『梁塵秘抄』 または ”わしふぃーるど”

富樫森監督3作品!



■ジンセイは傷ついたもん勝ち!富樫森の名作『非・バランス』

13才の少女チアキとオカマの菊ちゃんの不思議な友情を描く温かくて切ない一夏の物語



『非・バランス』(2000年 日)

監督: 冨樫森 原作: 魚住直子 脚本: 風間志織
製作: 長谷川憲/ 小松茂明/ 藤峰貞利 撮影: 柴崎幸三
プロデューサー: 住吉道朗/ 佐藤央/ 木村典代/ 藤田義則
美術: 三浦伸一 衣裳: 宮本茉莉 編集: 川島章正
音楽: 川崎真弘 音楽プロデューサー:天翔陽子
出演: 派谷恵美(はたちやめぐみ)/ 小日向文世/ はたのゆう/ 柏原収史/ とまと
土屋久美子/ 水上竜士/ 梅沢昌代/ 速水典子/ 羽場裕一
原田美枝子/ 森羅万象/ 山地健仁/ 奥田綾乃/ 伊藤夕紀 



96年の講談社児童文学新人賞を受賞した魚住直子の同名小説の映画化で、相米慎二や井筒和幸、中原俊、平山秀幸などを支えた名助監督、冨樫森の長編デビュー作。13歳のヒロイン役には千人を超えるオーディションの中から選ばれた、現役中学生の新人、派谷恵美(はたちや・めぐみ)。第13回東京国際映画祭コンペティション参加、第23回ヨコハマ映画祭日本映画第10位及び新人監督賞、最優秀新人賞(派谷恵美)受賞、芸術文化振興基金助成作品。



<魚住直子の同名小説の内容紹介>
1つ、クールに生きていく
2つ、友だちはつくらない
学校で生きのびるためには作戦が必要だ

スキを見せれば“いじめ”はつけこむ。だからわたしは、(絶対孤立)。
11歳のとき、ふとしたきっかけで仲間はずれになった「わたし」は、そのあとにつづくクラスメイトたちの執拗ないじめに必死でたえてきた。傷ついて砕けそうな心を「クールに生きる」作戦でなんとか支えながら、数年間をおっくていたのだが、不思議な雰囲気の若い女性、サラさんと知りあって、「わたし」の日日は微妙に変化していく。――もうここからぬけだせないのではないか。バランスのとれない危うく辛い日々をシャープな感覚で描ききった新鋭の問題作。(原作には、なんと菊ちゃんが登場しない! 原作に出てくるのはアパレル会社の女子事務員でした。菊ちゃんがオカマになったのは、映画ならではの大胆な脚色。脚本は風間志織。)



