保険販促委員会

2005/07/11(月)00:43

「勧誘」という言葉について思うこと

経営・ビジネス(55)

最近、某保険会社の違法営業が明るみになりましたが、それらを踏まえ、金融庁の有識者で構成される「保険商品の販売勧誘のあり方に関する検討チーム」が新ルールを発表しました。 これは、不適切な保険の販売・勧誘による消費者の被害防止を図ることが狙いだそうです。 これを見て私はこう思いました。 「保険の販売」は良いとして、「保険の勧誘」という言葉、何か変だなと感じました。 例えば「車の販売」とは言いますが、「車の勧誘」とは言いません。 また「住宅」も同様です。 この「勧誘」という言葉、【明鏡 国語辞典】で調べてみると『人に働きかけてある行動をするように誘い込むこと』とあり、解説として『多くの集団に誘い入れるときなどに使う』とあります。 やはり、この「保険」という商品は、まだまだ一般的には、『加入させられた』、『入らされた』という感が強いのだなと感じました。 つまり、消費者は“納得した状態で商品を買っていない”、ということです。 これは販売する側は、相手のニーズ・ウォンツを高めていない状態で売り急いでしまい、相手側は、ニーズ・ウォンツが低い状態で売り込まれるため、拒絶できない場合には、「しつこいから」とか「断るのがめんどくさく」とかの理由で加入してしまう、だからこのような状態になってしまうのだと思います。 保険業界の流れを導入期・成長期・成熟期・衰退期という観点から見た場合、既に成熟期に入っているのも関わらず(もしかして衰退期?)、いまだ消費者の見識は導入期のままだというのは、とても不思議に思います。 これは、いかに業界全体の体質がよくないかを物語っています。 販売する側は、高い志を持って保険業務に従事することはもちろんのこと、消費者に保険についてもっと賢くなってもらうよう、教育していくのも使命だと考えます。 この出来事によって、変革の能動者として更に邁進することを、心に強く感じました。

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