フタオビホソナガクチキ
本日ご紹介するのは「フタオビホソナガクチキ」。その名の通り、2本の橙黄色の帯がある細くて長いクチキムシの一種です。体は光沢のある黒色で、上述したように上翅には橙黄色の横帯が2本あるのが特徴です。「朽木虫」の名の通り、成虫、幼虫とも枯れ木を餌にしています。ほぼ日本全国に分布しており、写真の通り灯火にもよく飛来します。斑紋的には「ヒゲブトナガクチキ」ともよく似ていますが、ヒゲブトの方はその名にたがわず触角が太いのが特徴で、触角に着目すれば本種と間違えずに済みます。ちなみにキノコや朽ち木を餌にする甲虫には、本種に見られるような「黒地に2対の橙黄色~橙赤色の斑紋」を持つものが多数見られます。これは一説には「擬態」とされており、単に暗い場所で見えにくくする「隠蔽擬態」に加え、特にオオキノコムシ類やキノコゴミムシ類のような不快なニオイや防御物質を持っている種が、相互に類似した外観を持つことで外敵から身を守る「ミュラー型擬態」の一群と、害はないのにこれらの有毒種に見た目だけ似せて身を守る「ベイツ型擬態」の一群が入り混じって進化したものと言われています。フタオビホソナガクチキ Dircaea erotyloides 鞘翅目ナガクチキムシ科 2023年8月19日 岡山県真庭市蒜山湯船 湯船荘 第36回六虫会