2011/12/26(月)13:19
家族4人、都会のクリスマス。
通常のホリデーシーズンは、第2週目に義理両親主催のジーザスが来たよパーティー、24日に主人のイトコ宅でのパーティー、25日に義理両親宅訪問と、1ヶ月の間にファミリーてんこ盛りの行事が続くのであるが、今年は何といずれも行われず。義理両親にあたっては兄弟姉妹たちとどこかへ旅行に出かけてしまうという、天地もひっくり返るような行動に出よった。夏休みにあれほどファミリーの結束を強制していたのはいったい何だったのか。ファミリー第一とか言いながら結局自分の都合を考えているだけじゃないのか。毎年恒例の行事を見込んでほとんど何も計画していなかった私は呆れるばかりである。これなら今度からは自分達も好きなこと計画しよーぜー、おお、そーしよーぜー、という結論に夫と達したまでである。
24日のパーティーが主催者側の事情で突然キャンセルになり、その日に使うつもりのレンタカーが残った。せっかくだから車でしか行けないところにと、お友達が薦めてくれたEnchanted Villageに行くことに。これは昔、存在したデパートのショーウィンドウに置かれていたクリスマスの情景セットを買い取った大手家具屋が無料で開放しているもので、古きよき時代のアメリカのクリスマスの情景が楽しめる。この後、やはり大手家具屋のIKEAに立ち寄り、前々から買おうと思っていた家具の現物を確認し、また、子供たちの食卓用テーブルを買った。ついでにセット価格で安くなっていたスウェーデン風ミートボール、マッシュポテトにクリームソースの素のセットをクリスマスディナー用に買った。IKEAは週末に行くといつも大混雑だが、クリスマスイブとあってかずいぶんと空いており、また、キッズスペースに子供達を小1時間預け、買い物とつかの間のコーヒータイムを大人2人で楽しむことが出来た。IKEAって「コストを削っている分、商品の価格は抑えているけど、その分、自分で出来ることは自分でやってね」というビジネスのコンセプトがしっかり顧客に伝わって気持ちが良い。まあ、商品のクオリティについては賛否両論ありますが。
さて、その夜は子供たちがクリスマス本番を前に大興奮で誰にも止められず。早く寝てくれないとサンタさん(の代行者がプレゼント包む前に疲弊して寝ちゃうから)来ないんですけど。。。と半ばイライラ。子供達がようやく寝付いた頃にはすでにこちらもヘロヘロでプレゼントを包む手元がおぼつかず。。。が、何とか包み終わり、朝が来るまで子供達が起きませんように。。。と半ばハラハラしながらツリーの下にプレゼントをセット完了。
*アメリカでは枕元ではなく、ツリーの下に全員分のクリスマスプレゼントを置く。各プレゼントには「○○からXXへ」というタグを付ける。
今年はサンタにクッキーとトナカイにニンジンを置いておくというワザを娘がどこからか仕入れて来た。トナカイはルドルフを含め全部で9頭いて、それぞれに名前がついているそうで、娘は紙切れに1頭1頭の名前を書いて、ニンジンを切らしていたので代わりにセロリを1頭につき3本ずついきわたるように折って紙皿に。サンタさんにはチョコチップクッキー2枚とミルクを。これを子供達用の食卓において準備完了。これを子供達が寝静まった後に食べるのも親の仕事。せっかくなので、食べ残したような演出やサンキューのメッセージを残すという演出もしてみた(笑)。ついでにサンタさんからのプレゼントはこの食卓のそばに置いてシーツをかぶせて隠しておく演出も。はあ、親も大変だ。
さて、無事に?一夜明け、朝は7時半に子供達に起こされる。プレゼントを求めて家の中をドタドタと走り回る子供達の足音(下の階の人、朝からごめんなさい)や「プレゼントあったよー!」「サンタ来たよー!」という歓声を、ぬくぬくとベッドの中で夫と目を合わせながら聴く。私もいつの間にか早起きしてはしゃぐ子供から、いつまでもベッドの中でだらだらと過ごしていたい大人になった(笑)。
