ドラゴンボール」「ＡＫＩＲＡ」など今後、コミックスの映画化が多くなるハリウッド映画では、このタイプのＶＦＸ映画が主流になるような気がします。（実際アカデミー賞ではこの映画はアニメ部門の対象作品となりました。）声の面では、ジャームズ・ウッズとメラニー・グリフィスの吹き替えが巧い！この吹き替えがＣＧキャラクターに血を通わせています。「子供だまし」映画なのですが、子供だましに手を抜かない姿勢がすごい。１時間２０分程度のタイトな上映時間も立派。「商品」として考え抜かれているファミリーピクチャーでした。エイガドージョー・ドットコム

  2002年07月09日

• リターナー、猫の恩返し、ギブリーズ・エピソード２

  リターナーこんな映画を観た。金城武主演、監督は「ジュブナイル」の山崎貴。「ジュブナイル」に続いて鈴木杏が出演。特に新しいものはない映画ですが、日本製ハリウッド映画をちゃんとやっています。（予算が１０分の１ぐらいだと考えるとこのビジュアルは流石の完成度と言えます。）「バイオハザード」と同じくテンポで見せるタイプの映画。欲を言えば、この監督にはドンパチのアメリカ的なガンファイトより、日本的な独自のエンターテイメントを目指してほしいです。「ジュブナイル」でそれに成功していたと思うので、今回の作品はなんとなく方向性が逆行しているような気がします。「映画としては面白いが、志が低い！」とあえて辛く批評させていただきます。エイガドージョー・ドットコム猫の恩返し、ギブリーズ・エピソード２こんな映画を観た。この夏のジブリは２本立て。「ギブリーズ」は実験映画です。いわば「リベンジ・オブ・となりの山田くん」とでも言うべき作品。ものすごい技術で世界最高のアニメを作ったのに「いしいひさいち」のキャラがいまひとつ受けなかった「となりの山田くん」。その世界をもっと過激にブラッシュ・アップしています。小林薫のカレー屋さんがいい味！しかし、これだけの技術を内輪受けの内容で作っていいのか！という批判はでそう・・・・・。技術開発がメインの目的だとしたら、「ジブリ美術館」で公開した方がよかったかも・・・・・。「猫の恩返し」は約７０分の掌編。東映動画の伝統をひくジブリらしく「長靴をはいた猫」の現代版です。これまでジブリの人気俳優の吹き替えには、納得いかない部分が多かった師範代ですが、「ギブリーズ」も「猫の恩返し」も、キャラに声がピッタリで好感もてました。若い監督の音感がいいのだと思います。（それにひきかえ、宮崎氏の耳はお世辞にもいいとは言えない！）余談ですが、師範代の住んでいる街は、野良猫がとても多いので、どこか懐かしい風景の映画でした。エイガドージョー・ドットコム

  2002年07月08日

• バイオハザード

  こんな映画を観た。日本製人気ゲームのハリウッド映画化。全然期待していなかったのですが、Ｂ級魂炸裂の佳作。新しい切り口は全然ないのですが、見せ場が満載のスピード感あるすっきりした出来。予算配分を上手にして見せ場の散りばめかたもかなり計算されています。監督のポール・アンダーソンは、これまでどうにも締まらない作品が多かった人ですが、今回はいい仕事ぶり！主演のミラ・ジョボビッチは、「フィフス・エレメント」「ジャンヌ・ダルク」と神経質そうな痩せっぽち少女で苦手でしたが、今回セクシー・ビッチ路線でいいです！（個人的に！）エイガドージョー・ドットコム

  2002年07月05日

• ル・ブレ

  こんな映画を観た。大金の宝くじを探し回って、脱獄囚と看守がパリ＝ダカにまで参加！主演は「ムッシュ・カステラの恋」のジェラール・ランヴァンと「２４時間４万回の奇跡のブノワ・ポールヴールド（髪型がかなりヘン！）。アメリカで７０年代に山ほど作られていたカーレース＆アクションもの。フランス映画らしいギャグがいいクッションになってます。エイガドージョー・ドットコム

  2002年07月04日

• ジョンＱ

  こんな映画を観た。この秋ロードショー公開になるデンゼル・ワシントン主演の最新作。心臓病の我が子を救うため病院に立てこもった父（デンゼル）、それを説得しようと試みる警官（ロバート・デュバル）、父親に人質にされてしまう心臓外科医（ジェームズ・ウッズ）、ドライな女病院長（アン・ヘッシュ）、無責任な警察本部長（レイ・リオッタ）と芸達者を揃えた演技陣の安定ぶり、観ていて安心できます。「狼たちの午後」「スペース・トラベラーズ」と同工異曲の作品ですが、役者の厚みが「映画」にリアリティを与えています。子供のいる親は、涙なしには観れない作品でしょう。監督はジョン・カサベテスの息子・ニック・カサベテス！父と息子の物語は、オフ・スクリーンでも展開しているのです。エイガドージョー・ドットコム

  2002年07月03日

• 明日、陽はふたたび

  こんな映画を観た。1997年9月26日、聖フランチェスコで有名な聖地アッシジのあるウンブリア地方で実際に起きた大地震。その地震で傷ついた街と人々が苦しみから再生してゆく様を描いた作品。決して悲惨さを協調しすぎない被災者の妙な明るさが、逆にリアルに感じられます。原題は「Domani」～明日～という意味です。エイガドージョー・ドットコム

  2002年07月02日

• スターウォーズ・エピソード２・クローンの攻撃

  こんな映画を観た。あと３０分は短くできるだろうルーカス！スターウォーズ・ファンの男子大満足！一緒に来ていた一般女子、ストーリーの２重構造がよく理解できず「ポカーン？？？？」みたいな光景が劇場では展開されておりました。師範代的な見どころ。アナキンが、タスケン一味を「何」してしまった時のヨーダが聞く声「アナキン！」あれはクワイ・ガン・ジンの声ですね。エピソード３にリーアム・ニーソンの出演ありとみた！！エイガドージョー・ドットコム

  2002年06月30日

• トータル・フィアーズ

  こんな映画を観た。トム・クランシーのベストセラー小説「恐怖の総和」の映画化。（邦題は意味不明だ！）ＣＩＡ情報分析官「ジャック・ライアン・シリーズ」の第４弾。前作のハリソン・フォードから変わって３代目ライアンとなるのはベン・アフレック。アメリカ本土で核爆弾テロからやがて第三次世界大戦勃発へと向かう恐怖を描いたサスペンス・アクション。程度としては、ちょっとシリアスな００７といった程度のオキラク・サスペンス。いくら「核爆弾」に関する知識がアメリカ人にないとは言え、「黒い雨」のなか平然としているベン・アフレックのシーンでこの映画は「アウト」でした。エイガドージョー・ドットコム

  2002年06月27日

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