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テーマ:調布市の生物(187)
カテゴリ:調布市の生物
粘菌(ねんきん)。その名のとおり、ねばねばしたアメーバ状の生き物で、昔は菌類と思われていたため、この名が付きました。
最近の遺伝子レベルの研究では、菌類よりも原生生物のアメーバに近い仲間とされており、実際の様子とも合致します。 私が高校生の頃には、まだ菌類というか変形菌植物という分類群として教えられましたが、この仲間、「変形体」と呼ばれる栄養体が湿った朽ち木や落ち葉の上をアメーバのように移動しつつ微生物などを摂食し、ある時期が来ると、カビの様な小型の子実体を形成し、胞子により繁殖するといった動物と植物の両方の性質を持った特殊な生き物です。 子実体から胞子が埃の様に飛び散ることから「ホコリカビ」とも呼ばれます。 ここに紹介するムラサキホコリ(昔の図鑑などではムラサキホコリカビ)も、この粘菌の一種です。 調布市内では、カニ山などの湿った雑木林の林床などで見かけることがありますが、変形体はあまり気づかず、子実体ができて初めて存在に気づくこともままあります。 本種の成熟した子実体は薄い紫褐色、高さ5~20mm程度で、細長くなるのが特徴。柄は細い針金みたいに黒光りします。 この仲間、サイズは小さいですが、様々な色や形の子実体を付け、拡大すると、きれいで面白いものも多いため、注意して探してみてはいかがでしょうか? ムラサキホコリ(ムラサキホコリ目ムラサキホコリ科) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 9, 2015 10:11:16 PM
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