African Dance & Drum Show @国立オリンピックセンター記念青少年総合センター カルチャー棟大ホール
makouta-makouta振り付け 音楽監督 演出・構成Youssouf Koumbassa M'Bemba Bangoura 前田芳出演Youssouf Koumbassa,M'Bemba Bangoura,Karamoko Camara,Fode Bangoura,Mangue Sylla,Aboubacar Kouyate,Aboubacar Sidiki Conde,前田芳ワークショップ参加者の皆さんこの12月、ギニアを代表するダンサーとパーカッショニストによる10日間のワークショップが開催されていたのだそうだが、それを知ったのは既に終わった後だった。まあ、知ってたら行ってたわけではないのだが。その短い来日の最後は、オリンピックセンター大ホールでの舞台公演。これには間に合った。教えてくれた友人に感謝。フライヤによれば、ギニア出身で今はニューヨーク在住の彼らは、いずれも祖国でトップクラスのダンサー&ミュージシャン達。伝統を最も強く受け継ぐ者が国を離れ、その伝統で稼ぐ。伝統は他国の人間に受け継がれ、祖国もわずかながら知られてゆく。過酷な現実に対抗する為の音楽とダンス。それにしても、伝統に最も近づいた者が伝統から切り離されているとは、何と皮肉なことか。休憩を挟んで2時間の公演は、ワークショップ受講者の発表会も兼ねていながら、パフォーマンスの羅列ではなく、オムニバスながらひとつのショーに仕立てられていた。印象深かったのは、アフリカの農村の生活習慣を模したようなダンス。洗濯、農耕、収穫といった動作が見事なダンスになっている様は、アフリカンダンスを一気に身近に感じさせた。さて、メインとなるのはゆったりとした民族衣装を着て踊るユスフ・クンバサ。登場した瞬間のオーラが違う。他のダンサーが激しい太鼓に負けじと激しく踊るのに対し、彼の踊りはその太鼓のリズムの上にゆったりと泳ぐかのよう。その踊りからは、高貴さ、無垢さ、清らかさ、といった印象を受けた。芭蕉の句も思い出した。静けさや。。。ちなみに私は彼を見てナルシソを連想したが、友人はビージャだったそうだ。後で調べると、やはり、来日経験もあり、ダンス教則ビデオも出しているトップダンサー。他はともかく、彼の踊りについては、もっともっと見てみたいと思った。