テーマ:社交ダンス(8587)
カテゴリ:映画のはなし
ファイトクラブの第一のルール、誰にもファイトクラブのことを話してはならない。 物語は、不眠症の男の苦悩から始まります。ホワイトカラーの独身男性ジャック(エドワード・ノートン)は、高級マンションの部屋を北欧家具で埋めるヤング・エグゼクティブ。眠れない彼は、病に苦しむ人たちが心の悩みを告白しあうことで癒しあう「会」に参加して、わずかな睡眠を得ていました。 ある日、出張から帰ったジャックは、自分の部屋が爆発事故で全壊してしまっているのに遭遇し、途方に暮れます。飛行機で一緒だったタイラー(ブラッド・ピット)と同居することとなり、ここから話は急展開していきます。二人は、素手で殴り合う「ファイトクラブ」を設立し、第一のルールが「話してはならない」にもかかわらず、メンバーは増え続けます。 現代社会で、「生きている」ことを実感できない男達が、闘うことで得られる「痛み」や「血」によって、快感を得るようになります。創設者のタイラーは伝説の男となり、組織は拡大して各都市に支部が出来、秘密結社のような「ファイトクラブ」は次第に過激な軍隊へと変貌していきます。 見どころは、後半に入って一気に加速していくストーリー展開です。ラスト数分の大どんでん返しまで、目が放せません。「セブン」で世界に衝撃を与えたデビッド・フィンチャー監督が、ブラッド・ピットと再び組んで送りだした問題作です。 確かに、気をつけてもう一度みると、前半部分に「それ」を予感させるサブリミナル映像がちらつきます。全編に渡って、主人公ジャックが、淡々とした声で心情を語り続けるのも、最後の展開を予想させない旨い方法だと思います。不可思議な女マーラ(ヘレナ・ボナム・カーター)の毒々しい存在感が、「何か起こる」潜在的な不安を心の底に呼び起こします。 心臓の弱い方、妊娠中の方、小さなお子さんや繊細なハートをお持ちの方は、ご覧にならないほうがいいかもしれません。その他の方は、暑い夜に、熱い衝撃をお楽しみ下さい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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