ハリポタ効果で大繁盛　英のほうき職人
何世代も前から受け継いだ手仕事が、こんな黄金時代を迎えるなんて――。
英北東部ピッカリングのほうき職人ブライアン・エドンさん（３４）は、
殺到する注文に大忙しの毎日を送っている。
ファンタジー小説と映画が大ヒットしている
「ハリー・ポッター」シリーズの影響だ。
英人気作家Ｊ・Ｋ・ローリングさん原作の作品中で、
ハリー・ポッター少年が乗り回すのが、空飛ぶほうき。
昔から魔法使いの必需品として物語などに登場してきたが、
これほどのブームを呼んだことはなかった。
「映画を見た子どもたちが親にねだるのでしょう」と、エドンさんは話す。
エドンさんは１３歳の時、初めてほうきを作った。
家業を継ぎ、代々伝わる職人芸を守っている。エドン家の得意先は製鉄所。
細い枝を束ねた昔ながらのほうきは、作業員が鉄くずを掃除するのに使われていた。
突然のブームに対応するには設備投資が必要ということで、
エドンさんにはこのほど、英環境・食糧・農村省から補助金が交付されたという。
エドンさんの工場の近くを走るノース・ヨークシャー・ムーアズ鉄道は、
「ホグワーツ鉄道」として映画「ハリー・ポッターと賢者の石」に登場した。
エドンさんはまるで、周囲の風景もろともファンタジーの世界に
引き込まれてしまったかのようだ。
２作目の映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」も公開されるなど、
「ハリポタ効果」はまだまだ続く気配だ。

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