小学校の時イジメにあったチアキは、中学に上がるときに、二つの誓いを立てた。「クールに生きていく、友達を作らない」というルールをメモに書いて部屋にピンで貼りつけ、頑なに守っていこうとする。学校で生き延びるためには戦略が必要とまで思いつめての決意だった。父親は単身赴任、共働きで忙しい母親は、そんなメモに気づくこともない。夜1人でレンタルビデオ屋に出かけて、ホラー映画を借りたりしているのも、多分知らない。チアキは友達に裏切られることを恐れて、孤独に生きようと決意する。友情も恋愛も下らないというのが、13歳のチアキの人生哲学。
でも、それとは裏腹に彼女の心は救いを求めていた。小学生のときに、親友だと思っていたユカリからイジメを受けたことが心の傷となり、ユカリに無言電話を繰り返し掛けることを止められないでいた。
そして、彼女はある雨の日、何でも願いを叶えてくれるという伝説の<ミドリノオバサン>に遭遇する!思わず駆け出して助けを求める彼女。ところがそれは、心優しきオカマ・バー「夜の花」のママ菊ちゃんだった。チアキは、この噂話にすぎない<口裂け女>まがいの<ミドリノオバサン>伝説に菊ちゃんを引きずり込み、自分の揺るぎない物語を作り上げていこうとする。おこげちゃん(おこげとは、おかまにくっついた女の子。)と寂しがりやの中年のおかまとのファンタジックな友情物語はローティーン・ムービーながら、深みと重みを増してゆく。
チアキは学校でかつての自分のようにいじめられている女の子ミズエの存在に気づく。しかし、その子は授業中チアキに訴えるような目を投げかけ、ふと発作的に学校の窓から飛び降りてしまう。
骨折ですんだミズエはチアキになら話をしてもいいといい、先生に命じられて病院に見舞いに出かけたチアキとミズエは、知らず知らず自分の過去を話しあうようになり2人は友達になる。一方、この病院で菊ちゃんが花束を持って見舞いにくる姿を見つけ、跡つけたチアキは菊ちゃんが借金を背負わされている男、マサヨシの存在を知る。そんな菊ちゃんに、何かしてあげられることはないかと、行動するチアキには、もはやルールなんて必要はない。借金取立て屋にメチャメチャにされた店を1人できれいにして、マサヨシを病院から強奪してまでも、菊ちゃんに会わせるチアキの一途さ。しかしマサヨシは、チアキが菊ちゃんのためにと差し出した預金通帳を、こんなんでも足しになるか、とひったくろうとするサイテーな男であった。そしてさしもの菊ちゃんも、この場面でマサヨシに決別をする。頭から引っかぶってしまった緑色のペンキに全身を染めて、泣きわめきながら街路を疾走する菊ちゃん。慌てて追いかけるチアキ。
行き着いた神社の境内で体を洗う菊ちゃんの惨めたらしいこと。「あたしを1人にしないでよお!」と抱きついて泣き叫ぶ菊ちゃん。チアキはそんな菊ちゃんをしっかりと抱きしめる。そして二人は初めて出会った橋の上で夜を明かす。しらじらと朝が明けてきて、菊ちゃんの膝で眠りこけているチアキ。菊ちゃんはチアキに、あんたのおかげで何とか生きていけそうよ、といい、チアキの唇に軽く、チュッという感じでキスをする。嬉しくなるほどの名シーンです…。
「ジンセイは傷ついたもん勝ち!」
菊ちゃんのどこまでも前向きな生き方。苦悩を背負い込んでもなお、明るく振舞う強さ。ただの「汚いおかま」の菊ちゃん。それでも懐はどこまでも深く包容力に満ちた菊ちゃんと行動を共にし、チアキは人と関わることの楽しさを見出していく。痛みを伴いながらも胸を張って自由な連帯を組んでいく過程が丁寧で過不足無く描かれ鮮やか!



昔の恋人の借金の連帯保証人になってばかりに骨までしゃぶられて借金を肩代わりせざるをえなくなった菊ちゃんは「夜の花」も人手に渡し、チアキの前から姿を消す。店のドアに打ち付けられた「売却物件」という看板が痛々しい。
何もなくなったアパートに緑のレインコートがぶら下げられていた。そのポケットの手紙に
「今日からあなたが緑のおばさんです。どんな願いごとでも自分の力で叶えてください。あなたならきっと出来ます。」..とあった。
あえて孤独を選ぶことで、傷つかないようにするチアキと、過去の幻影にすがりつくことで現実から目をそむけ、傷つかないようにしている菊ちゃんは、 それぞれに相手の立場を通して自分を見つめなおし、積極的に生き方を変えていこうとする。菊ちゃんが置いてった緑のレインコートを身につけてたチアキ!「友達だと思ってたのに、何でいじめた、友達だと思ってたのに、友達だと思ってたのに!」と叫び続け「あやまれ、あやまれ..」そう怒鳴りながら自分をイジメたユカリを組伏せる取っ組み合いのけんかのシーンは胸にぐっと突き刺さります。
人を傷つけるのが他人なら、人を癒してくれるのも他人。
チアキは、人に裏切られてもなお人を信じようとする菊ちゃんから、人のぬくもりを学んだのです。
ラスト、菊ちゃんたちと遊んだ浜辺で、元気に退院してきたミズエと語り合うチアキ。
「緑のおばさんに会ったよ…」
菊ちゃんのくれた緑のコートを着てうれしそうに、菊ちゃんのことをミズエに語り出すチアキ...。




