|
カテゴリ:韓国で暮らす
昨夜は論文の修正のため、研究室で徹夜。
妻と韓国日語日文学会秋季国際学術大会に向かう。 会場はソウルの韓国外国語大学。 主題は韓日間における文化交流と境界。 20~30名くらいいただろうか。 今回は国際日本文化研究センター(日文研)の先生方がやってきた。 園田英弘、劉建輝、白幡洋三郎、鈴木貞美など 昨日は戦中の「満州」に関わるテーマの発表が目立ったようだ。 妻は劉建輝、私は鈴木貞美の発表に注目していた。 劉建輝は「幕末維新期の漢文ルネサンスーその東アジアにおける役割と影響」と題して発表。 中国に逆輸入された日本の「漢文」が、中国近代の白話運動(言文一致)に影響を与え、現代中国語にまで通じていること、日本近代初期の漢文使用状況など、啓発を受けた。当時の知識人は漢文が必須だったんだなと改めて感じた。漱石も漢学塾二松学舎に通っていたもんね。 鈴木貞美は「「大日本帝国」における「超国家主義」と多文化主義:20世紀東アジアにおける帝国主義のローカライゼーションとして」との長い題でパーワーポイントを使って発表。 丸山真男が、戦中の日本の思想を「超国家主義」と言っていたことに触れ、戦中の日本の対外膨張政策が、文化相対主義から文化多元主義ないしは多文化主義を生み出していく過程を論じた。また「超国家主義」の中身が、キリスト教を超える普遍主義を標榜する超宗教国家論であったことを明かそうとした。当時の資料に、「釈迦もキリストも孔子もソクラテスも、天皇の赤子なり」とあって、場内に笑いが起こった。鈴木さんの発表は、ごちゃごちゃ概念がでてくるので、眠い日にはかなりきつかった。 劉さんと鈴木さんの報告は、まじめに勉強しているなと感じられるものだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.10.23 22:43:24
コメント(0) | コメントを書く
[韓国で暮らす] カテゴリの最新記事
|