本日ご紹介するのは「ハモリダニ」。
漢字では「葉守壁蝨」と書きます。
本種は、植物の葉上、樹幹等をせわしなく走り回っている姿を見かけるほか、木の杭や人工物の柵や杭でも見ることができます。
体長1mm程度と、小型のダニですが、特徴的な赤い体とせわしなく走り回っている行動によって、視界にさえ入れば、意外と気づく人は気づくと思います。
「●守」という名は、昔から特定のものを守り続けている人や家につけられるもので、サクラを守り育てている「桜守」や堤防を見守っている「堤守」などが有名ですが、●守と名付けられている生き物としてよく知られているのはヤモリとイモリです。
ヤモリは「家守」で、家の壁や天井で見られ、イモリは「井守」で、池や水田等の水辺で見られ、それぞれ家や井戸を守るという意味合いで名付けられたものです。
そこで本種の「葉守」ですが、順当に考えると葉を守るということになります。
実は本種は肉食性のダニですが、人や獣の血を吸うことは無く、主にアブラムシやアザミウマ、ハダニ等の害虫を餌にしています。
そのため、生物農薬として扱われるほどの益虫であり、葉を害する害虫から守るという意味で名づけられました。
写真の個体もコナジラミという半翅目の昆虫を捕食しているものですが、ともに大きさ1mm程度というミクロの世界の出来事で、ハモリダニとしては単に生きるために餌をとるという行為が、人知れず、役に立っているというまさに目に見えないドラマが日々展開されています。

ハモリダニ Anystis baccarum 汎ケダニ目ハモリダニ科 2026年5月4日 神奈川県横浜市緑区北八朔町 北八朔公園