DREAMS COME TRUE作品レビュー1stアルバム 『DREAMS COME TRUE』 (1989.3.21) 1.Hi, How’re You Doin’? (評価なし) 2.APPROACH ★★★☆ 3.Don’t You Say… ★★★ 4.あなたに会いたくて ★★★ 5.週に1度の恋人 ★★★ 6.カ・タ・ガ・キ ★★ 7.エメラルドの弱み ★☆ 8.それでも恋は永遠 ★☆ 9.IT’S TOO LATE ★★ 10.悲しいKiss ★★★ 11.STILL ★★☆ 総合 ★★ デビューアルバム。今作を聴いただけでも、吉田美和の卓越したヴォーカル能力がわかります。音階どおりに一寸の狂いなく歌うというだけではなく、アドリブも上手い。そして、当時の歌謡曲とは一線を画す洋楽チックなアレンジメントを施したサウンド。来るドリカムブームの片鱗が覗えます。ただ、音楽市場に楽曲を浸透させるには、まだまだ演っているサウンドの敷居が高いです。リスナーがついていけないというか、馴染みやすさ・親しみやすさに欠けるんですよね。受け手側の意識の変革も要因としてあるでしょうが、後のドリカムはその点を克服して大ヒットしていくわけです。1曲1曲が長いこと(5分台の楽曲が多い)も、今になって考えるとドリカムらしくない点ですね。各曲の個性も見えてきづらいですが、不倫をテーマにした『週に1度の恋人』・バラードの『悲しいKiss』などがなかなか。 (記:2008.1.2) ベストアルバム(非公式) 『BEST OF DREAMS COME TRUE』 (1997.10.1) 1.APPROACH 2.あなたに会いたくて 3.うれしい!たのしい!大好き! ('EVERLASTING' VERSION) 4.うれしはずかし朝帰り 5.LAT.43°N ~forty-three degrees north latitude~ 6.さよならを待ってる 7.Ring!Ring!Ring! 8.笑顔の行方 9.忘れないで 10.Eyes to me 11.決戦は金曜日 12.晴れたらいいね 13.go for it! 14.すき 15.サンキュ 16.ROMANCE 17.LOVE LOVE LOVE 祝・中村正人氏結婚ということでね。いや、この作品のレビューの下書きをしている頃にちょうどニュースが飛び込んできて、不思議な運命を感じました。というか、ただの偶然なんだけど(笑)。とにかく、おめでとうございます。 しかし、昨年吉田さんに不幸があって、そういう吉田さんからしてみれば、29歳差婚っていうのはね、お相手のマーキーちゃんのことを考えれば、夫に先立たれるのは自然の摂理からいけばほぼ確実なわけでしょ。それでも、中村さんを勇気付けるとともに、二人の結婚を心から祝福したっていうのは、なんかうまく言葉では言い表せないけど、考えさせられるものがありますね。 さて、そんなドリカムのベストアルバムがコチラ。ただ、非公式なんですね、この作品は。アーティスト側がファンクラブ会員向けに「購入を控えてほしい」旨の声明を発表するなど、異例の事態を呼びました。同じようなケースにスピッツの『RECYCLE』がありますね。ただ、後に全シングルを網羅する決定盤的なベストアルバムを発表したスピッツとは違い、ドリカムはなんとも皮肉なことに、現在までいくつかベストを出してるものの、内容的には今作が現在までで最もわかりやすいベストアルバムなのです。なので、僕としては初心者には正直なところ、この作品をオススメしたいのです。ただ、前述したような事情があるゆえに、どうもスッキリした気持ちでというわけにはいかないんですね(笑)。 ズラリ並んだヒット曲は圧巻。完成度も高いです。そうそうそう、ドリカム最大のヒット曲の『LOVE LOVE LOVE』なんですが、この曲は最初にテレビスポットで楽曲の一部分だけ聴いていた時には、どうにもタルイ1曲という印象しか持てなかったのですが、1曲まるまる聴いてみると、その印象が見事に変わるんですよ。コンパクトで無駄のない構成が素晴らしい。普通のJ-POPの、1番→2番→サビの繰り返し、っていうのとはちょっと異なった構成なんですよね。TVで1分くらい聴くのと、実際に楽曲全体を通して聴くのとで、これほど印象が変わった曲というのは僕の中では他にありません。 (記:2008.7.9) |