女の計算、男の誤算
先日、久しぶりに集まった仲間内で、とある男友達から結婚式の二次会に参加してほしいと言われた。
その男性は私の親友の元彼なわけだが、同じ仲間内の後輩と長いこと付き合って結婚の運びになったという。
で、その私の親友にもきて欲しいが、彼女が結婚後、連絡先を知らないので教えて欲しい、と言われたのだ。
彼女がどう思うか分からないので、連絡先を教えていいか聞いてみて、OKなら教えるね、と言って私は彼女にメールをした。
するとその男性、
「実はあの人には以前大変申し訳ないことをしてしまって、謝りたいんだよね…」と。
話を聞くと、彼女(仮にA子とする)の結婚式に招待されたその男性(仮にB君)は、参加予定だったが、結婚式の前日に、今度結婚することになった後輩女性(仮にC子)に泣かれ、行けなかったことを詫びたい、というのだ。
B君の、招待を受けた披露宴をぶっちぎってその後お詫びやお祝いの連絡も一切せず、詫びたいから自分の式に来てくれというトンデモな発想は、長い付き合いの中で今に始まったコトでないのといちいち突っ込んでたらキリがないのとでまるっとスルーして。
その場は結婚式をぶっちぎるのに前日になってC子が泣いたコトをテーマに討論が始まった。
招待状を貰い、参加することをC子に伝え、それで出席の連絡をしたにも関わらず、C子は式の前日に、行っちゃイヤ、とB君の前で泣いたと言う。
で、ほだされたB君は行かなかった、と。
ここで意見は、そんなC子を振り切ってでも行くべきという意見と、前日になって泣くC子が悪いという意見になった。
C子が悪いのか?と言えば…
私の意見は、C子は悪くない、である。
だって、それはC子の作戦だもん。
前日の泣き落としという作戦を取った結果、それにころっと参った男が自分の思い通りになった、それだけのことだ。
作戦にキレイも汚いもない。
まぁ、私だったらこういうことはしないなぁって思うし、こういう子と仲良くなれる自信はないけど。
ただ単に恋愛という戦場において、C子の何代も前の彼女であるA子に敵意を剥いたC子は、B君に対して前日の夜中にナキオトシ作戦を実行し、成功した、という話だなーと。
そしてB君。
今の彼女に泣かれたから行かない。
昔の彼女に行けなかったことを詫びたい。
自分は誰にとってもいい人でいたいなんて甘い考えだからこんなことになる。
今の彼女にとってだけでなく、昔の彼女にとってもいい人でいようとするから、それを察知した彼女の計算にハマる。
C子のやり方は個人的には好きじゃないけど、そうしたくなるような態度をB君が取っていたのだろう。
結果…
女は、男を思い通りにしようと計算する。
男は、それが女の計算と分かっていてもいなくても敢えて飛び込むことがある。
それは女のせいにして自分を守るため。
自分はそんなつもりはなかったんだ、という誤算のフリ。
賞賛できたもんじゃないけど、勝算はどちらにあるのだろうかとふと思った話でした。