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Jul 23, 2020
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カテゴリ:今日の生き物
前回紹介したメイフノキジンエビと同じエビジャコ科のエビですが、こちらは潮間帯を含む浅海域の砂底に生息しています。
外観も割となめらかで、おどろおどろしい突起なども見られません。
東京湾の湾奥部で見られるエビジャコの仲間は、ほとんどが本種とカシオペエビジャコの2種ですが、本種の方がより浅場に生息しているといわれています。
外部形態による両種の区別は、第6副肢の溝の有無で行えます。溝があるのが本種、溝がないのがカシオペエビジャコですが、実体顕微鏡下で見るのならともかく、野外で目視のみで同定するのは困難です。
体長2.5cm程度の小型のエビで、普段は砂に潜って暮らしています。
なお、本種が新種記載されたのは1999年であり、記載後まだ四半世紀が立っていないという分類学的にはまだまだ新しい種と言えます。ただし、別にエビ自身が知られていなかったわけではなく、一昔前は「エビジャコ」のひとくくりで扱われていたものが、研究が進むにつれて別種として細分化されただけなのです。
ここで気を付けなければならないのが、どこにでもいる普通種と思っていた種が、実は複数種の集合体であり、気づいたときには、細分化された種の一部が気づいたときにはすでに絶滅していたといったことが過去にもあったということです。
環境アセスメントなどをしていていつも思うことですが、貴重種や珍しい種の記録は見つかるのに、普通種と言われているものの記録があまりにも少ない。本当に少なすぎます。
ということで、これからは、普通種にも目を向けて、マメな記録を心がけていきたいと思います。



ウリタエビジャコ Crangon uritai 十脚目(エビ目)エビジャコ科 2007年9月13日 千葉県船橋市潮見町 三番瀬





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Last updated  Jul 25, 2020 10:21:55 PM
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