「あんた、友達作んないんじゃなかったの?」


小日向文世演じるところのおかまの菊ちゃんが実に絶品で日本映画史上に残る名演を魅せてくれます。多感な少女の心の成長が見事に描かれていて、切なくて可笑しくて、やがてほんのりとした温かさが心を包んでくれる素敵なまさに名作と呼ぶに相応しい映画です。ちなみに、このDVDは廃盤で、定価の3倍から4倍で取引されております。少女たちと、おかまたちってピュアなようでピュアじゃないとこが似てますね。あは、廃盤亡者のCAT-Oさんも.....?!



◇小日向 文世(こひなた ふみよ)◇

日本映画を面白くする名優!ああ、菊ちゃん、最高!小日向文世、私は、芸能ニュースやテレビドラマもTV自体もほとんど見ないから、彼のこと、全然知らなかった。今までまったくノーマークだったなんて、なんという不覚。
1954年1月23日生まれ。北海道出身。
1977年オンシアター自由劇場に入団。
1996年の解散まで数々の舞台に出演。



◇派谷恵美(はたちやめぐみ)◇

170センチの長身で手足の長いやせぎすのおこげちゃんを熱演!ホラーラビットのお面してる姿も可愛かったあ。



生年月日  1985年8月12日
血液型  O型
出身地  千葉県
身長  170cm
B/W/H  77/58/82



冨樫:「かけがえのない人と出会った少女の一瞬を撮りたいと思いました。俳優の演技を撮ろうというよりは、派谷恵美という14歳の女の子なんですが、本当の14歳の少女としての彼女の一瞬の輝きをフィルムに写そうと思いました。」




◇富樫森(とがし・しん)◇

「俺は鰯-IWASHI-<TVM>」(2003)
「ごめん」(2002) 監督
「星に願いを。」(2002) 監督
「ザ・試着室<OV>」(2001) 監督/製作
「THE(秘)面接2<OV>」(2001) 監督/脚本
「突撃!噂のノーパン倶楽部<OV>」(2001) 監督/脚本
「非・バランス」(2000) 監督
「ポッキー坂恋物語 かわいいひと」(1998) 監督
「四姉妹物語」(1995) 助監督
「居酒屋ゆうれい」(1994) 助監督
「よい子と遊ぼう」(1994) 助監督
「卒業旅行 ニホンから来ました」(1993) 助監督
「ザ・中学教師」(1992) 助監督
「櫻の園」(1990) 助監督
「変態家族 兄貴の嫁さん」(1984) 監督助手


――タイトルの意味は?

監督:「タイトルはチアキの生き方にかかわってくるものだと思います。大人になっていくにしたがって、世間とバランスをとって、周りの言うことをきくということで、自分の心とのバランスをとりながら、バランスがとれてることがいいことだというふうに。ところがチアキもキクも世間的な常識からいったらバランスのとれてない、全く自分の考えを通そうとしている人たちですよね。そんな二人が出会うんだけど、世間的なところからは外れるんだけど、楽しく生きていけるじゃないかという意味をこめたつもりです。」

―― 最後に、映画を観た方にメッセージをお願いします。

冨樫:「監督である僕があとで付け加えることってあまりないと思うんですよね。もう映画って一人歩きしていて、その画面と一人一人が向き合ってなにか観てもらえれば、その中で感じてくれたものが映画の全てだと思うんです。ご覧になった方が少しでも元気になってもらえればいいという思いは持っています。」



