英国民謡好きの戯言

2011/02/04(金)22:09

#1158 WHISTLEBINKIES 《TIMBER TIMBRE》 99年スコットランド

90年代男女混合グループ(82)

Nuair a bha mi og (When I was young)/Short Coated Mary and Dewra Castle (A. M. Cairns) The Sailor’s Wife/The Earl of Dumore Eilean Scalpaigh na Hearadh (Island of Scalpay, Harris) (words by Iain Moireasdan of Scalpay/music by Gilleasbuig Grannd) John Roy Stewart/Sandy’s New Chanter (Pipe Major Tom McAllister Jnr.) Tha mulad, tha mulad (Sadness is mine) (words traditional, translated by Morag MacLeod) Achmore Loch (Alex M. MacIver of Lewis)/The Hills of Kintail (Donald MacLeod) The Tryst (William Soutar of Perth/James MacMillan) The Mason’s Apron A China Set/The Little Herding Boy (Xiao mu tong)/Purple Bamboo Melody (Zi zhu diao) My Wife’s a Drunkard Moran’s Return Mark Hayward fiddle Stuart Eydmann fiddle, concertina Annaliese Dagg viola, fiddle Eddie McGuire flute, piccolo, clarsach Rab Wallace lowland pipes, Scottish smallpipes Peter Anderson scotish side drum, bodhran, per Judith Peacock clarsach, vo James MacMillan CBE vo, whistle produced by Cy Jack & the Whistlebinkies photography by Ken Mellin digital sleeve design by The Art Surgery  GREENTRAXレーベル特集第5弾はホイッスルビンキーズ。  日本ではほとんど知られていないと思います。ぐぐってみても個人サイトはほとんど引っかからなかったしね。  私自身も5年ほど前に購入したGREENTRAXレーベルのオムニバス盤のおかげで存在こそ知っていたけれど、単独アルバムを入手したのは本当につい最近のことだし…。  ベテラン揃いの7人編成で基本はインストです。  70年代初め頃にはすでにリリースしていますが、CDで買えるのはもっと後年になってからの作品群みたい。  ケルト音楽を演奏する際に使われそうな楽器はほとんど入っているけども、合奏というよりは独奏という感じ。  メインの楽器を1台据えてバックで残りの楽器が鳴らされているケースが多いです。  2、3、5、7は歌入りで7のみゲストのジェームス・マクミランが歌っています。  か細い歌声がすんごい泣けるこのお方、気になったんで調べてみたらクラシック界の作曲家/指揮者で勲章ももらっていらっしゃる。  詩は19世紀末生まれの詩人によるもので、これは古いスコットランド語なのかな。  そのパース生まれの詩人以外でも19世紀スカイ島の詩人メアリー・マクファーソン、17世紀の詩人メアリー・マクロードといった名前が解説文に登場。  スコットランドの詩人というとロバート・バーンズがとにかく有名だけど、大好きな歌の元ネタになっているのなら勉強したくなるなあ。  6の前半部分の作者はラブ・ウォーレスの一番最初のパイプの先生の1人だそうで、後半部分のドナルド・マクロードはハイランドバグパイプ界の名人(1982年に65歳で死去)。  ドナルド・マクロードってスコットランド民謡界ではかなり登場頻度高いんだよね。MBEももらってたりするし。  ところで前回出した「ルイス島の讃美歌集」にも同じ名前の人が入っていたけど同一人物なのでしょうか。  マクロード姓ってやたらいるから判別できんわ。  ジュディス・ピーコックはトゥリーナ・ニ・ゴーナルにかなり似た歌声をしています。最初に聴いた時には本人かと思ってしまったほどに声質も歌い方もそっくり。  喉を張って熱唱タイプでは絶対になさそうなキュートな歌唱なのですよ。  かわいい声のジュディスがリード、男性陣がバッキングを務める5はウォーキング・ソング。  布地を台の上で叩く際の仕事歌であるウォーキング・ソングってのはアウター・ヘブリディーズ諸島南部の島々においては3拍子が定番らしいです。  あちこちのフィドラーが好んで取り上げている8はここではパイプによる演奏。  楽器が変わると印象もガラッと変わって新鮮だね。  彼らは中国語圏でも演奏したことがあって、その時の経験は9に生かされています。  香港に来たんなら日本にも来てください。  http://www.whistlebinkies.net/

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