『梁塵秘抄』 または ”わしふぃーるど”

ケネス・アンガー



アンダーグラウンド映画の巨匠ケネス・アンガー『マジックランタン・サイクル』特集



ケネス・アンガー作品集『マジック・ランタン・サイクル(完全版)』LDジャケット

“アートとは、現実の反映ではなく、その反映の現実性なのである” J.L.ゴダール

1930年(?)生まれのアメリカのアンダーグラウンド映画作家にして、ハリウッド映画界のスキャンダラスな大著「ハリウッド・バビロン」でも知られるケネス・アンガーが繰り出す9つの物語『マジックランタン・サイクル』(上映時間 153分)!
「スコピオ・ライジング」(63)、「K.K.K.」(65)、「我が悪魔の兄弟の呪文」(69)、「ブース・モーメント」(49)、「ルシファー・ライジング」(80)、「花火」(47)、「ラビッツ・ムーン」(50~78)、「人造の水」(53)、「快楽殿の創造」(54~78)を、1947年より数十年に渡り何度となく改訂を重ね、1980年に最終完全版のフィルモグラフィとしてまとめられた一連のフィルム群を『マジックランタン・サイクル』と称する。
ここに使用の画像はレーザーディスクからのご紹介です。LD、ビデオ発売(現在廃盤、未DVD化)の後、'95年にようやく劇場公開。



『スコーピオ・ライジング』(1963年)

1963/カラー/29分/原案・監督・撮影・編集=ケネス・アンガー
音楽: リトル・ペギー・マーチ/ミック・ジャガー/ボビー・ボーソレイユ&フリーダム・オーケストラ
出演:ミリアム・ギブリル/ドナルド・キャメル/ヘイドン・クーツ

「ジャック・パーソン、ビクター・チルド、ジム・パワー、ジェームス・。ディーン、T.E.ローレンス、ハート・クレイン、カート・マン、スパルタン教団、、ヘルス・エンジェルス、そして未だ大人になりきらずにルシファーの合図を追い求め続けているものたちに捧ぐ。」(ケネス・アンガー)



「アンガーは道徳的になることもなければ、強調することも、一つの立場をとることもない。彼は、詩人として、このテーマを、充分に、周到に提示するだけなので、アンガーの後ろに、この主題について言うべきことは何もない。すべては彼の映画に、一度や二度見ただけでは探しきれないほどたくさんのものが、隠され、暗示されている。アンガーは蠍のマークをつけただけでそのままこの映画を放置したが、そのこと自体が一つのモラルである、と私は思う。」(ジョナス・メカス「メカスの映画日記」飯村昭子訳)



一躍その名を轟かせた『スコーピオ・ライジング』(1963年)
4パートに分かれた魔宴!暴走族を現代のカウボーイ、”ラスト・ロマンティスト”に見立て、ハリウッドのスキャンダラスなスターたちと、ゲイ、ナチ、政治、宗教を、50、60年代のポップスにのせてコラージュし、ポップアート・ヴィジョンとして提示したもの。オープニングから、画面一杯に広がる真紅をバックに、正に“RISING”してくる黒革ジャケットの男の背中に、スタッズで打ち込まれたタイトルと監督名。このオープニングのあまりの格好良さは一度観たら生涯忘れられないもの!



アンガーは語る。「アメリカのモーターサイクリストの神話の、《ハイ》な観点である……クロームのタナトス、ブラックレザーと破れたジーンズ。アイロニカルなアプローチこそ私の物の見方であり、この世に対する見解だ。私はアーティストなのだから『スコピオ・ライジング』ではただ、当時のある現象を観察しているだけだ」。



 

 

 



