━『トーク・トゥ・ハー』


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ペドロ・アルモドバドル快心の傑作!「トーク・トゥ・ハー」
心揺さぶる挿入歌「ククルクク・パローマ」を歌うはカエターノ・ヴェローゾ!

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昏睡状態となり眠り続ける、バレリーナと女闘牛士。
話しかけ、触れられた一人の女にだけ、愛の奇跡が訪れる



「トーク・トゥ・ハー」(原題 Hable Con Ella)
監督/脚本 ペドロ・アルモドバドル
製作 エステル・ガルシア
出演
パビエル・カマラ
レオノール・ワトリング
ダリオ・グランディネッティ
ロサリオ・フローレンス
ジェラルディン・チャップリン
ピナ・バウシュ
アタエーノ・ヴェローゾ
パス・ベガ(縮みゆく恋人ヒロイン)



<<4通りの孤独を演じる4人の俳優>>



●レオノール・ワトリング(眠れるバレリーナ アリシア)●
 1975年、スペインのマドリード生まれ。
『マルティナは海』(01)で注目を集めた。ほとんど台詞のない役にもかかわらず、圧倒的な存在感で観客を魅了する。


 
●ハビエル・カマラ(献身的な看護士 ベニグノ)●
 1967年、スペインのラ・リオハ地方出身。彼女に愛と献身を捧げる看護士演じる。舞台出身の彼は本作では独特の性格俳優ぶりを発揮し、ヨーロッパ映画賞観客賞を受賞するなど、絶賛を浴びている。
   
●ダリオ・グランディネッティ(泣く男 マルコ)●
1959年、アルゼンチンのサンタフェ州ロザリオ生まれ。
ベニグノの親友になるジャーナリスト、マルコを演じる、アルゼンチン映画界きっての演技派。


   
●ロサリオ・フローレス(悲劇の女闘牛士 リディア)●
1963年生まれ。母親は伝説的フラメンコ・ダンサーの故ローラ・フローレス。姉ロリータと兄アントニオも俳優。
女優から歌手へ転身したが、本作で女性闘牛士という難役を見事にこなしてスクリーンに復帰し、ファンを驚かせた。



バレリーナ志望だったアリシアは、4年前の交通事故以来ずっと昏睡状態が続いている。そんなアリシアに、看護士のベニグノは毎日欠かさず話しかけては献身的な看護を続けていた。タイトルでもある「トーク・トゥ・ハー」とは文字とおり彼女に語りかけている分けなんですが、まず彼女は生きてはいるものの昏睡状態故、彼女からの返答というのは無い。



一方、女闘牛士のリディアもまた競技中の事故によって昏睡状態となって入院する。リディアの恋人マルコは、ベニグノとは対照的にリディアに触れることも話しかけることもできなかった。意識のない二人の女性、ぞれぞれを愛するベニグノとマルコは、次第に言葉を交わし、親しくなっていく。



ベニグノの盲目的な愛は、いつしか度を超えてスキャンダラスな悲劇を引き起こす。........。
相手が決して答えてくれることのない絶望的な状況が生み出した二組の男女の愛の渇望.....。アルモドバル監督が前作「All About My Mother」で描いた無償の愛である母性愛とは異なり、常に相手に何かを求めてやまない男女の愛の複雑さもまた表している。



◇献身的な看護士ベニグノを演じるハビエル・カマラ◇
自動車事故に遭い植物状態となったアリシア。アリシアのためにアリシア専属の看護士となったベニグノ。ベニグノは彼女が交通事故に倒れる前からその類まれな美しさに、密かに惹かれ憧れ続けていた。ベニグノの愛は一見「無償の愛」に見えるが、完全なる一方通行の愛。その看護の4年間は、アリシアへの愛をつのらせていくベニグノにとって、それは至福の時であったに違いない。ベニグノのアリシアに対する愛は、静かで情熱的で、そして身勝手な愛ではあったが、決して報われない愛ではなかった。そんな男女のコミュニケーションのありかたを、なんともアルモドバル的な劇中劇、『縮みゆく恋人』でペドロ・アルモドバドルは寓意的に表現しています。



「トーク・トゥ・ハー」は
私から皆さんに贈る抱擁です。
皆さんひとりひとりの胸で
抱きとめてほしい抱擁なのです。
そして抱擁というものは、
あたたかくなければなりません。

