2008/01/24(木)02:00
その色彩に。
試験勉強をしながら、思った。
大学で、こんなに勉強した事あったかなって。
大学の試験は、持ち込み可だったり、
学校によっちゃ、公然とカンニングできたり。
今までだって、簡単さに拍子抜けしたり、
事前に問題を教えられてるしで・・・。
真面目に勉強した記憶が、あまり無い。
けど何気に、単位を落とせない私は、
最後の試験の為、必至に教科書を読んだ。
そして、明日の西洋美術史の教科書。
これは、ウィリアム・ターナーの『雨、蒸気、速度-グレート・ウェスタン鉄道』という絵だ。
講義で解説を聞きながら、何だか惹かれるモノがあったのを憶えている。
テストでは、3つの絵画の解釈を書かなければならなくて、これをその中の1つに選んだ。
目には見えない、速度を描いた作品。そしてターナーは、感情を形にする画家でもあった。
黒々としているはずの蒸気機関車を、自然のモノが包み込んでいる。見事・・・。
西洋美術史の中で私は最も、【印象派】の絵画を好む。
しかし、ルノワールが好きかと聞かれればそうでもなく、マネが好きかと聞かれても首を傾げる。
そう。私は、【印象派】の絵画が好きだ、と思っていたんだ。
まぁ間違いなく、クロード・モネの『睡蓮』が放つ魅力は、凄く、好きなのだけど。
でも、この何だか惹かれるターナーの絵画は【印象派】の前衛である≪ロマン派≫の作品。
私が好きだと思っていたのは、派閥でも画家でも無く、色彩だったのかもしれない。
と、美術史の勉強をしながらふと考えていた。知れば知る程面白い世界。
卒業しても、美術にはずっと、触れて居たいな。
この作品に使われているのも、物悲しい様な、でも力強い様な、とても惹かれる色彩。
『睡蓮』の前に立った時と同じく、観れば観る程好きになる様な、そんな作品。
テストは1日目にして山やけど、楽しんで勉強できるのは、素敵な事だと思った。