<ケネス・アンガー Kenneth Anger >

1927年(1930年、1932年など諸説あり)生まれ。
アンガーは、アメリカ実験映画の父ジェイムズ・シブリー・ワトソンやフランスのジャン・コクトーの強い影響を受けつつ、ハリウッドに生まれ育って何本かの映画に子役で出演したという幼児体験からくるであろう独自のセンスと商業映画的な映像へのアンビヴァレントな感情、それに同性愛という性的なアイデンティティを前面に押し出し17歳にしてゲイ映画の古典とされる『花火』を完成しジャン・コクトーにシュールレアリズムを受け継ぐものとして絶賛され、創作の場をパリに移し、以後イタリア、ニューヨーク、サンフランシスコなど、世界各地を転々としてゆく。特筆すべきは、イギリスのオカルティスト、アレイスター・クロウリーに触発された呪物崇拝的なイメージを主題としはじめ、当時の世紀末思想を色濃く反映した暴力と死への誘惑を超克するサイケデリックなヴィジョンを提示しドラッグムービーの頂点に立った。その作品はアンダーグラウンド映画の神話そのものであり、オリジナリティあふれる独自の世界を開花させ、実験映画やゲイ映画は言うにおよばず、商業劇映画やコマーシャル・フィルムにまではかり知れない影響を与え、ジャン・コクトー、ミック・ジャガー、ジミー・ペイジ、デヴィッド・リンチ、デニス・ホッパーら、ジャンルを越えた大きな影響を21世紀のアーティストにも与え続けています。



「科学と芸術は意識のなかの価値基準を変えるインパクトがあるものだ。マジックとは自分と自分の状態を理解する科学であり、芸術とは理解したことを行動に移すことである。」(アレイスター・クロウリー)

『トートの書』アレイスター・クロウリー

「ケネス・アンガーはクロウリーに傾倒し、『INVOCATION OF MY DEMON BROTHER』などの短編映画で、クロウリー哲学を映像的に表現しようとこころみた。また、ケネス・アンガーはレッド・ツェッペリンのジミー・ペイジや、ローリング・ストーンズのミック・ジャガーとキース・リャードらに、それを教えたとトニー・サンチェスの『UP AND DOWN WITH THE ROLLING STONES(ローリングストーンズ夜をぶっとばせ)』にはある。特にジミー・ペイジはスコットランドのネス湖のほとりにあった、クロウリーの別荘を買い取るほどに熱中していた。ケネス・アンガーは《悪魔教会》設立以前、ラヴェイのオカルト研究グループに参加しており、《悪魔教会》にクロウリー哲学を持ち込んだのも彼ではないかと言われている。 」




ハリウッド映画界の栄光の裏面史をスキャンダラスに描いた大著『ハリウッド バビロン』日本語版出版(リブロポート)絶版
ケネス・アンガーが1965年にフランスで地下出版し、大幅な改稿が余儀なくされたアメリカでの出版だったが、1975年に出版されまたたくまにベストセラーとなり、続編として「ハリウッド・バビロン・」が1984年に書かれた。



 

 

 

 



『WALK ON THE WILD SIDE』




「ワイルド・サイドを歩け / Walk On The Wildside 」
ルー・リードの唯一のシングルヒット曲!

ホリーはフロリダのマイアミからやって来た アメリカ中をヒッチハイクして
旅先で眉毛を引っこ抜き すね毛を剃ればもう彼女
彼女は言う、”ねえアンタ、裏街道を歩きなよ”

キャンディは島の外からやって来た 秘密クラブじゃみんなの恋人だった
だが舌を使う時にも 我を忘れることはなかった
(褐色の女たちは歌う doo doo doo do doo)

リトル・ジョーは負け知らず みんなが金を巻き上げられる
あっちでごまかし、こっちでちょろまかす ニューヨークじゃこう言うのさ
”なあアンタ、これが裏街道の人生さ”



