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テーマ:将棋について(1290)
カテゴリ:将棋
伊藤果六段の将棋道場は1994年にアスク講談社から発売されたスーパーファミコンの将棋ソフトで詰将棋作家としても名高い伊藤果八段の詰将棋問題が365題収録されている。ただし対局モードについては一番レベルの高い上級でも級位者に負けるレベルで、自分が2枚落ちで挑戦するか、詰将棋問題のタイムトライアルをするくらいしか将棋のできる人には楽しみがない。ただし、詰将棋問題で対戦形式になっているというのは当時としては画期的で、プレーステーションの極の詰将棋問題のように手を間違えてもノーヒントではなくコメントを返してくれるところが親切と言える。
1月10日に2台目のスーパーファミコン本体を買った記念に上級レベル私が後手、後手の制限時間10分、秒読み60秒の条件で対局してみた。 先手:伊藤果六段の将棋道場 後手:私 ▲2六歩 △3四歩 ▲7六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △3二金 ▲2六飛 △8六歩 ▲同 歩 △同 飛 ▲7八金 △8七歩 図1 伊藤果の将棋道場は先手になると変わった戦法を指してくるのが特徴で、横歩取りの出だしで▲7八金とする前に、▲2四歩と早指ししてくるのがその一つ。これを10手目で8八角成と返すとかなり激しい力戦調の将棋となる。後手はその変化を避け△3二金とする。一応これが2四歩早突き戦法に対する最善とされている。15手目▲7八金として普通の相掛りとなった。ここで、後手△8七歩(図1)とすると簡単に8筋が破れそうだが、以下の指し手のように ▲2二角成 とするか▲7七角とすればきちんと受かっている。したがって後手は16手目は飛車を引く△8二飛、△8五飛、△8四飛、あるいは二筋を守る△2三歩などが有力である。 △同 銀 ▲7七金 △8二飛 ▲8六歩 △7二銀 ▲2四歩 △3五角 ▲5六飛 △5二金 ▲4八金 △2四角 ▲8七金 △3三角 ▲7七金 △8三銀 ▲5八玉 △7四歩 ▲2五歩 △8四銀 ▲8八銀 △7五歩 ▲同 歩 △同 銀 ▲7四歩 △7六歩 ▲8七金 △8六銀 ▲4六角 △8五飛 ▲7六金 △2五飛 ▲9一角成 △8八角成 ▲2六香 △4五銀 ▲2五香 △5六銀 ▲2二香成 △7八飛 ▲6八飛 △同飛成 ▲同 玉 △7八飛 ▲5九玉 △7九飛成 ▲6九飛 △同 龍 ▲同 玉 △7九飛 ▲5八玉 図2は図1から50手あまり進んだ局面、後手が△7九飛とし、先手が▲5八玉とした場面。 図2 △7八飛成 ここで△7八飛成としたのはダメな手で、先手が▲4九玉と逃げられると捕まらず、逆に先手から3二成香、4一金の攻めをされたら後手が敗勢となってしまう。ここでは、△6七銀不成がよかったようで、▲同玉には△7八飛成以下、後手勝ちとなる。 決め手を逃した後手は以下のように逆転負けを食らってしまった。 ▲6八飛 △6七銀成 ▲4九玉 △6八龍 ▲3二成香 △6九龍 ▲3八玉 △5八成銀 ▲8六金 △4八成銀 ▲同 銀 △2六歩 ▲2八歩 △4九飛 ▲3九金 △同飛成 ▲同 銀 △2七歩成 ▲同 歩 △2六歩 ▲4一飛 △6二玉 ▲7一銀 △7二玉 ▲8二馬 まで93手で先手の勝ち。 次回は伊藤果の将棋道場に勝った対局を振り返ってみたい。 【中古】スーパーファミコンソフト 伊藤果六段の将棋道場 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.01.14 12:29:51
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