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英国民謡好きの戯言

英国民謡好きの戯言

2011/10/16
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カテゴリ:音楽/その他

続き。


山田五郎→山
森田美由紀→森
岩本晃市郎→岩
宮武和広→宮



森 関西プログレ秘話、1980年代に起きた関西プログレ・ムーブメント。当時あのシーンでどんなことが起こっていたのか? ミスターシリウスこと宮武さんにお話を伺います。
山 お願いいたします。
宮 はい、まずお断りしときますけどね、最初実はお断りしたんです、関西プログレの話をしゃべってくれって。なぜかと言うと僕、一番ふさわしくないよと。
山 なんでですか? 中心人物じゃないですか。
宮 関西プログレって言う星からね、僕ひとり飛び立って周りをぐるぐるぐるぐる回ってたその衛星みたいなものなんですよね。僕はだから、一番ふさわしくないよって言うたんですけども、ディレクターの方が、「いや、だからこそ宮武さんにしか見えてない景色があるんじゃない」と言われたんですよ。
山 巧いこと言いましたね。
宮 なるほどと。あ、それやったらOKかということで、今日のこのこ、こう気持ちをはやぶさで地に降りてお喋りをさせていただこうかと、20年ぶりに。
山 じゃあもうここで燃え尽きていってください。
宮 はい。よろしくお願いします。

山 ちなみに宮武さんプログレっていうかバンドを始められたのはいつぐらい、高校時代とかそんな感じですか。
宮 府立住吉高校っていうところで5人でフラジャイルっていうバンドを組んでました。
森 フラジャイルですか。
山 それはもうイエスの。
宮 イエスですね。
山&森&宮 「こわれもの」。
宮 初めてやった曲が“ハート・オブ・サンライズ”でとんでもない出来だったんですけれども、学園祭で。
山 また凄いとこから入りましたね。
宮 その晩だから…リズムセクションが抜けることになったんですね。ベースとドラムを一生懸命探したんだけれども、なかなか関西には人材いないんですよ。
山 当時はドラムとベースでみんな苦労しましたね。あとヴォーカルでね、ロック・バンドは。
宮 いろいろ、その雑誌とかスタジオの貼り紙とかやったんですけども、いろんな方来られて1人は「スリー・コードじゃないの?」って帰られて。
やっとやっとこの方!っていう方が手紙に入ってて。ジェネシスが好きだと。プログレ歴は20年、ドラム歴も20年。
山 その時点で!?
宮 その時点でですよ。
山 いくつの人なの!?
宮 それで、自分の…まあ本物と呼べるものを叩き始めたのはここ2年ぐらいかなって書いてあるんですよ。これは凄いなと。たぶんこれフィル・コリンズみたいな人かなと思って来ていただいたんですよ。
そしたらとんだ食わせ者で。リズムは裏返るわ全然リズムは外れるわ。聞いたらね、どうもその弁当箱を叩き始めて20年。で、本物を買ったのが2年前だったっていう。
そういう冗談が通じる世界が大阪なんでね。とにかくメンバーがまったく見つからなくて。どうしたかっていうと、じゃあ仕方ないんで残った3人のメンバーで何とかやり繰りしようじゃないかと。
まずヴォーカルの稲垣。お前ドラム叩けと。えー?と言われて。で、僕の左空いてるから左足でバスペダル踏むと。キーボードの左手も半分空いてるからこれでバスシンセを。これで3人でカバーしようということで3人編成になって。いきなりその時点から我々はジェネシスになったんですよ。3人編成でね。
で、ジェネシスを目指すようなバンドになって、ずーっとやってたんで70年代半ばぐらいの形ですかね、その時にシリウスっていうバンド名になったんですけども。
山 これシリウスはどっから来たんですか?
宮 ハケットのファーストですね。
山 なるほどね。
宮 ハケットのファーストに“シリウス”ってのがあって、それからもう付けました。凄いインスピレーションでね、うん。


