2011/09/25(日)17:18
#1261 CAPERCAILLIE 《THE BLOOD IS STRONG》 88年スコットランド
Aignish (J.A. Morrison/Kennedy Fraser)
The Hebrides (Capercaillie)
Arrival Theme (Capercaillie)
Cumha Do Dh’uilleam Siosal
Iona Theme (Capercaillie)
Oh Mo Dhuthaich
Calum’s Road (Capercaillie)
Callinish, Picts, Celts (Capercaillie)
Fear A Bhata
Alasdair Mhiccolla
Dean Cadalan Samhach (J. MacRae)
Lordship Of The Isles (Capercaillie)
Grandfather Mountain (Capercaillie)
Arrival Reprise (Capercaillie)
An Ataireachd Ard (D. MacVicar/J. MacDonald)
Colum Cille (Capercaillie)
‘s Fhada Leam An Oidhche Ghemhraidh (M. MacFarlane)
Downtown Toronto (Capercaillie)
Maighdeanan Na H-Airidh
Karen Matheson OBE (1963.2.11~)
vo
Anton Kirkpatrick
g
John Saich
b, g
Charlie McKerron (1960~)
fiddle
Donald Shaw
accordion, key
Marc Duff
whistle, bodhran, wind-syn
Rhona MacKay
harp
84年に1作目をリリースして以来、四半世紀以上経った今でも活動を続けているスコットランドのフォーク・グループ。
歴代メンバーの中にはアイリッシュ・トラッド界の大定番ドーナル・ラニーの実弟メイナス・ラニーもいるカパーケリーが発表した、テレビ番組「the Gaelic Scots」のサントラがこちら。
カレン・マシスン(※名前の後ろのOBEは2011年現在のもの)の幽玄な美声が最大の売りだが、それ以上に何か「おおっ!?」と色めき立つような要素はあるのだろうか? 今一度再聴してみよう。
結論から言うと、やはりカレンの美しすぎる幻想的なシンギングに最も心惹かれた。有名なスコットランド民謡の9などはその真骨頂とも言っていいほどの出来である。
続く10もカレンのリードを追いかける男声コーラス(女声も控えめに含まれてはいるが)が癖になりそうなウォーキング・ソング?マウス・ミュージック?。こういう曲調は同じケルト圏でもアイルランドにはないものだなあとしみじみ。
完全無伴奏独唱もあり、またゲール語の響きは相変わらず神秘的だ。
サントラというと無難に綺麗なだけで音楽的な面白さという点では疑問符が付くイメージがあったのだが、本作は違うようだ。
看板娘のカレンが不在のインスト曲にも魅力は十二分にある。涼しげで輪郭がくっきりしたギター、スラッピング・ベース、自由に舞うアコーディオン…。汗を飛ばして激走するタイプではないが、表面上はおとなしそうに見せておいて内面には確固たる信念があるようなイメージの音作りがなされている。
女性ヴォーカルを擁するシンフォ系プログレとしても通用するのではないだろうか。
現時点での最新作は2008年のスタジオ盤「Roses And Tears」。
本作にクレジットされているカレン、ドナルド・ショウ、チャーリー・マッケロンの3人に加え、メイナス、マイケル・マクゴールドリックなど8人が参加している。
http://www.capercaillie.co.uk/