SELF

サンクチュアリ出版を知ったのは、いつだったろう。

本の装丁に興味があって、帯を作りたかった私は、
書店に並ぶ本達の中、いつも装丁に目が行った。

ある日、気になった数冊を手に取って見てみると、
何と、同じ出版社から出された本だったのだ。

それが私の、サンクチュアリ出版との出会いであり、
高橋歩との出会いでもあった。

凄まじく好みな装丁。自由過ぎる生き方。
最大限に自己表現する姿。何気ない一言の持つ力。

どんな人なんだろう、どんな出版社なんだろう。
そう思ってから数年･･･。

何と今日、その高橋歩が大学にやって来たのだ！
ラフな格好にバンダナ巻いて。コーラを持って。

まず何をするかと思えば、教卓に座った！
そして「靴脱いでイイ？」と聞きつつ脱いだ(笑)

歩き方といい、話し方といい、何か都会っ子っぽくてチャラ～っとしてる。
35歳だし、もっとどっしりしてるのかと思ったら、少年が大人の姿になったみたいな人だった。

そして、やたらと『熱い！』とか『熱くね？』を連発する35歳。妻子有り。肩書きは専業主夫。
でもね、内なるその熱で、人に影響とか感動を与えられる人だなぁと思った。

感動すると、脳内がスパークするらしい。スイッチの切り替わり方も尋常じゃない。
そして、話し口調は気軽やし、話す事は100％リアルな実体験の話やしで、凄く面白かった。

「元気」って猫と暮らしてた時の事。本気でやってみる事から逃げなかった事。
世の中にこびるのを止めた事。親になってみて分かった事。奥さんを「さやか」と名前で呼ぶ事。

９年前の明日、奥さんと２人で世界一周旅行に出た事。それは結婚して３日後だった事。
１日21時間を努力に割いた事。有名になって高くなっていく鼻を、自ら何度もへし折った事。

『うまく行くか行かないかじゃなく、うまく行くまでやれば、全てはうまく行くって事だろ？
　それなら、止めなきゃいいんじゃん。以上！』みたいな。そうですよね、しか言えんね。

「マジ熱くね？」ってのを指標にしながら、凡人の自分でも本気でやれば出来たんだよと。
「やりたい事やりゃ～イイ」ってのには手放しで賛成はできんけど･･･素敵な生き方だと思った。

まさに名前の通り、いつでも歩を止めてない人だなぁと。
カッコいい人にはいつも、目標に向かってひたすら頑張る姿勢があるんだな～って感じた。

高橋歩はきっと全身で、生きる事って素晴らしい！って気持ちを伝えにやって来たんだ。
こんな人間居るんだな。何か凄いな。私も何か、諦めずに頑張ろうと、そう思った。