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Emy's おやすみ前に読む物語

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Mar 2, 2008
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テーマ:学校生活(511)
カテゴリ:連載小説
本庄が目の前で涙をふいているけど、

抱きしめたいとは思わなかった・・・。



もしも、本庄が僕に抱きついてきたら

「えらかったよ。」

とでも言って、頭をなでてやるくらいの事は

喜んでしたと思う。




「・・・先生。
 
 柏田君はずるいよね。」


泣き止もうとする明るい声。


「うん・・・。正直、俺は男だから、

 柏田の気持ち、分かっちゃうところあるんだよな。
 
 でも、柏田だけじゃない。

 男はみんなずるいよ。」



「ふ~ん・・・。男はみんなずるいんだ。」



「でも、女はそれ以上にしたたかだよ。」



「・・・。」



「そこが恋愛の醍醐味なのよ。」



「・・・先生は、好きな人いる?」



「えっ!」






本庄宅の玄関前に着く。



「そんなに驚く質問ですか?

 彼女いるんですか?」



「今はいないよ。」



「・・・嘘つき。」



本庄の泣いた瞳がふざけたようににらむ。




「嘘じゃないよ。俺は正直者だぜ。」






――玄関の扉が開く。




本庄の高校生の弟だろうか?





背は180cm位だろうか。

目線の高さが僕と同じ位。

さすが本庄の弟。

モテそうな、イイ顔をしている。





「――どうしたの?」



「・・・笑い声、聞こえたから。」



「笑い声聞こえたからって・・変なの。


 先生、弟の功介(コウスケ)です。

 ――こちら、手代木先生。」



「こんばんは。」




気のせいだろうか。


弟の目が一瞬鋭く見えた。






「・・・。」


「功ちゃん、どうしたの?」


「どうして先生が家まで来るの?」


「志望校の事とか、相談に乗ってもらって、

 送ってくれたの。





 ――先生、今日はありがとうございました。」



玄関に近づく本庄の顔が、明かりにさらされる。


「――じゃ、明日。」






自転車に乗ろうとした時、



「先生、今日は本当にありがとうございました。

 バレー部の男子にも・・・。」


「はい、伝えておきます。」






見送られて、自転車を走らせる。








3分くらい走って、商店街に入ろうとした時、


「手代木先生!」



呼ばれて振り返ると―――。



―つづく―















はい、お疲れ様でした!
いつもお読みいただきありがとうございます。(^-^)
ルミちゃんちの前で手代木先生 VS 功介クン。
つまり美青年 VS 美少年ね!
ああっ!妄想族にはたまりません。


さて、夕暮れの商店街で、先生を呼び止めたのは・・?
次回もお楽しみに~♪













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Last updated  Mar 2, 2008 02:48:52 PM
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