SELF

2008/01/24(木)02:00

その色彩に。

スキ(37)

試験勉強をしながら、思った。 大学で、こんなに勉強した事あったかなって。 大学の試験は、持ち込み可だったり、 学校によっちゃ、公然とカンニングできたり。 今までだって、簡単さに拍子抜けしたり、 事前に問題を教えられてるしで・・・。 真面目に勉強した記憶が、あまり無い。 けど何気に、単位を落とせない私は、 最後の試験の為、必至に教科書を読んだ。 そして、明日の西洋美術史の教科書。 これは、ウィリアム・ターナーの『雨、蒸気、速度-グレート・ウェスタン鉄道』という絵だ。 講義で解説を聞きながら、何だか惹かれるモノがあったのを憶えている。 テストでは、3つの絵画の解釈を書かなければならなくて、これをその中の1つに選んだ。 目には見えない、速度を描いた作品。そしてターナーは、感情を形にする画家でもあった。 黒々としているはずの蒸気機関車を、自然のモノが包み込んでいる。見事・・・。 西洋美術史の中で私は最も、【印象派】の絵画を好む。 しかし、ルノワールが好きかと聞かれればそうでもなく、マネが好きかと聞かれても首を傾げる。 そう。私は、【印象派】の絵画が好きだ、と思っていたんだ。 まぁ間違いなく、クロード・モネの『睡蓮』が放つ魅力は、凄く、好きなのだけど。 でも、この何だか惹かれるターナーの絵画は【印象派】の前衛である≪ロマン派≫の作品。 私が好きだと思っていたのは、派閥でも画家でも無く、色彩だったのかもしれない。 と、美術史の勉強をしながらふと考えていた。知れば知る程面白い世界。 卒業しても、美術にはずっと、触れて居たいな。 この作品に使われているのも、物悲しい様な、でも力強い様な、とても惹かれる色彩。 『睡蓮』の前に立った時と同じく、観れば観る程好きになる様な、そんな作品。 テストは1日目にして山やけど、楽しんで勉強できるのは、素敵な事だと思った。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る