監督・脚本 ペドロ・アルモドバル

<ペドロ・アルモドバドル・フィルモグラフィー>  
   
『Pepi, Luci, Bom y otras chicas del monton(Pepi, Luci, Bom and Other Girls on the Heap)』(1980:脚本・原案・出演も)
『セクシリア』(1982:脚本・原案・音楽・プロダクションデザイン・出演も)
『バチ当たり修道院の最期』(1983:脚本・原案・出演も)
『グロリアの憂鬱 セックスとドラッグと殺人』(1984:脚本・原案・出演も)
『マタドール 炎のレクイエム』(1986:脚本・原案も/ビデオ題『マタドール』)
『欲望の法則』(1987:脚本・原案・音楽・出演も)
『神経衰弱ぎりぎりの女たち』(1987:製作・脚本・原案も)
『アタメ』(1989:脚本・原案も/ビデオ題『アタメ/私をしばって!』)
『ハイヒール』(1991:脚本・原案も)
『キカ』(1993:脚本・原案も)
『私の秘密の花』(1995:脚本も)
『ライブ・フレッシュ』(1997:脚本も)
『オール・アバウト・マイ・マザー』(1999:脚本も)


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Caetano Velosoの"Cucurrucucu Paloma"
心揺さぶる挿入歌「ククルクク・パローマ」を歌うカエターノ・ヴェローゾ!



ブラジルのボブ・ディランと呼ばれるブラジリアン・ミュージックのカリスマ的存在!!
<カエターノ・ヴェローゾ/Caetano Veloso>

ブラジリアン・ミュージックを代表する大御所、カエターノ・ヴェローゾの挿入歌「ククルクク・パローマ」は時を超えて響く名唱だ。ソフトで色気のあるシルキー・ヴォイスと“トロピカリズモ”のスピリットが未だ健在!恋に破れ死んでしまった男の哀しみを鳩の鳴き声に託して歌われるこの曲は、本当に本当に涙が出てしまうほど悲しく美しい曲です。

♪夜が来るたび ただ泣くだけだったという
何も食べようとせず ただ酒を浴びていたという
その叫びを聞いて 空さえ震えたという
彼女を想って苦しみ 死の床についても彼女を呼んでいた
彼は歌っていた 彼はうめいていた
歌っていた 心を焼きつくし
彼は死んだ
哀しみにくれた鳩が 朝早くから彼のために歌うだろう
扉から扉へと 孤独な彼の家へ向かって
きっとその鳩は 彼の魂そのものなのだ
いまだに彼女が戻ってくるのを待っている
ククルクク 鳩よ ククルクク もう泣かないで......♪



97年発表、カエターノ・ヴェローゾの最高傑作「リーブロ」
持ち前の前衛的実験精神と、自らのルーツとなるラテン・ブラジル音楽が激しくブレンドされた、画期的で先鋭的なオリジナル・アルバム!「音の万華鏡」と評価されるほどの多種多様な音楽を、さらりと違和感なくまとめ上げるアーティストは、20世紀末の、彼以外には考えられなかったでしょう。「リーブロ」とは”本”という意味。



ブラジリアン・ミクスチャー・サウンドを代表する名盤!常にアグレッシブで新しいものを創造し続け、サンバ、ボサ・ノヴァ、ロック、ヒップ・ホップ、レゲエ、ジャズ、サルサなど、あらゆるジャンルのサウンドの要素を織り込んだ、独自の音楽世界を展開。



<カエターノ・ヴェローゾ/Caetano Veloso>

1942年ブラジルバイーア州に生まれ。
還暦を超えてなお、おそるべし創作意欲を誇るトロピカリズモの創始者――カエターノ・ヴェローゾ。また、彼が音楽活動を通してブラジル政府へメッセージを訴え続けていることはあまりに有名だ。67年に初のアルバム『Domingo』をガル・コスタと発表。ブラジリアン・リズムとロックを共生させた、まるっきり新しい音楽スタイルを披露――続く68年にジルベルト・ジル/トン・ゼー/ガル・コスタ/ナラ・レオンらと共に『TROPICALIA』を制作し、音楽革命トロピカリズム・ムーヴメントの主力リーダーとしても旋風を起こしたのであった。その音楽性は芸術至上主義でありながら、いたって娯楽性も高く、しなやか。そして常に新鮮さをたたえつつ、普遍的なのだ。尋常ではないその才能は90年代に突入してからも凄まじく、傑作の誉れ高い『Livroリーヴロ』(97年)で"2000年度ワールド・ミュージック部門グラミー賞"を獲得。また最新作(01年現在)にあたる『ノイチス・ド・ノルチ~北の熱い夜』ではアコースティック・サウンドを主軸にしつつ、官能的なパーカッション/たおやか&ノイジーなレイヤーを導入し、冒険心を見せつけた。42年8月7日、バイア州の片田舎であるサント・アマロ・ダ・プリフィカソン生まれ。
(excite musicアーティストレビューより転載)