監督 冨樫森
主演 竹内結子/ 吉沢悠/ 高橋和也/ 中村麻美/ 梅沢昌代/ 牧瀬里穂/ 國村隼

香港映画「星願~あなたにもういちど~」を冨樫森監督がリメイクした青春ラブ・ファンタジー映画。

6

―北海道・函館―。 3年前の交通事故により、失明し、声も失ってしまった青年・笙吾(吉沢 悠)。 事故直後、心を完全に閉ざしてしまった彼に立ち直るきっかけを与えたのは、担当の看護師・奏(竹内結子)だった。
 彼女の献身的な看護と時に厳しいリハビリは、笙吾に再び生きる勇気を取り戻させた。 そんなふたりは時がたつにつれ、言葉を超えて心が通じ合う特別な存在になっていた。
 しかし、幸せの時間はあまりにもはかなく短かった…。笙吾は車にはねられ、奏の目の前で息絶えてしまったのだ。 受け止めがたい事実に奏はただ泣き崩れる事しか出来ないでいた…。

 市電の車庫で目覚める笙吾。不思議な事に体には傷一つなかった。 しかも視力が回復し、声も出せるようになっていた。実は流星のチカラによって数日間だけ笙吾は再び生命を与えられたのだ。
但し、生前とは違う全く別の人間として。誰も彼が笙吾だとはわかる人間はいなかった。あの奏でさえも…。
死んでしまった悲しみと、生まれ変わった喜びが入り混じり苦悩する笙吾。

奏に“ある想い”を伝えようとするが、彼女にとって今の笙吾は無神経な他人にしか見えない。 そして、その存在が人に知られる時、笙吾は永遠にこの世界から消滅してしまうのだった。 残されたわずかな時間で、果たしてふたりの心は再び通じ合うことができるのか…。 (HPより)








「ごめん」(2002年)

監督 冨樫森

出演/久野雅弘、櫻谷由貴花、國村隼、河合美智子、森毅

「ある日の授業中、後ろの席のキンタにいきなりカンチョーをされたセイ。その瞬間に電気が走ってオシッコをチビってしまった。でも、なんだか変。慌ててトイレに掛け込みチャックを下ろすとなんだか粘っこくてベットリしている。「オシッコとちゃうやん!」
セイこと七尾聖市は、大阪郊外に住む小学校6年生。身長体重はクラスの真中ぐらい。勉強やモテ具合は親友のニャンコに全然かなわないし、剣道とケンカはキンタが一番。何をやっても普通のセイなのだが、こうして思わぬことがクラスで(多分)一番になってしまった。その日以来、セイは授業に身が入らない。物知りの友人ニャンコには「要するにセイくんは発情期に入ったんだ」と事もなげに言われてしまうし、おちんちんは気まぐれに固くなってズボンにテントを張ってしまうし、そんな自分の身体の変調に戸惑っていた。
そんなある日、京都の祖父母の家に遊びに行ったセイは、お使いに行った老舗の漬物屋でナオちゃんと呼ばれる少女に出逢い、まん丸目でふっくらした頬の彼女の事が頭から離れなくなってしまう。剣道の練習で脳天を叩かれても彼女の顔が浮かぶ。「こんなん初めてや、どないしたんやろ僕。ナオちゃんに会いたい…」どこか上の空でいつもと違うセイに、「それは恋だな」と診断を下したニャンコは、彼女に会いに行く事を勧める。「女は情熱に弱いんや!」と、キンタにも激を飛ばされたセイは、1人京都に向かう事を決意した。ニャンコの教えどおりに、漬物屋のオバちゃんから「ナオちゃん」こと「瓜生直子」の居場所を聞き出したセイは、彼女の父が営む喫茶店『サガン』に向かった。しかし、意を決し店に入ったセイを待っていたのは、「らっしゃい!」の言葉とともに、早く席に着くようまくしたてるエプロン姿のナオだった。どこかイメージが違う…。飲み慣れないコーヒーは苦いし、父親は無愛想。しかも、ナオにはセイのことを覚えている気配がない。その上さらに思わぬ事実が判明する。何と彼女は中学2年生だったのだ。「中学生!」と思わず声を上げて立ち上がったセイは、みんなの注目を浴びてしまい、いたたまれなくなって黙って店を後にしたのだが…。性のめざめと年上の少女との初恋の間で、とまどい、キリキリまいする少年セイの日々を、面白くも真面目に描いた物語。果してセイの初恋の行方はいかに…。」(HPより)



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