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テーマ:小説書きさん!!(610)
カテゴリ:連載小説
21:30、≪咲花≫の手伝いが終わり、
2階の自室に戻る。 携帯が鳴る。 ――柏田君だ! 「・・・もしもし。」 「今、店の前にいる。 出てこられる?」 自宅の玄関から出て、≪咲花≫の方へ移動する。 柏田君の後姿が見える。 私のサンダルの足音が聞こえたのか振り返り、 コクッとうなずくように頭を下げる。 「・・・こんばんは。」 私もぎこちなく声をかける。 呼び出しといて何も話さない。 ・・・沈黙が続く。 「柏田君・・・。」 しびれを切らして口を開く私に、かぶせるように話し出す。 「俺は謝らないよ。 悪い事したなんて思ってないし。」 “そんな事、わざわざ言いに来たの?” メールを送っても返信されない不安な時間。 今朝の前原さんとの様子の腹立たしさ。 「柏田君のことは好きだけど・・・、 ドラマなんかでラブシーンを見れば 私もしてみたいって思うけど、 ・・・やっぱり怖い。 ママの事や、ルミちゃんの事も考えちゃうの。」 感情が涙声にする。 「ママに対しては、私は悪い子なんじゃないかとか、 柏田君とそうなったら、ルミちゃんとは 親友でいられるのかなとか。 勢いだけで先へ進んでいいのかな、っとか――。」 「で、俺の気持ちは誰の後なの?」 「誰の後でもない。ただ、時間が欲しい・・・。」 いつの間にか泣きながら話している自分に気づく。 「待てないって言ったら? 俺を一番に考えて、って言ったら?」 「だったらもういい。 そんなにしたいなら、他の人として。」 “――あっ!!” ―つづく― 今日もお読みいただきましてありがとうございます! 『・・・・。』(--;) 次回を乞うご期待・・・! 毎日の励みに、ポチッとして頂けたら嬉しいです。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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