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テーマ:一枚の絵(255)
カテゴリ:詩
『ベクシンスキーの絵のように…(8)』 . . . 禍々しき邪気に包まれし銀行… かつて栄華を誇った金脈は下水処理場の如き様相… . そこを味わい、楽しみ、沈溺した者たちの 巣窟には、今もなお彼らの魂が彷徨う . . . そのぽっかりと空いた奈落の口腔に うっかりと誘われてゆく人々の姿が見えてくる . . . 青黒い炎と煙は臭気を帯び 画面から漏れ出て 額縁を汚している . . この建物には魔物がいて それは蜘蛛の姿をしており 縄張りはきっちりと示している . . けれども今ではいない その魔物たちもまた死んだ . . . その怪物は怨念により産み出され 怨念により死に絶えた . . . 蹲っている人が多数見える 皆、怯え懇願しているような姿だ 債務者の墓場だろう… 中には一族全員の姿さえ見出だせる . この上なく不幸なものたちによる 夢と希望の成れの果てが ここにある . . . Eili...
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