アメリカでは子供達が欲しいプレゼントリストをサンタ宛に作る。それをサンタが取捨選択したものが送り届けられる(欲しいものを全部もらえる子供もいるかもしれないけど!)。息子はelectric sink?(本人の説明によると、"You know, when you go to the toilet, you put your hands under it, and the water comes out."で、要するに自動の水道の蛇口。。。)をリストの中に含めていたが、いやあ、それはちょっとね。。。今年の子供達はサンタさんからはそれぞれ5つのプレゼントが。それを一つずつ、タイミングを合わせながら包みを開ける子供達は実に楽しそうで、こちらまで頬が緩む。
朝食は昨日のうちに買っておいたIKEAさまさまのミートボールに前日のうちに仕込んでおいたムサカをオーブンで焼き、やはりIKEAで買ったトナカイの頭の形をしたパスタで作ったマック・アンド・チーズ。(ちょいと朝から胃にもたれるメニューでしたが。。。)
夜になって近所のコロンビア料理屋に食事をしに行った他は、私は昼寝をしたりパソコンやったりでだらだらと過ごして、極楽極楽。子供達は食事もそこそこにプレゼントにもらったおもちゃで夢中になって遊んでいた。特にそれぞれに買ってやったサイエンスキットがお気に入りで、感謝祭もクリスマスも関係なく年中無休でやっているパキスタン系の食料雑貨店に酢だのサラダ油だの必要な材料をパパと調達しに。
このあたりでもクリスマス当日は休みの店が多いが、でもこうやって開いている店もあるのは都会の便利さゆえ。しかも、いつもより人出が少なく、ゆったりと過ごせるのも良い。
クリスマスといえば、母親が腕をふるってチキンの丸焼きやロースとビーフを作り、きちんとテーブルセッティングされた食卓を家族で囲む。そんなイメージが自分の中で勝手に作り上げられていて、誰から強制された訳でもないのに、現実とのギャップに落胆したり、イライラしたりする。でも、今年は片付けもせず、食事も手抜きで偏食の子供達が食べられるものだけを、そして昼間には私は寝正月ならぬ寝クリスマスを、そして空いた時間で翻訳の仕事を進めて。。。としたら、すごく楽だった。いいじゃないか、子供達はもらったプレゼントでこれを書いている夜遅くになっても夢中になって遊んでいるし、夫は疲れていつものとおりラジオをつけっぱなしにしながらいびきをかいて寝ているし。
とにかく、初めて家族4人だけのクリスマスがすごく楽しかったことが嬉しかった。
4歳のアレックスはまだまだ顔も体型も(ちょっと頭でっかちで)赤ちゃんっぽさが残り、先日、たまたまジャスティン・ビーバーのドキュメンタリー映画を観る機会があったのだが、4、5歳頃の本人の映像がこの年齢特有の何とも言えない可愛らしさで、これは男の子を持つお母さんの特権であろう。あれだけ夢中だったトーマスはどうも卒業してしまったようで、今は寝ても冷めてもCars2。今年のプレゼントもLightning McQueenのリモコンカーをもらって一日中、狭い部屋の中を操縦していた。脳内は完全に、車と、ぱい○いと、ちん○ん。それじゃ18歳男子と変わらないじゃん、と夫がすかさず突っ込んでましたが、ごもっともで。
8歳のルナは、もって生まれたハチャメチャな部分は相変わらずだが、最近は知的好奇心がぐぐっと増して、言うこともだいぶ統制が取れてきたというか、8歳なりの思慮と分別を備えるようになって来た。あくまでも8歳なりですが。4歳下の弟とは未だに本気のケンカがほとんどだが、本当にどうしようもない状況の時は、それを察して少し譲れるようになった。これだけでも、この子にしては大進歩だ。もう、息子のような赤ちゃんっぽい可愛さは消えてしまったけれど、この年齢はこの年齢で面白く、可愛い。
普段は子供達のあまりの騒々しさにイライラ、ウンザリしてしまうのだが、きっとこの可愛さもあと数年で終わって次の段階へ移行していくのだろう。子育てはまだようやく3分の1に達したばかり、これからもその時その時の、小さな幸せを励みにしながら毎日を過ごさなければ、と思う。
最後に、我が家の科学実験室はこの通り。。。
(いつか素敵なテーブルセッティングで素敵なディナーを囲める日が来たらんことを。。。)