シュガー・プラム・フェリーが風を切って歩く ソウルフードを食わせる店を探してね
アポロに行ったんなら ゴーゴー踊る奴の姿を見たはずだぜ

ジャッキーはスピードでいっちまったる 今日の彼女はジェームス・ディーンのつもり
だったら事故に遭わなくちゃ パーティーには精神安定剤の助けがいる

ワイルドサイドを歩くんだ
褐色の女たちは歌う doo doo doo do doo



これが「Transformer」の有名な裏ジャケ!ヨタモノっぽい男とどう見ても男にしか見えない女が写ってもっこりとハードゲイの世界が取りあげられている。あははは。歌詞の登場人物はすべて実在の人物で、アンディ・ウォーホルの「ファクトリー」にたむろってた与太者達だという。ステージ上でのヘロイン注射、美少年レイチェル君との婚約など数々の伝説を残した「ニューヨークの闇の帝王」ルー・リードの最高傑作!




◇USA盤DVD◇NY・アンダーグラウンドの伝説的映画作家、写真家リチャード・カーンの代 表作セレクション『HARD CORE』です。貴重なリージョン・フリー盤ですので日本製プレーヤーで視聴できます。リチャード・カーン監督作品、出演:リディア・ランチ、 ソニック・ユース他...。 リチャード・カーン監督作品で徹底的に描かれるのは凶暴なセックス とヴァイオレンスです。80年代、クラブの闇の中で密かに上映され、ポスト・パンク、オルタ ナティブ・シーンに大きな影響を与えたNY・アンダーグラウンドの最重要な伝説的映像作家のまさにハードなハードな作品集です。SM、ボンデージ、ドラッグ、サイコパス、狂気、フェティ シズム・・・を全て凝縮してフィルムに閉じ込めたかのようなこれらの映像には、恐怖を感じ観る者の狂気を誘発するばかりでなく、観 る物を危険なエクスタシーへと誘い込みます。SEXと暴力と死の強力なオブセッションは、観る者をマインド・ファック(リチャード・カーンの言葉)するかつてない強烈な映画体験となる事と思われます。ソニック・ユース、バットホール・サーファーズ、ジム・フ ィーダースらの先鋭的な音楽との饗宴もお楽しみください。英語版。




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「アメリカの実験映画は、1940年代より胎動し、 50年代から70年代にかけて隆盛を迎える。60年代に「アンダーグラウンド映画」と呼ばれたこれらの作品は、社会的な流行現象として一大旋風を巻き起こすとともに、映像表現の領域で、日本はもちろん、世界に多大な影響を及ぼした。
今日の実験映画の手法や方法論の直接的な源泉となったのはもちろんだが、今もカリスマ的な人気を誇り、その作品がコマーシャル映像の手本とされたケネス・アンガーや、ミュージック・ビデオの源流なったブルース・コナー、コンピュータ・グラフィックスに先駆的に取り組んだジェイムス&ジョン・ホイットニー兄弟等、その影響が実に幅広かったことにも驚かされる。」



『パワーズ・オブ・テン』(1968年・1977年 原題:「POWERS OF TEN」)は、イームズチェア等で有名なチャールズ&レイ・イームズ夫妻が1968年と1977年(カラー版)の2度に渡って制作した短編科学映画。シカゴの公園に寝そべる男女から徐々にカメラが上空へパンして太陽系、銀河、宇宙へとスケールが十の累乗で拡大して行ったかと思うと、今度は急速に男に戻って細胞の中まで入っていくという、わずか9分半の驚くべき“旅”の全記録である。



何の変哲もないこの平穏な風景から驚くべき旅がスタート!



発想自体は、キースボークの『コズミック・ヴュー』にあるというが、CGのない時代に実写とアニメーションを組み合わせて、地上から宇宙の果てへ、そしてまた地上へと引き返し、最後は原子核にいたるという連続的なヴィジョンで壮大なトリップを制作したことに驚かされる。





音楽も素晴らしく、エルマー・バーンスタインによる電子音楽。現代音楽ファン必見!(マイアミ国際映画際金賞、トリエステSF映画祭審査員特別賞、ウィンスコン科学映画館最優秀映画賞など数多くの映画賞を受賞)






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