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テーマ:調布市の生物(187)
カテゴリ:調布市の生物
誰もがどこかで一度くらいは聞いたことがある名前。2つに切ると2匹、4つに切ると4匹というように、驚異の再生能力で知られる生き物。それが、「プラナリア」です。扁形動物門ウズムシ綱三岐腸目に属する動物の総称で、日本国内では「ナミウズムシ」に代表されます。
ナミウズムシは日本の在来種で、水がきれいで水温が低い渓流域などに生息しており、水質階級I(きれいな水)の指標種にもされています。 調布市を流れる野川や多摩川でも、石をひっくり返してみると、このプラナリアの仲間を捕まえることができます。 しかし、このプラナリア、実はアメリカ産の外来種。その名も「アメリカツノウズムシ」といいます。 ナミウズムシが河川上流域に生息していることに対し、アメリカナミウズムシは富栄養で水温も高い河川下流域に生息しています。 両種の区別点は頭部の形態で、黒目と白目の割合が半々であればナミウズムシ、1:5くらいであればアメリカツノウズムシです。また、科名にもなっている頭部の三角形の張り出しが、アメリカツノウズムシでは反り返り、「角」のように見える点も特徴です。 拡大すれば、違いが分かるものの、パッと見た目は区別しにくく、それでいて両種の指標する水環境が大きく異なっていることは、特に子供たちを対象に生物学的水質評価の学習体験を行う上でも大きな問題になります。 現在、外来種は様々な問題を引き起こしていますが、こんなところでも影響が出てくるとは・・・、本当に困ったものです。 アメリカツノウズムシ(三岐腸目サンカクアタマウズムシ科) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 10, 2015 10:34:37 PM
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