2022/10/30(日)13:13
英語で将棋:Lesson 14: 金特有の動き
チェス式棋譜で一番やっかいなのが日本の棋譜で例えば金右、銀左、同飛行とかいった表記をどうするのかといったことです。これからのレッスンでは同じ場所に複数の同種の駒が行く可能性がある場合チェス式ではどう表現するのかを学んでいきます。
今回のレッスンではまず金を取り上げます。守りの駒である金は複数の駒が固まることも多く、どの金が動いたのかがわかるようにしなければなりません。
それではまず図1を見てみます。
「図1」
6八(6h)、4八(4h)、4七(4g)の3箇所に金があります。チェス式ではどの位置にある駒がどこまで動いたかがわかるように以下のように表記します。
A) 6八(6h)の金が5七(5g)に動いた場合。G6h-5g これは日本語の棋譜では5七金左と表記します。
B) 4八(4h)の金が5七(5g)に動いた場合。G4h-5g これは日本語の棋譜では5七金右と表記します。
C) 4七(4g)の金が5七(5g)に動いた場合。G4g-5gこれは日本語の棋譜では5七金寄となります。
では図2ではどうでしょうか
「図2」
この図では5七に敵の歩があります。この歩をどの金で取るかによって表記は違ってきます。
D)6八の金が5七にある歩をとった場合。G6hx5g これは日本語の棋譜では5七同金左または5七金左と表記します。
E)4八の金が5七にある歩をとった場合。G4hx5g これは日本語の棋譜では5七同金右または5七金右と表記します。
F)4七の金が5七にある歩をとった場合。G4gx5g これは日本語の棋譜では5七同金寄または5七金寄と表記します。
気をつけなければならないのは有段者やプロの対局によく見られるように質駒やぶつけられた駒をすぐ取らずもっと有効な手をさした後に手を戻してとるような場合です。こうした場合、取る記号のxをチェス式に直すときに忘れがちとなりますので注意。
それでは以下練習問題です。
1)4八金直(駒を取らない場合)
2)5八金引(駒を取る)
3)4九金寄(駒を取らない)
答えは次のレッスンで
次回は銀特有の動きです。