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中村晃一ブログ Koichi NAKAMURA

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2014年01月09日
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竹中平蔵先生の講演を拝聴。

世界経済・国内政策と難しい話題であるにも関わらず、論理的で明快な説明で物事を読み解く90分でした。


‐新興国と先進工業国、マネーの流れ
‐米国における家計のバランスシート調整の完了
‐イノベーションと企業ガバナンス
‐欧州・中国の状況
‐新興国経済のの2極分化
‐デフレ克服のための積極金融緩和
‐外交における“戦略的あいまいさ”
‐アベノミクス
‐成長戦略と規制緩和
‐オリンピック招致の経済効果
‐消費税率アップと軽減税率の考え方
‐TPPと国内対策
‐エネルギー政策

・・・などなど盛りだくさんのアジェンダ。


本日は経営者向け研修会へのゲスト講演という位置づけでしたので、政治的な立場の話は置いておいて、個別の問題を題材にしながら物事の関連付けや読み取り方といったものを勉強させていただきました。


例えば、アベノミクスの2本目の矢である“機動的な財政政策”を取り上げて、2020年に向けた財政再建をどう行なうべきかという話題について。

これを実現するためには、社会保障改革を行なうことが必要。「年金」というものの認識を根本から問い直す必要があると先生はおっしゃいます。

曰く、

「日本ではそれは65歳になったら国からもらえるものとなんとなく皆が思っている。
しかしその本質は『保険』である。年金は生命保険の真逆にある保険。

自分が死ぬかもしれないというリスクに掛ける保険が生命保険。自分が長生きするかもしれないというリスクに掛ける保険が年金。」


日本に皆保険制度が取り入れられたのは昭和35年のことだそうです。
当時の平均寿命は66歳。それを基準に年金の支給年齢が定められました。

しかし20年近く平均寿命が延びた今も、同じ基準でそれが支給されている。

たとえば平均寿命を超えた人に払う、といった運用に段々に変えていかなくては、財政再建は期待できないということ。

その年代に突入する世代のことを考えると、昨日まで65歳でもらえていたのに明日から85歳にするなんてことはとんでもない事態を引き起こすので現実的な政策としては取り得ないわけですが、国民にそもそものコンセンサスを形成していくことが必要だと説かれました。



または、“成長戦略”についてのコメント。

「私竹中平蔵は2001年から2004年まで内閣の経済財政政策を担当したが、その間“成長戦略”というものを書いたことが無い。

私が在籍しなくなった後、それがつくられるようになった。ところがつくられるようになった後、実際の経済成長率は低下の一途をたどった(笑)。」


面白おかしくプレゼンテーションをされるわけですが、その本質は成長戦略に打出の小槌は存在しないということ。

大学で教鞭をとられている先生は、生徒と教授のやりとりに例えられました。


「先生、勉強ができるようになるにはどうしたらよいですか?」

「勉強しろ。」


経済が成長するにはどうしたらよいですか?という質問は、まさにこのような問答。秘策はなく、一つ一つの企業がそれぞれに頑張って成長していくしかないというわけです。


新春から頭の整理のトレーニングが一気にできた講演でもありました。
ありがとうございました。スマイル













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最終更新日  2014年01月10日 08時44分49秒


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