2006/06/08(木)12:13
レビュー#676 MADDY PRIOR 《ARTHUR THE KING》 2001年英国
The Name Of Arthur (Prior/Holland/Donockley)
Veturae Remembering (Prior/Holland/Donockley)
Hallows I (Prior/Holland/Donockley)
Queen And Sovereignty (Prior/Holland/Donockley)
Hallows II (Prior/Holland/Donockley)
Tribal Warriors (Prior/Holland/Donockley)
Hallows III (Prior/Holland/Donockley)
Sentry (words Prior/music Psalm tune by Joseph Gelineau)
Hallows IV (Prior/Holland/Donockley)
Once And Future King (Prior/Holland/Donockley)
Reynardine
Hail The Ball (Prior/Donockley)
Duke Of Marlborough
Fanny Blair
Lark In The Morning
Maddy Prior
vo
Nick Holland
key, backing-vo
Troy Donockley
uillean pipes, e-g, a-g, low whistle, tin whistle, cittern, backing-vo
Terl Bryant
ds, per
スティーライ・スパンの看板シンガーで、いまや英国フォーク界の重鎮となっているマディ・プライア。
今度は「アーサー王」をモチーフにしたアルバムを作ってます。
アーサー王(とその周辺)の物語は数冊の本を読んだけど、それでも登場人物の関係が理解しきれてない私。
おまけに英語はてんでダメだから、輸入盤渡されてライナーの内容を説明しろと言われても困っちゃいます。
というわけなので、物語の流れについてはノータッチでお願いします。
確実に言えるのは、11以降はアーサー王とは無関係の民謡類で固めているということ。
アーサー王にまつわるトラディショナルだって結構あるというに、全部自作です。気合入ってます。
バックメンはおなじみニック・ホランド、トロイ・ドノックリー、タール・ブライアント。
やはりピアノがよく聴こえてくるアレンジメントが成されていて、サウンドは分厚い。
英国女性フォーキーのソロというよりは、美しいアルトの声を持つシンガーのシンフォニックでケルティックなアルバムといった風情です。
なんつーか、ファンタジー系の映画を音で表現したような…いや、テーマがテーマだからそりゃそうだろって言われるかもしれないけど、とにかく映画音楽なんですよ。
曲間は途切れないし、強弱がしっかり付いていて目をつぶって聴くと情景が浮かんでくるようです。
男性2人のコーラスが入ると、荘厳なことこの上なし!
8は安らげるよ~。
11以降のトラッドはみんながよく知っているものもいくつか。
11はいささか食傷気味な気もするほど多くの人がカバーしていますが、ここのバージョンはエコーを効かせた豊かなアレンジで美しいです。
15もいろんなとこで耳にする曲。
スティーライの2作目で披露していたメロディラインを使っているみたいです。
10までだと収録時間が短すぎるのかな?
11から流れぶった切り状態ってわけじゃないけど(むしろ違和感はまったくない)、10で止めておけばハイレベルなコンセプト作品として評価されていたかもしれないね。
それこそ、リック・ウェイクマンの「アーサー王と円卓の騎士達」に比肩するような。
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