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ニッポンとアメリカの「隙間」で、もがく。

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2009.07.16
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カテゴリ:旅行_里帰り
昨年は地元の幼稚園に体験入園をさせたのだが、今年は見送ることにした。

「体験入園・入学」とは、簡単に言えば、海外に在住している日本人の子供を里帰り中に日本の学校へ通わせることである。その詳しい内容、利点・問題点についてはウィキペディアによくまとまっているのを見つけたので、そちらを参照されたい。

ボストンの日本語学校に子供を通わせているということは、程度の差はあれ、親は子供に日本語を身につけさせようという意欲があるということであり、そこに集まる親の間では、夏休みが近づくと「体験入学させるの?」というのが挨拶代わりになると言っても過言ではない。そんなプレッシャーがあって(笑)、昨年の里帰りの時は地元の幼稚園に1週間ほど通わせてみた。

それで、結論から言うと、「気が済んだ」(笑)のである。

受け入れ側の幼稚園にはこちらが恐縮してしまうほど良くしていただいたので、幼稚園に対して不満があったというわけでは決してない。ただ、これは私が単に心配性だからなのかもしれないが、ルナが幼稚園に行っている間、どうしているかな、とか、万が一食物アレルギーの発作が出たらどうしよう(日本の幼稚園では薬を預かってもらうことができなかったので)、とか、始終落ち着かず、また、幼稚園の独自の決まりがルナにはよく理解できず、それを年長組の子供たちに咎められたりしたことが多少嫌な経験になったようで、私もダンナも、日本語が分からなくて悔しい思いをしたとかいう類の経験ならともかく、そんな経験は味わう必要はないのではないかと思ったのである。

今年はインフルエンザ騒ぎもあり、滞在が短かったこともあって、体験入園をさせない大義名分が出来て正直なところホッとしていたのだが、今年のように、親の目が届くところで、旅行や毎日の生活を通じて日本を体験させたということで十分だったと思っている。

言葉というものは、特に子供にとっては、それが話されている環境で実感を得ないと習得は難しいと私は考えているので、今回の日本滞在中にできるだけ日本語に触れる機会を得て欲しいと思っていた。それはある程度達成できたと思う。ルナの日本語は、日本で生まれ育った5歳半のそれにくらべれば遅れているとは思うが、滞在中、一生懸命話してだいたいのことは通じていたし、言えないことは私のところに来てどうやって言えば聞いて来たり、本人なりに努力していた。ボストンに戻る頃には、「日本語がしゃべれなくなっちゃうからボストンには戻りたくない」とさえ言っていたほどである(その割には、ボストンに着いた途端、ほぼ英語モードに戻ってしまったが 笑)。自分の話す日本語が通じるという喜びや自信を体験するということが、今後の日本語習得の励みになってくれれば良いなと思っている。

日本語学校に通っている子供たちの中には、うちと同じような環境(片親が日本人)でもルナよりはるかに日本語ができる子もいるので、私の親としての努力が足りないのかなとか、それは育児の常でどうしても比較して焦ってしまったりするのだけれど、でも、これもまた育児の常で、子供はそれぞれ違うし、同じような環境だと思っても実際は違ったり、あるいは、何かの犠牲の上に成り立っている場合もあるので、「ウチはウチ」と割り切ることが大事なのである(・・・と頭では分かっているんだけどね・・・)。

ルナが日本に行った時の日本語能力は、日頃の私の日本語教育の成果を省みる良い機会でもある。今後も家族皆にとって無理のない範囲で、細々とでも良いから、続けて行きたいと思っている。





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最終更新日  2009.07.16 10:29:59
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