スティーヴ・ハケットのファースト

山 当時なんかはその、演奏する場所もあまりなかった…?
宮 ないですね。僕たちの目標は当時その8.8ロックデイという…
山 某音楽メーカーの主催していた。関東はイーストウェスト。
宮 そうです、そうです。
山 大阪は8.8ロックデイ。
宮 8.8ロックデイですね。
山 決勝は万博公園お祭り広場。
宮 僕の時はそうだったんですね。その前は滝野社ローンステージ、兵庫県の上の方だったんですけども。これに照準を合わせてずっと予選を受けてたんですけども、やっぱり審査員の方が今言うと恨みつらみになるかもしれませんけども、プログレを審査する物差しを持ってらっしゃらなかったんですね。
山 あれプログレじゃなかったですもんね。ブルースやってたでしょ当時、8.8ロックは。
宮 ソウルとかブルースとかサザン・ロックとか、飛んでフュージョン、当時クロスオーバー。そういう形なんですね。
山 上田正樹とサウス・トゥ・サウスとか山岸潤士さんのウエスト・ロード・ブルース・ バンドとか。
宮 そうそう、そうです。
山 あんな感じが当時関西は主流でしたからね。
宮 だからそういうバンドはこう評価されるんだけども、プログレは審査員の方自体がないから評価の中に物差しが。だからその時点でふるいから落ちちゃったってのがあって。ひとつのプログレ暗黒時代みたいなものが展開をしたんですね。
やっとそれを切り抜けたのが2回目の挑戦で8.8ロックデイに、決勝行けたんですよ。万博ホール。やったー!って言うたんですけどもね、この時にさらにまた暗雲が来たんですよ。直前にルールが決まって「10分までに収めてくれ」。
山 プログレにはきつい。
宮 12分だったんです。で、まあ2分ぐらいだったらなんとかアレンジで凌げるだろうということでアレンジし直してたんですよ。またもう一回暗雲が垂れこめてですね、「セッティングを入れて10分」と。
山 またセッティングが時間かかる。
宮 これね、プログレ・バンドにセッティングで10分というのは演奏せずに帰れと言うことで。
山 等しいですね。
宮 等しいですよ。で、これはね何をやったかって言うと、セッティングを1分でやる練習。エフェクターを全部ガムテープでボードに貼り付けまして。インプットのとこからアウトプットのところから出してジャックをつないだらすぐにこう行ける。ということでこんな大きなボードにしましてね。とにかくこんな大きなの担いで万博ホール目指して行きました。
山 凄いですよね。みんなね、セッティングで1分っていうと出来るだろとか思うかもしれないけれど、アナログ機材の時代ですからね。
宮 できません!
山 ね。今デジタルと違いますからね。
宮 最初に積んだ練習が、セッティングの練習ばっかりやったです。で、セッティングは完璧だったんですけども、演奏が無茶苦茶で。もう終わった後みんな言葉がないんです。
今日の演奏どうやったって聞いても「何食べて帰ろうか」。だから全然みんな言葉がないんですよ。もう慰めようもないですね。
そういうことでこれもね、やっぱりプログレ完全に暗黒時代。まあその時の制限時間も含めて。
山 プログレ暗黒時代なのかシリウスの暗黒時代なのか知りませんけどね、ほかもプログレはみんな同じ目に遭ってましたか?
宮 そうでしょうね。たぶんプログレというだけでなかなか理解してもらえないというか、そういう時代が当時やっぱりもう、抑圧された時代があったと思いますね。
山 なるほどね。
宮 うん。
森 これ、その抑圧された時代なんでしょうか。トリオ時代のシリウスのライブを音源、宮武さんに今日持ってきていただきましたので。
宮 レアなもんですね。
森 はい。聴かせていただきましょう。1980年のライブから、シリウスで“クリスタル・ボヤージ”の後半部です。

34. Crystal Voyage [LIVE] / SIRIUS

森 これが1980年のライブ。
宮 そうですね、まあ聴いたらとても稚拙で聴いていられないんですけども。でもやっぱ当時は思い入れがいっぱい詰まってたような気がしますよね。
山 これ今でもCDで聴ける。
宮 聴けますね。アンソロジーの中でしてね。
山 これ先ほどおっしゃったような、抑圧されたというか、厳しい逆風の中でスタートして。しかもこれで1980年でしょ。世の中は、もうなんかプログレのノリでは完全にないですよね。
宮 そうですね。
山 テクノ、ニューウェーブ、それからまた西海岸風のフュージョン。
宮 フュージョンですね。
山 こんな中でどういう風に活動を進められていたんですか?
宮 だからもう、結局バンド・コンテストみたいなステージ系のやつはダメだっていうことで。ここで1つ見つけたのはある雑誌のテープ・コンテストだったんです。テープコンテストだったらセッティングの時間関係ないですから。セッティングで痛い目に遭ったトラウマ持ってますから。
そこでテープ・コンテストに照準合わせたんですけども、この時にですね、神戸のシェラザードっていうバンドがグランプリを取って、KENSOはたぶんその時に入賞してたと思うんですけども。その時にプログレ・ハードってことで紹介されてたんで。これならいけるぞと。このテープ・コンテストだったら自分の思いを全部、10分以上20分でも表現できるんでこれで行こうかってことになったんですね。
山 なるほどね。この今おっしゃってた神戸のシェラザードというのは後のノヴェラの母体になっていくバンドやと思いますけども。
宮 そうですね、そうですそうです。


続く。






Last updated  2011/10/16 02:19:45 PM
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