輸入VTR「Un Caballero De Fina Estampa」

優雅にインテリジェンス溢れるステージ!オーケストラをバックにカエターノの艶やかな声が舞う!もう身も心もこの深遠なるカエターノの世界にどっぷりと浸かるしかない。 全ブラジル音楽ファン必携・必聴の傑作LIVE!



弾き語り、朗読、バックバンドのソフトな音にとけこむバラードやミディアム・テンポの曲はどちらかというとけだるい雰囲気だが、時にはアップ・テンポの若々しいロックやアフロ・キューバンのリズムなどもあってハッとさせられる。



<トロピカリズモ運動>
 歴史的に繰り返されてきたアメリカへの文化流失をくい止め、ブラジル独自の文化、芸術を育てるために、カエターノ・ヴェローゾを中心にブラジルの若者たちが始めたのが、「トロピカリズモ運動」でした。この運動は、1960年代から70年代にかけて、音楽活動だけではなく、演劇やファッションなど、芸術全般に拡がりをみせてゆきました。しかし、その運動は、一面では反米思想、民主化思想でもあり、それはこの当時ブラジルを支配していた米国よりの軍事政権にとって、まさに「反政府運動」と同義でした。軍に睨まれたカエターノ・ヴェローゾとジルベルト・ジルは、しだいにその活動の場を失い始め、ついにヨーロッパへの亡命を余儀なくされてしまいました。そして、リーダーを失った運動は、必然的にその勢いを急速に失っていったのです。



1960年代末、世界中で巻き起こっていた学生運動の嵐の中、「トロピカリズモ運動」というブラジルにおける重要なムーブメントのリーダーであったカエターノ・ヴェローゾの音楽の歴史はそのままブラジリアン・ポップの現代史でもあります。

「自分たちも守りに徹している場合ではない。たんなるプロテストソングのイデオロギー・スローガンや、エレガントなだけのコード展開や狭量なナショナリズムを超えた、ブラジル音楽を真に革新するムーブメントを旗揚げするには、同士を募り、積極的な討論の機会を設けるべきだ」
                            -ジルベルト・ジル


カエターノ・ヴェローゾ「Terra(テーハ)[地球]」

牢獄の独房に繋がれていた時
僕は生まれて切めて見た
おまえの写真を
おまえの全身が写っている
でも裸じゃなかった
雲に覆われていたからね

地球 地球よ
おまえがどれほど遠い存在であれ
どれほど過ち多き旅人であれ
おまえを忘れることは決してないだろう

あの青みを帯びた星の中に
褐色の娘を想像する者はいまい
映画にも似た眩暈の中
可愛いおまえに よろしくと伝えてもらおう
僕はいとおしさにとらわれた詩人
そしておまえはパライーバ

地球という少女に 僕は恋している
おまえのエレメントは土
海からは陸が見えると言う
足にとっての陸は堅実さ
手にとっての陸は優しさ
他の星々は おまえの道案内となるだろう

僕は炎のライオン
おまえがいなければ 自滅する
自らを際限なくむさぼり続けて
なにも残さぬまで むさぼり続け
だが 僕はやはり人間だ
人間には 星々とは違う 喜びがある

時も空間も越えた場所から
力よ 勇気を送りたまえ
僕らがおまえを愛せるように
無の中を旅するおまえを
己の肉の名を背負い 旅するおまえを

ekato




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『カエターノ・ヴェローゾ&ガル・コスタ/ドミンゴ』

ブラジリアン・ミュージックを代表する大御所、ヴェローゾ25歳とコスタ22歳の瑞々しい姿が垣間見られるデビュー・アルバム。67年リリースの名作。



『ガル・コスタ』





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