2006/11/03(金)17:52
レビュー#385 FAIRPORT CONVENTION 《IN REAL TIME》 87年英国
Reynard The Fox (Ireland, England)
The Widow Of Westmorland’s Daughter
The Hiring Fair (Ralph McTell)
Crazy Man Michael (Thompson/Swarbrick)
Close To The Wind (Stuart Marson)
‘Big Tree’ Medley: The Swirling Pit (Dave Pegg)/Matty Groves (Child#81)
The Rutland Reel/Sack The Juggler (Ric Sanders)
Meet On The Ledge (Studio Version) (Richard Thompson)
Simon Nicol
vo, a-g, e-g
Dave Pegg
b, mandolin, vo, ds (5)
Dave Mattacks
ds, key (3, 5)
Ric Sanders
e-violin, key-b on first part of 6A
Martin Allcock
e-g, a-g, e-bouzouki, a-bouzouki, vo, fretless-b (5)
87年夏に行なわれたコンサートの模様を収録したライブ盤。ラストのリチャード・トンプソン作品のみスタジオバージョンとなっている。
フェアポート・コンヴェンションは79年に一旦解散し85年になって再結成しているが、こちらの「イン・リアル・タイム」は85年のカムバック作「グラディス・リープ」から数えて4枚目に発表されたもの。
メンバーは唯一の創立メンバーであるサイモン・ニコル、デイヴ・ペグ、デイヴ・マタックスのおなじみの3人にリック・サンダース、マーティン・オールコックの2人を加えた計5人。
メンバーは皆それなりの年齢になっているわけだが(オールコックはまだ30歳だけど)、レイドバックしている感じはあまりしない。元々演奏技術は高いから「いつ声を裏返すかいつリフをトチるか」といった類の意地悪なドキドキ感とは無縁なわけだけど、中年になって滋味部分がさらにヒートアップしてきたとでもいうか。
落ち着いてはいるけれど所帯じみてはいない…がしかし、さすがに若い頃と比べると威勢の点ではやや劣っている。
ただ、聴き始めて最初の間奏が「太鼓がやったら元気だなあ」だったのも事実。とくに最初の2曲は別人のような暴れぶりだ。3曲目以降は元の派手さはさほどないが堅実なドラマーに戻っているけど。
サンダースの弾き方はデイヴ・スウォブリックと比較するとより滑らかで、細かなビブラートをよくかけている。歌は担当していないからかスウォブリック在籍時のライブよりもバイオリンの登場頻度は高い。
ペグのマンドリンもまた効いていて、8の高速バイオリン+マンドリンはちょっとした聴きもの。
ますますダンディさが増しているニコルさんの歌声も要チェックだ。4の泣き度はサンディ・デニー・レベルにはさすがに達していないがそれなりに泣ける。
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