2006/03/19(日)00:16
『アメリカ,家族のいる風景』★★・・・40点
『アメリカ,家族のいる風景』公式サイト
制作年度/国;'05/独=米 ジャンル;ヒューマン 配給;クロックワークス 上映時間;124分
監督;ヴィン・ヴェンダース 出演;サム・シェパード/ジェシカ・ラング/サラ・ポーリー
観賞劇場:3/17(金)シネスイッチ銀座
◆STORY◆
西部劇のスターだった俳優ハワードが、撮影現場を放棄し母親のいる実家へむかう。そして、母親から自分の子供がいることを聞かされた。昔の女に会いにモンタナへ車を走らせる。
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う~む。アメリカが好きそうな家族愛のはなし。。。
まず、ハワード役のサム・シェパードがちょっと歳とりすぎ。
スタイルもよく若々しく実年齢63歳だが、とってもお爺さんに見える。
そして、母親も出てくるので全体的にあと5~8歳くらい若かったらよかった。
『マディソン郡の橋』のクリント・イースト・ウッドを見たときの驚きを再び味わったかのようだ。
母親から「モンタナにいる女性から電話があり、子供を身ごもったと30年ほど前に電話があった」
と聞かされ自分でもどうしたらいいかわからずに、とりあえずモンタナへ向かう。
そこで、彼は自分のであろう息子と娘に出会う。
今までなかった家族への愛情、心の葛藤が彼を襲う。。
彼は、どうしていいかわからないのだ。昔の女に「結婚すればよかった」「今からでも一緒に暮らそう」などというが「逃げてばかりで、今度は私の人生の中に逃げるつもり!!」と一喝される。
本人がどうしていいかわからず、女と息子間をウロウロ行ったり来たり。。
観てる側も、彼が一体どうしたいのかわからず、ただ心の葛藤を見守るばかり。
何がしたいのかわからない。
説得力にもかけ、そのため、感情移入も難しく全体的に長くゆるい!結末も、いまいち。
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<総評>音楽と景色に救われ40点
ハワードを追っている、映画出資会社の男。きちんとした男で必要なことしか話さない。
この男が、モンタナでウェイトレスに卵の調理方法の違いをきいたり、ハワードの母親との会話で
「クッキーいかが?」 「どんなクッキーですか?」と会話するところなど田舎の人々の心に触れる場面がある。しかし、彼は何にも変わらないのだ。変わっていたとしても、何も伝わってこない。
このキャラクターを生かしきれてないような気がしてもったいなく感じた。
娘であろう女性が、母親の骨壷を助手席に乗せシートベルトをかけ、
車で走りながら話しかけるところなどまるで『エリザベスタウン』。
周りの壮大な風景とそれにあう音楽のよさ、ゆっくりとした時間が流れるところは評価できました。