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カテゴリ:連載小説
・・・泣き止んだのか、
夏恋が顔からタオルをはずし、 おにぎりをほおばり始める。 “・・・ヤケ食いか?” お茶を入れて、私もおにぎりを食べ始める。 「・・・私、よく分からなくなる。 柏田君と付き合ってるのに、どうして先生の事が こんなにも気になるのか・・。 かといって、、柏田君よりどこが好きなのかって 聞かれても、よく分からない・・・。」 “――えっ、どういう事? ボクちゃんへの思いって・・・。” 高校生の恋なんて、こんなものなのだろうか・・・。 「・・ルミちゃんて、柏田君の事好きなの。」 「へぇー、ビューティーちゃんはボクちゃんじゃないんだ。」 「違うよ。その柏田君は私と付き合ってるの。」 夏恋は誇示するように自分の胸を叩く。 「柏田君は優しいし、勉強もできて・・・。」 夏恋がおにぎりを食べながら、考えるような表情になる。 「・・・やっぱいいや。」 「何だよ、言いかけといてさ。」 「ママには秘密にしてくれる?」 私はうなずく。 「でも・・・。」 何の話をしようとしてるか、見当がつく。 「コロちゃんとエッチしたって話?」 「してないよ!!」 夏恋が、慌てたのか夜中に大声で否定する。 「ばかっ!シ――――ッ!」 2人で声を殺して大笑いする。 この大笑いのおかげで話し易くなったのか、 夏にコロちゃんの部屋へ行った事を話し始める。 「・・・いつも冷静なコロちゃんも、 その時は空気やムードなんて、そんな余裕もないだろうし、 必死になっちゃった・・ってところかな。」 「その、必死ってのが嫌なの。 ・・・で、私その時思ったの。 先生だったら、もっと素敵に上手にリードしてくれるって・・・。」 この、性への憧れを大真面目に語る夏恋に、 幼さと可愛さを感じる。 「前にルミちゃんが、先生とエッチしたって冗談を言ったの。 その時、先生とロストヴァージンなんてすごくうらやましいって思ったの。 この間友達とランチしながら、ルミちゃんと先生がエッチしたら・・ って話したの。 私、話聞いてるだけでまたうらやましくて・・・。」 「どうして、先生だったら素敵にリードしてくれるって思うの?」 「それは―――。」 ―つづく― いつもお読みいただきありがとうございます! 立秋を過ぎて厳しい残暑が汗を搾り取っていきますね。 もうカラカラになりそう・・・。 皆さんもどうか体調に気をつけて!!! 毎日の励みに、ポチッとして頂けたら嬉しいです。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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