SOHO Planner 徒然ブログ

2006/12/24(日)18:05

ファイアウォールを通過する悪意あるアクセスで事件発生!

IT・ネット/ユビキタス(50)

 私は、仕事柄、「日経SYSTEM」と「日経コミュニケーション」、「日経ネットワーク」を定期的に購読していますが、日経SYSTEM(2007年1月号)に、(株)エネルギア・コミュニケーションズでネットワークセキュリティコンサルタントとして活躍している、濱本常義(はまもとつねよし)氏のコラムが記載(p15)されています。興味深いというよりも、知識のある人で、セキュリティ部門を担当する人にとって、非常に悩ましい、現実に起きているケースを紹介しています。  ブログを書いている人で、自分のランキング(アクセス数)を上げたい、と思っている人は多いと思います。内容はこうです。ある組織内のある人が、インターネット検索しWebページを開いて、Webブラウザを開いたまま、席をはずしたか、何かの用事ができてか、その状態を放置したということです。後で判明したこととして、その開いていたWebページでは、JavaScript が動作していて、Googleの検索サイトにアクセスし続けていたそうです(そのWebページは、キーワードランキングを上げる為、JavaScript でプログラミングして、Webページが開かれたら、前述の動作をするように仕込んでいたということです)。  その結果、Googleは、このアクセスをDoS(Denial of Service)攻撃(サービス使用不能攻撃)と見做し、その組織のグローバルIPアドレスからのアクセスを遮断してしまったということです。一般に、内部は、ローカルIPアドレスを使用して、外部にアクセスする場合に、割り当てられたグローバルIPアドレスに変換(これをNAT:Network Address Transration と呼びます)してアクセスします。ですから、このケースでは、同じグローバルIPアドレスを使用する人達すべてが、Googleのサービスを利用できなくなってしまったということです。(恐らく、被害は甚大です)  以上のケースの意味するところは、ネットワーク上には防ぐことが極めて困難な落とし穴(セキュリティ・ホール)があるということ、ひとたび嵌ってしまうと、ケースによりけりですが被害が甚大に及ぶということです。このケースを個人がブログを行う場合に置き換えて想定すると、下記の図のように表現できると思います。     ■自分のブログランキングを高める為に、図の(1)~(3)を自動的に行うように、JavaScript でプログラミングして、定期的に実行する。もしくは、自分のページに前述のケースのようにGoogle検索するように仕込み、誰かが参照にきて見事ページを開いてくれたら、裏動作でGoogle検索を繰り返す。 ■やろうと思えば出来ない話ではありませんが、何事にも「やっていいこと」と「やってはいけないこと」があります。それを倫理観といいますが、能力があって倫理観のない人程、始末が悪い。と言えます。強盗に走る警察官や、証券マンのインサイダー取引など、例を上げればきりがありません。  どんな職業、どんなランク・レベルの人でも、しっかりした倫理観をもって行動できて、一人前と言えます。能力があって、知識があって、できるのでやってしまいました、では、半人前以下どころか、場合によっては、犯罪者になってしまいます。くれぐれも、人生を棒に振るようなことはしないように、自分を戒めて行動しましょう。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る