ヒデヴィス・ワールド

昨日で閉館した「黒澤明記念館サテライトスタジオ」へ娘と二人で行って来ました。

伊万里市中心街のはずなのに（雨が降ってはいたものの）日曜の昼過ぎにしては通行人はまばら…。

老朽化したアーケードの屋根を昨年取り払ったため、近くの駐車場から傘をさして伊万里の商店街を歩きました。

それにしてもシャッターが閉まっている店が目立つ・・・。

まさに「シャッター通り」。

その通りの途中に黒澤明記念館サテライト・スタジオがありました。

開館した直後に訪れて以来、久しぶりの来場。

しかも、開館最終日。

つまり、最初と最後を見届けたことになります…。

傘をたたんで館内に入ると、意外に賑やかで沢山の方々が来場されていました。
マスコミの報道で閉館を知り訪ねて来た人がほとんどみたい。

黒澤明監督を知らないうちの娘も館内に飾られたオスカー像のトロフィーや映画「乱」で実際に使われた衣装、手書きのメモが書き込まれた映画の台本等を目を皿のようにして見つめていました。

館内には「撮影禁止」の表示が無く、携帯で展示品を撮影する人があちこちに…。

「最終日の特別サービスなのかも？」と勝手に判断し、僕も持参していたデジカメでお気に入りの展示品等を幾つか撮影させて頂きました。（すみません！）　←あくまで個人用の秘蔵スナップですからね。

三階奥にあるスクリーンでは僕自身何回も観た名作「七人の侍」が上映中でした。

う～ん！　やはり今観ても素晴らしい作品。


それにしても、日本の映画史上に残るこれらの貴重な記録や記念品を少なくとも伊万里で観る機会が無くなってしまったことが本当に残念！

帰りに１階にあった黒澤明監督のグッズコーナーを眺めていたら、黒澤監督を思わせるような大らかな形状の和風の器とオリジナル焼酎を発見。


最終日来場の記念に購入しました。（写真）
黒いペーパーバッグもデザインがお洒落で凄く気に入りました。

レジで会計を済ませてから受付の女性スタッフと少し話をしましたが、開館以来ずっと１２年間こちらで働いていたそうで、とにかく今回の閉館が残念でならないと語っておられました。

黒澤プロの寄付金問題（←全国から黒澤明記念館建設のために寄せられた３億円近い寄付金のほとんどが使い果たされていた。）がきちんと解決する迄、伊万里市が展示品を差押えした形でサテライトスタジオをもうしばらくの間続けるようなことが出来なかったでしょうかね～。 .