778055 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ニッポンとアメリカの「隙間」で、もがく。

ニッポンとアメリカの「隙間」で、もがく。

クリスマス

12/25/05 
自分では大丈夫なつもりでも、夫へのクリスマスカードを前に、心は、あの胎嚢の中のように空洞で、言葉が何も浮かんでこなかった。
妊娠のことは、誰にも言っていなかったのが幸いだった。何事もなかったかのように、親戚の家で、賑やかなクリスマスを過ごした。
実際、何事もなかったのように、自分は美味しいものを食べ、眠り、笑って、人と普通に話している。
自分の中では、小さな命が死んでしまっているというのに。自分の身体の中に「死」を抱えながら、ごく普通の生活を送っているという、実に奇妙な体験。


© Rakuten Group, Inc.